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033 PVP?

 翌日、目が覚めると腹ごしらえをし、荒野へと繰り出した。今日はここのボスを見つけるのが目的だ。

 さて、のんびりと地上を歩くのも悪くないが、あまりぐずぐずしてると雷に打たれてしまうので、《変化の術》でキャリークロウになって空を飛んでいく。Wikiによると北にボスがいるらしいので、そっちに向かって飛んでいく。



――――――――――――



 SGの都合上時折休みながら飛ぶとこ約2時間、ふと眼下に目を向けてみると、プレイヤーの一団がいた。ちなみになぜ飛ぶことでSGを消費するのかと思いふとステータスウインドウを見てみると、通常スキルの欄に《飛行level 5》というものが追加されていた。どうやら《変化の術》使用中は、変化してるものに対応した通常スキルが得られるようだ。うーむ、これは長い目で見ると《SG自然回復強化》スキルでもとっておいた方がいいかもな。

 その一団は、どこかで見たことがあった。というか、ボス戦で何度か一緒に戦った人達だ。その人達は攻略組だった。

 いつもなら素通りするところだが、少なくともイルカとリーダーには、昨日の掲示板での礼がある。俺一人で攻略組をどうにかできるとは思わないが、手傷を負わせることくらいはできるだろう。それに俺の姿は今キャリークロウだから、誰も俺だとは気がつかない。ただのモンスターだと思うだろう。よし、行くか。

 言うが早いか俺はその一団へと弾丸飛行で突っ込んでいく。回転も加えて威力をあげたりしてみる。《平行感覚》スキルのおかげで目を回す心配はない。


 「カアァァァ!!」


 そう烏のように叫びながら、一団の中の軍服を着た軍人クラスのプレイヤーのリーダーへと突っ込んでいく。


 「ぐあ!なんだこいつは!」


 その突撃は成功し、リーダーの肩を貫く。

 俺はそのまま地面へと突っ込んでいくが、地面に突っ込む前に翼で急制動をかけ、体制を整え、両足で着地する。


 「こいつ、烏の分際で生意気な!」


 俺が体制を整え終わったとき、そう言って一団から飛び出してきたプレイヤーは、イルカだ。自ら出てきてくれるとは、探し出す手間が省けた。


 「これでも食らえ!」


 そういいながらイルカが切り掛かって来るが、俺はそれを避け、飛んでイルカの眼前へと行き、その両目を嘴で突いてやる。俺の今の身長はキャリークロウと同じなので、かなり小さい。


 「うわぁ、目がああぁぁ!!目がああぁぁぁぁぁ!!」


 某大佐みたいに叫ぶイルカに追撃をかけようとするが、そこにいないほうがいいと《直感》スキルが告げるので、そこを右へと移動する。するとそこへ弾丸が飛んで来る。飛んできた方向を見ると、いつの間にか立ち直ったリーダーがいた。


 「イルカよ、騒ぐな。目を攻撃されたからと言って失明するわけでも無いだろ。」


 「いやそれがリーダー、このゲームでは目を攻撃されると盲目の状態異常にになるらしく、何も見えないんですよ。どうすればいいすか?」


 ほう、目を攻撃されると、盲目状態になるのか。これはいいことを聞いた。


 「そんなところもリアル準拠なのか、このゲームは。前々から思ってたが、リアリティがありすぎるぞ、ってうお!?」


 「カアァ!」


 リーダーのその言葉には同感だが、だからといって待ってやる義理も無い。話してる途中に失礼して目潰しをしようとしたが、直前で避けられる。さすが攻略組でリーダーやってるだけあって、いい動きしてるな。

 その次の瞬間にそこに嫌なものを感じ、空へと舞う。すると、そこに矢が飛んできた。見ると、アーチャークラスと思われるプレイヤーが矢を放っていた。

 俺はそれを目障りに思い、そのアーチャークラスのプレイヤーへと弾丸飛行で突撃する。アーチャークラスのプレイヤーは当然その間にも矢を放つが、しかし《観察》スキルで挙動を見て、《直感》スキルでどこに来るか予測できる今の俺にそんなものは当たるわけもなく、俺はアーチャークラスのプレイヤーの元へとたどり着き、そのまま右目を貫通する。


 「きゃあ!」


 するとそのアーチャークラスのプレイヤー(どうやら女性のようだ)は当然悲鳴をあげる。俺は右目を貫通した後ブーメランのようにそこに戻り、そして左目も貫通する。うむ、我ながらなかなかえぐいことをしてるな。


 「きゃああぁ!痛い!!」


 「てめぇ!いつまでも調子に乗るな!」


 そのプレイヤーの悲鳴に多少の罪悪感を抱いていると、背後に気配がしたので、避ける。後ろを見てみると、そこにはイルカがいた。はて、イルカは最初に目潰しをしたはずだがな。不思議に思い周りを見てみると、治癒師クラスと思われるプレイヤーの回復系の特殊スキルが飛んでいた。なるほど、これは思った以上に楽しめそうだ。


 「大丈夫か?」


 「ええ、大丈夫よ、ありがとうね。」


 ふとイルカのほうからこんな声が聞こえてきたので見てみると、何やら女性プレイヤーが赤面しながらイルカにお礼を言っている。おい、これってもしかして俺がフラグを立てた感じか?

 何となくいらついたので、もう少し暴れることにした。



――――――――――――



 「おい!こいつただのキャリークロウだろ?何でこんなに強いんだよ!」


 「俺が知るかよ!こいつもしかしてフィールドボスじゃないか?」


 あれから戦うこと約30分、俺と攻略組の戦いはまだ続いていた。


 「畜生!こうなったらお前ら、こいつ絶対に倒すぞ!」


 「「「「おう!!!」」」

 さて、見た感じ攻略組の諸君がかなりマジになってるようだ。なんかいつの間にフィールドボスになってるし。まあそれもまた一興か。

 俺と攻略組の戦いは、俺が攻略組の攻撃を避けて、その合間を縫ってちくちくと攻撃していくというものだ。まあ向こうには回復手段があるのに対しこっちはアイテムすら使えないから、俺の方が不利だな。全部避けるというのはさすがに無理があり、少しずつ被弾している。このままだとじり貧で俺がやられるな。リーダーとイルカくらいは倒したかったが、しょうがない、諦めるとするか。

 そう判断した俺はその場から飛び立つ。


 「待て!逃げるつもりか!」


 リーダーがそう言ってマシンガンを撃つが、もちろんそんなものは当たらない。


 「カアカアカアカアカアカア!」


 俺はそう嘲笑うように鳴きながら飛び去って行くのだった。

イルカとリーダー以外の攻略組は完全にとばっちりですwww

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