054 金稼ぎ
「おらぁ!!」
俺は近くにいるガイコツ騎士を回し蹴りで吹き飛ばす。
「「「ケケケケ……」」」
だがそうしたことによって泳いだ俺の体を三体のガイコツ騎士がそれぞれ剣に火、水、闇を纏わせながら切り掛かって来る。ご丁寧に左右からの水平斬りに斬り下ろしという避けにくい組み合わせだ。
俺はそれを体が泳いだ勢いそのままに地面に転がることにより回避する。
「ケケケケケ……」
しかしそこにも別のガイコツ騎士がいて、手に持つ剣を斬り下ろして来る。
俺はそれをどうにか避けるが、避けた先にも別のガイコツ騎士がいる。
さて、今の俺の状況を説明しよう。俺は今金を稼ぐためにある武器屋で受けられるクエストをしています。
そのクエストの内容だが、それはガイコツ騎士がドロップする各種属性の魔力片をそれぞれ3つずつ持ってこいというものだ。ガイコツ騎士がドロップする魔力片は火、水、風、土、木、金、雷、光、闇の9種類だから、合計で27個集めることになる。
クエストの難易度は結構高めだが、その分報酬も700Gと実入りがいい。
そうなると当然ガイコツ騎士を乱獲することになるわけだが、その際に俺はいちいち一パーティずつ相手にするのは面倒だと思い、いくつかのパーティをトレインして一気に仕留めようと思ったわけである。そしてその結果がこれだ。
どう見ても調子に乗りすぎました。本当にありがとうございます。にしてもさすがにこの数はきついな……
ちなみにガイコツ騎士の一体ずつしか攻撃をしないという仕様は一パーティにしか適用されず、複数のパーティが集まると一つのパーティから一体ずつ攻撃を仕掛けられる。
まあ、やれるだけやってみますか。
――――――――――――
足元の地面が隆起して俺に襲い掛かって来る。
俺はそれを避けると、今度はそこに風の刃が飛んで来る。
それも避け、避けた先にいるガイコツ騎士の頭を掴んで近くにいたガイコツ騎士に投げる。
手元に戻ってきたチャクラムは当たるを幸いに適当にその辺に放り投げる。
あれからもガイコツ騎士と戦っているわけだが、戦況は正直に言うとあまり芳しくない。
確かにガイコツ騎士の数は少しずつだが減ってきているが、俺の消耗もかなり大きい。既にポーションをいくつか使用した。
全く、急いてはことをし損じるとはよく言ったものだよ。この分なら一つずつ相手にした方が時間はかかるが消耗はうんと軽減できたな。
その後、俺がガイコツ騎士を殲滅したのは30分後のことであった。ちなみにクエストのクリア条件を満たすことはできなかった。
――――――――――――
あのあと適当にガイコツ騎士を倒してクエストの達成条件を満たすとカーラへと戻り、武器屋へと向かう。
いやー、あれだけの数を相手にした後だと一パーティは随分と楽に思えたな。
「はいよ、確かに受けとった。約束の報酬だ。」
俺はカーラの武器屋で各種属性の魔力片を店主に渡し、報酬の700Gを受け取る。
さて、ここにはもう用がないし、神託所で新しいスキルでもとるか。
「おじさーん、これくださーい!」
そう思いその場を離れようとすると、隣から幼い女の子の声がした。
何かと思いそこを見てみると、そこにいたのはいつぞやの金食い虫のアリスだった。
……俺は無言でその場を立ち去った。
後ろからなんか女の子の困ったような声なんて聞こえません!そのあとの啜り泣くような声はもっと聞こえません!
――――――――――――
俺が神託所に来ると、そこには攻略組の面々がいた。様子を見るかぎりだと死に戻りのようである。
「よ、お勤めご苦労さん。」
俺はとりあえずイルカに声をかける。
「海月か。お勤めご苦労じゃないよこっちはまたボスにこっぴどくやられたんだからさ。」
さて、このあとのイルカの愚痴をまとめるとこんな感じである。
曰く、砂漠の北にエリアボスがいて、それに挑んだとのこと。
曰く、そのボスには取り巻きがうじゃうじゃといてそのせいでひどい目にあったとのこと。
曰く、ボス自体も当然強くて、これまたひどい目にあったとのこと。
……攻略組さんは随分と大変なようだな。
「そうか、それは大変だったな。」
「そう思うんなら、手伝ってくれ。」
「1000Gで手を打とう。」
「……それはちょっと高くないか?」
「そう思うんなら、自分達でどうにかしろ。」
俺はそう突っぱねると、神託所の中に入り、新しいスキルをとる。
今回とったスキルは、《急所看破》スキルだ。これは相手の急所、つまりクリティカルポイントを見抜くスキルだ。これで少しは戦闘も楽になるだろう。
そのあとは宿へと戻り、その日は終えた。
最近更新が滞り気味ですね。申し訳ありません。
だけどやめるつもりはありませんので、お付き合いください。




