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013 夜の草原

 俺が今いる草原は、オーランの北から東にかけて広がっている。

 北には怠惰のダンジョンがあり、東にはフィールドボスがいるそうだ。

 今俺がいる場所は、草原の東側だ。目的は、エレナにも言ったとおり夜間戦闘をするというのもあるが、リーダー達と共闘する前に一回ボスと戦っておこうと言うのが今回の主な目的だ。



――――――――――――



 《気配探知》スキルで敵の気配がしたので、《索敵》スキルでそれを確認する。《気配探知》スキルは索敵範囲は広いが、情報が正確でなく、モンスターがいるという程度のことしか分からない。逆に《索敵》スキルは範囲は視界内だけと狭いが、それが倒したことのあるモンスターなら何がいるかしっかりと分かる。この辺をうまく使い分ける必要がある。

 《索敵》スキルで確認したところ、それは不定系のゲル状のモンスター、Wikiでの情報によると、スライムというモンスターのようだ。


 「先ずは先手必勝っと。」


 そういって、俺はアイテムポーチからベースチャクラムを取り出してスライムに投げた。ノコギリシザーの例があるから、初手はベースチャクラムを使うようにしている。

 ベースチャクラムはスライムに当たり、何事もなく手元に戻って来る。どうやら体液による腐食効果とかは無いようだ。まあここは本来最初に来るところだから、それも当然といえば当然か。最初からそんなのがいたら萎える。

 そんなことを考えていると、俺が攻撃したからだろうか、スライムの方から大きな水滴のようなものが飛んでくる。

 あの攻撃は喰らってもダメージはないが、窒息の状態異常にするらしい。

 といってもわずか数秒で解除される緩いものらしいが、できればあれは喰らいたくない。

 というのもこのゲームは無駄にリアリティがあり、窒息の時の息苦しさが再現されてるそうだ。そんなところよりも、パンの味にリアリティを出してほしかった。


 俺はそれほど早くないその攻撃を避け、そのあとにベースチャクラムを投げ、そこからそれぞれ2つずつあるベースチャクラムと蜂戦輪でストーンシェルタートルの時にもやったチャクラムジャグリングによりダメージを与えていく。動きながらやっても、チャクラムやブーメランの類の武器は、投げた後に使用者が動いても追尾してくる便利仕様なので、問題無い。

 スライムは物理攻撃が効きにくいモンスターだが、チャクラムジャグリングは手数で押す戦い方なので、その辺は問題無い。



 そのあとも時々飛んでくる攻撃を避けながら着実にスライムのLGを減らしていると、右の方にモンスターの気配がした。

 俺はちょうど手元に戻って来たベースチャクラムを気配がする方に投げ、スライムに次の一投をした瞬間に倒したので、気配がする方へと《跳躍》スキルで跳ぶ。

 跳んだ後に気配がする方に投げたベースチャクラムが戻ってきたので、それを掴み、そのあとは跳ばずに走って距離を詰める。

 気配との距離がだいたい1mくらいになったところで、その正体がわかった。

 それの見た目は、大きな兎だった。Wikiによると、噛み付き兎というモンスターらしい。

 俺は噛み付き兎との距離をさらに詰める。噛み付き兎もこちらに気がついたようで、距離を詰めてくる。噛み付き兎という名前のとおり噛み付き攻撃が主力のようだ。

 俺は噛み付き兎との擦れ違い様にチャクラムで切り付け、お互いの立ち位置が逆転したところで投げっぱなしだった三つのチャクラムがその軌道上にいた噛み付き兎にダメージを与えながら戻ってきたので、右手のベースチャクラムをアイテムポーチにしまい、最初に来たチャクラムもしまって残りの二つをそれぞれ左右の手で握る。ちなみに蜂戦輪、ベースチャクラム、蜂戦輪の順番で戻ってきた。

 そのあとは《格闘》スキルと《軽業》スキルと《踊り》スキルを併用し、時にはアクロバットに、時には踊るように戦い、噛み付き兎を倒した。ドロップアイテムは、スライムと噛み付き兎でそれぞれこうなった。


――――――――――――



スライムの体液

重量:1 レア度:1

粘度が非常に高く、どろりとしている。



――――――――――――



――――――――――――



噛み付き兎の毛皮

重量:1 レア度:1

見た目がよく、装飾品としてよく用いられる。



――――――――――――



 毛皮の方は、エレナに頼んで防具に用いるとするか。

 体液の方は、どうするか。使い道が思い浮かばん。粘度が高いんだから、接着に用いるべきだろうか?

 そんなことを考えながら、俺は狩りを続行した。



――――――――――――



 そのあとも適当にモンスターを倒しながら、東へと進んで行った。

 ちなみにドロップアイテムだが、スライムからは薄皮と核のかけらが、噛み付き兎からは牙と肉が入手できた。兎肉とかこれまたあまり聞いたことの無い肉である。

 俺は今、石像の前にいる。リーダーの話だと、ボスの石像があるのは草原の東の端らしいので、ここが恐らくそうなのだろう。

 その石像だが、それは狼の姿をしていた。

 狼といっても、それには毛といえるものがなく、その体は堅そうな見た目をしており、まるで固い金属を無理矢理削ったようないびつな姿をしている。

 石像の下の台座の部分には、ウルフラムと刻まれている。

 ボスとの戦闘の開始条件は、石像に攻撃を加えることである。

 俺は蜂戦輪をアイテムポーチから取り出して右手に握り、そしてそのまま石像を攻撃した。この時の攻撃の強さでボスの強さが決まるらしく、火力の低いチャクラムはこういうときは不遇だ。

 石像に攻撃を加えると、その石像からまるで表面が割れるように光が放たれ、ぱらぱらと石が下に落ちながら巨大化していく。さあ、戦闘開始だ!

ウルフラムは、タングステンという意味です。

そしてタングステンは最も固い金属で、ダイヤモンドカッターに使われたりもしています。

ここまで言えば、ウルフラムのスペックが分かると思います。

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