表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/62

047 VS機械兵軍団-4

 「排除スル。」


 「《乾坤一擲》!」


 《図形》を破壊して迫ってきた合体機械兵を俺は《乾坤一擲》により威力を高めたパンチで押しのける。《乾坤一擲》は、与えるダメージと受けるダメージを両方増やす両刃の剣とも言えるスキルだ。

 押しのけてできた隙に俺は右手にカリストの使っていた望遠鏡を装備し、合体機械兵ヘと近づく。


 「ちょっと!あれ私の武器じゃない!何で海月が持ってるのよ!?」


 「《総和》というくらいだ。さっきまで僕たちが持っていたものは全て海月君のものだ。そこには当然武器も含まれるよ。」


 「そんな話聞いてないわよ!早く戻しなさい!」


 「《総和》は使った対象が死なないと解けないよ。それにこれを解いたら僕たちは間違いなくやられるだろうね。」


 何か後ろからこんなやり取りが聞こえてきたが、とりあえず今は無視しよう。


 「《虎穴に入らずんば虎児を得ず》!《コロナ》!」


 俺は合体機械兵の懐に入ると、自分が危険な状態の時ほど各種の能力値が上がる《虎穴に入らずんば虎児を得ず》でさらに攻撃力を増加させ、《コロナ》で合体機械兵を焼き払う。

 《乾坤一擲》による強化もかかったその攻撃は合体機械兵にも十分なダメージを与えたようで、合体機械兵がふらつく。

 さて、ここで何故俺が望遠鏡を装備したかについて説明しておこう。端的に言うと、こうしないと《コロナ》が使えなかったからだ。

 このゲームは、特殊スキルを使う際何の属性も無い所謂無属性のスキルは特に何の条件もなく使える。しかし、属性を宿したスキルの場合、その属性に対応した適正系のスキルと、その属性を宿した武器が無ければ使えない。今回の《コロナ》の場合は、《火属性適正》スキルと火属性武器が必要だ。



 さあ、ここからは俺のターンだ!



――――――――――――


 「排除スル。」


 「《方程式》!」


 合体機械兵のドリルによる攻撃を俺は避けられないと判断し、自分に《方程式》を付与して右手で防ぐ。《方程式》は、相手に何ら(方)かの(程)条件(式)を与え、それを条件を(解)満たさ(か)ないとダメージが通らなくなるスキルだ。便利なように見えるが、その時間は1分でしかもクールタイムが15分あるため、使い勝手はよくない。

 あれからの俺の戦い方としては、特殊スキルを中心としたものとなっていた。といっても、今の俺の特殊スキルの数は膨大なものだ。普段の俺なら間違いなく使いこなせないだろう。しかし、今は《知能強化》スキルがあり、しかも三人ともこのスキルを持っていたようで、レベルが67と凄まじいものになっている。これのおかげでどうにか使いこなすことができる。 そうなるとPGの方は大丈夫なのかという話になるが、こっちも全員が《PG自然回復強化》スキルを持っていたようで、しかもこれは俺も持っていたから、レベルが88とこれまたとんでもないものになっており、全部消費しても10分ほどで完全回復する有様だ。


 「排除スル。」


 「《作図》!」


 合体機械兵が再び攻撃してきたので、俺はそれを避け、《作図》で合体機械兵の左右から細長い角錐を作り、それによりダメージを与える。


 「一気にいくぞ!《分身の術》!」


 俺はここは一気にいくべきだと思い、《分身の術》で今作れる最大の8体の分身を作る。今回与えた指示は、合体機械兵の攻撃を避けながら、いつものようにチャクラムジャグリングをしろというものだ。チャクラムジャグリングという言葉が通じるか不安だったが、そこは問題無く通じ、6×8の合計48のチャクラムが乱れ飛ぶ。

 しばらくそれを続けていると、不意に合体機械兵の動きが止まる。この現象はつい先程も見たものだ。それも二回。おいおい、これってもしかして……


 「侵入者ノ戦闘力ガ想定ヨリモ高イコトヲ確認。戦闘レベルヲAカラSニ移行シマス。」


 やっぱりかー!

 合体機械兵はその声で右手だけで無く左手もドリルへと変化させ、そして俺の元へと迫って来る。

 ……こうなったらやれるだけやってやる。

 俺は半ばやけくそになりながら合体機械兵と戦いはじめるのだった。



――――――――――――



 あのあとの合体機械兵の変化としては、まず動きがこれまでにもまして素早くなったこと、それと《ジェットドリル》を使わなくなった変わりに左右の二つのドリルでの連撃に加えて回し蹴りとかも使って来るため、非常に戦いにくい相手になっている。


 「排除スル。」


 合体機械兵の右、左、そのあとの回し蹴りという三連撃をどうにか避け、左右の手に握られている二つの蜂蠍戦輪を合体機械兵に投げる。しかし、それはあまり効いてないようだ。ちなみに分身はもういない。最初の一体がやられたときにLGが半分ほど吹き飛んだので、その時点で全部消したのである。

 さっきからこんな感じでダメージを与えてるのだが、正直いってこのままでは勝てないと思う。《計算》スキルがある今ならわかるが、おそらく今の俺の勝率は10%も無いだろう。一応この状況を打開するすべが無いこともないんだが、これはある意味自爆技とも言えるから、あまり使いたくない。

 ……でもせっかくここまできたんだし、相打ちでも何でもいいから倒しておくべきか。

 そう思い、俺は右手に望遠鏡を装備し、このスキルを使う決心を固めた。


 「《赤色巨星せきしょくきょせい》!《心頭滅却すれば火もまた涼し》!」


 そのスキルを使った瞬間、俺の体は合体機械兵と同じくらいに巨大化し、その体は炎に包まれる。

 《赤色巨星》は自分の命(LG)を削りながら各種の能力値を強化するスキルだ。今俺のLGはどんどん減っている。これを使ったあとは、このまま燃え尽きて《白色矮星はくしょくわいせい》となるか、《超新星ちょうしんせい爆発ばくはつ》を起こした後に《中性子星ちゅうせいしせい》となるか《ブラックホール》になるかのいずれかしかない自爆技とも言えるスキルだ。

 《心頭滅却すれば火もまた涼し》は火属性に対して高い耐性を得るスキルであり、少しでもこの状態を長く維持しようと思い、使った。


 「おらぁ!」


 俺は合体機械兵ヘと近づき、右手の望遠鏡で殴り掛かる。


 「排除スル。」


 それは見事に合体機械兵に命中するが、奴はそんなものは気にせずに攻撃して来る。

 俺はそれを避け、また攻撃する。

 そこからは、《踊り》スキルでさながら舞を舞うかのように回避と攻撃を繰り返す。そうしてる間にもLGはどんどん減り、残り半分ほどしかない。これではおそらくあと1分も持たないだろう。1分持たないなら、あれを使うか。


 「《方程式》!」


 そう思い、俺は《方程式》を使い、相手の攻撃を無効化する。

 そこからは、相手の攻撃が効かないのをいいことに防御と回避を捨てひたすら攻撃をする。


 「おらおらおらおらぁ!」


 しかし、どれだけ攻撃しても、合体機械兵にはまるで効いてる様子が無い。くそ、こいつどれだけタフなだ!?

 俺の攻撃の手数は、俺の焦りを表すようにどんどん増えていく。

 早く終われ!早く倒れろ!

 そう思いながら攻撃していき、右手の望遠鏡で合体機械兵の頭を叩こうとしたその瞬間、巨大な爆発音がして俺の視界が暗転した。

今回は能力バトルみたいになりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ