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052 VS黒魔人

毎日更新という枷を取っ払った結果、前より伸び伸びと書けるようになりました!

何かで抑圧するのはあまりよいことではないと痛感した今日このころです。

 そのモンスターは、神託所の入口の反対側、つまり城の方を見ながら祈りを捧げていた。

 さて、ここで一つ困ったことがある。そのモンスターをうまく形容できる言葉が見つからないのだ。

 それは、全身は闇のように真っ黒で、頭には脳のような模様がある。

 体は黒いことを除けば人間のそれで、その身には神父さんが着ているスーダンという黒い服を着ていた。背中からは黒い翼が生えている。敢えてこれを呼称するとしたら、黒魔人といったところか。


 「何しに来た?人間。」


 不意に黒魔人は祈るのをやめ、俺の方を向いた。

 顔自体は、額に角が生えてることと黒いことをを除けば人のそれと同じものだった。


 「いや、答えなくてもいい。ここに来た時点で貴様の死は決まっているのだから。」


 黒魔人はそういうと、両腕を左右に広げる。


 「いくぞ。《ダークフィールド》展開。」


 黒魔人がそういうと、黒魔人から大量の闇が放出される。

 その闇は神託所の内部を覆い、闇の世界へと変える。

 こうして黒魔人との戦いがなし崩し的に始まったのだった。



――――――――――――


 「いくぞ。」


 黒魔人はそういうと、腕を振る。

 すると、俺の《直感》スキルが警鐘を鳴らしたので、右へと跳ぶ。その直後にさっきまで俺がいた場所に何か(・・)が通り過ぎる。 ……今のは一体何なんだ?目で見ることはもちろん、《気配探知》スキルにも引っ掛からなかったぞ。周りからは闇の気配しかしないし……

 俺が何かの正体について考えていると、黒魔人が腕を下から上に降る。

 再び《直感》スキルが警鐘を鳴らしたので、今度は左に跳ぶ。

 今度は何かが下から上へと突き抜けていく。

 その攻撃が終わると、すぐに黒魔人は両腕を左右に思い切り振り切る。

 《直感》スキルが地上にいるのは危険だというので、《跳躍》スキルで思い切り上に跳ぶ。

 するとそこに何かが放射状に広がっていく。

 黒魔人が右腕を上に振り上げ、それを下へと思い切り振り下ろす。


 「ちっ、《変わり身の……グハァ!」


 《直感》スキルにより危険が迫ってることが分かったので、《変わり身の術》で避けようとするが、それを使う前に何かが俺に直撃し、地面へとたたき付けられ、LGが半分ほど減る。


 「一体何だっていうんだよ……」


 思わずそうぼやくが、重要なのはあれが何かではなく、黒魔人を倒すことだ。

 そう思い、とりあえず攻撃をと思い、右手に蜂蠍戦輪を取り出し、黒魔人に投げる。


 「無駄だ。」


 しかしそれは黒魔人に当たる直前に何かに阻まれ、黒魔人にダメージを与えることなく手元に戻ってくる。

 ……これはもしかしたらダメかもしれない。

 若干ネガティブになりつつも俺は黒魔人と戦うのだった。



――――――――――――



 さて、あれからも黒魔人と戦ってるわけだが、正直にいうと、これもう詰んでる気がする。

 なぜかというと、俺の攻撃が一発も当たって無いからだ。全てがことごとく何かに防がれる。それとは対照的に黒魔人の攻撃はしっかり当たるから、どうにもならない。

 もちろんこれまでもチャクラムの戻ってくる性質を利用して挟み撃ちにしたり、手数にものを言わせたり、《分身の術》でどうにか取り囲んで全方位から攻撃して見たりといろいろ試したが、その全てがことごとく何かに防がれる。

 さて、その何かについてだが、ここまで戦ってきておおよその見当はついている。おそらくあれは闇だ。周りの闇が様々な形になっているのだ。

 黒魔人が最初に使った《ダークフィールド》は、おそらく一定の範囲を闇で支配する言うなれば領域支配系とでもいうべき魔法だろう。定めた闇の領域ダークフィールド内の闇を自在に操れる。単純だが、厄介な能力だ。

 だが、そうとわかればまだやりようはある。見た感じ闇による防御は自動ではない。そこをつけば、どうにかなるんじゃないかと思っている。

 つまり、黒魔人が反応できない攻撃をしようということだ。

 言うのは簡単だが、やつは全方位からの攻撃にも対応するから、これは非常に難しいことだ。まあ難しくてもやるしか無いんだけどな。


 「ずいぶんとしつこい人間だな。もういい、闇に飲まれて消えろ。」


 黒魔人の攻撃を避けながら考えあぐねていると、不意に黒魔人がこういって、右手をパーにした状態で前に突き出し、そしてそれを思い切り閉じた。

 すると周りの闇が収縮する気配がした。おそらくこのまま闇で押し潰して終わらせようという魂胆だろう。事実《直感》スキルでもう逃げ道が無いということがわかる。

 しかしながら俺にも意地というものがある。せめて一矢報いてやろうではないか。


 「《分身の術》!」


 そう思い、俺は《分身の術》で今できる最大の10体の分身を作ると、全員でチャクラムジャグリングを始める。結局今の俺には、手数で押すしか無いのだ。


 「往生際が悪い!」


 しかし黒魔人はその攻撃をことごとく防いでいく。だが、その精度は闇の収縮に意識を割いてるせいか先程よりも悪い。これならいける!

 そう思い、俺は攻撃のペースをあげる。だがそれでも黒魔人は全て防ぐ。

 くそ、一回だけでいいから、当たってくれ!

 一縷の望みを抱きながら俺はそれを続ける。

 そして闇に飲まれる寸前に一回だけではあるが、確かに黒魔人に攻撃が当たったことを確認した後、俺は闇に飲まれた。

当然ながら黒魔人は今挑む相手ではありません。

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