表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/142

痴話喧嘩

誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです。

見回すと、祭壇の花前に立っていた。

いや、もたれかかっていたが正解か…

「卑怯な…俺を騙しやがって…許さん!」

「卑怯?何言ってるの?殺し合いよ?殺し合い。何でもありなの、だって『死人に口なし』だもの。」

殺し合いに卑怯も糞もあるもんか。

負けたほうが悪い、これが殺し合いのルールだ。

「それに、騙される方が悪いでしょ?」

「いや、騙す方が悪いと思いますが…」

サフィーが否定してくる。

「サフィー、いい機会だから教えておくわ。世の中、自分の身は自分で守らないといけないの。騙されて、自分が傷付いても自己責任。悪質な物を裁く法があっても、結局自分で自分の身を守らないといけないの。」

「どうしてですか?法律があるのに…」

「法がまともに機能するのは、何かがあってから。『何かあってからでは遅い』という言葉があるの。でも、法が守ってくれるのは『何かあった後』。それまでは、ただの抑止力。」

そう、法は肝心な時“しか”守ってくれない。

それ以外は抑止力でしかない。

だから犯罪が無くならないの。

「だから、騙されない様に本当に正しいかどうかよく考えなさい。それでもわからない、失敗した時は私を頼って。」

「はい!」

「さて、貴方もわかったでしょ?『自己責任』というものが。」

さて、どう答える?

「よくわからんが、『自分の身は自分で守れ』ということはわかった。」

んー、取り敢えず最低限わかったみたい。

まぁ、殺すけど。

「そんなことより!俺の力で勝てぬのなら、魔神様!御力、使わさせて頂きます!」

来るか、魔権。

「『魔権 嫌悪増幅』!!」

馬鹿の魔権が私達に降りかかる。

特に何も…ああ、なるほどね。

私が今抱いている感情、嫌悪感。

これを強くする魔権なのね。

にしても使い勝手悪すぎない?

「サフィー、大丈夫?」

「黙れ弱腰姉。」

「なんですって?」

サフィー、いつからそんな事を言うようになったの?

「サフィー、貴女今自分がなんて言ったかわかってる?」

「五月蝿いですね、わかってるに決まってるじゃないですか。何時になく頭が悪いですね?」

なるほど、時と場合によっては強いかも。

「サフィー、今すぐに頭を地面に擦り付けて謝るなら許してあげるわよ?」

「するわけないじゃないですか?」

仲違いさせて、自滅させようって魂胆か…

これは…危険だね。

「私に向かってよく物を言うようになったわね?これじゃ夜の貴女と同じね?」

「ふん、後手に回るのも夜と同じですね?」

あ、この方向に話しを持っていくのはやばい。

「サフィー、貴女ちょっと性欲が強すぎるわよ?いつからオークになったの?」

「お姉様、貴女は弱すぎですね。いつも、犯されるだけのエルフみたいじゃないですか?」

まぁいいや、この際不満を全部ぶつけよう。

「サフィー、貴女“自主規制”しすぎなのよ。私の“自主規制”を散々“自主規制”した挙げ句、“自主規制”まで“自主規制”してくるなんて、どうかと思うわよ?」

「お姉様、貴女妹の“自主規制”を何だと思ってるんですか?いつもいつも、変なものを私の“自主規制”に入れてぐちゃぐちゃして、どうかと思いますよ?」

「それは、貴女が嬉しそうだからしてあげてるのよ。」

「私も、貴女が嬉しそうだからしてあげてます。」

「わかったわ、じゃあ今夜は私がサフィーと同じ事してあげるわ。」

「そうですか、なら今夜は私がお姉様と同じ事をしてあげますね。」

その時、嫌悪感が嘘のように消えた。

「お、お前ら、何やってるんだ!?」

馬鹿が顔を真っ赤にして怒鳴ってくる。

こいつ、DOOTEなのか?

「何って、痴話喧嘩だね。」

「ですね。」

「だとしても、限度があるだろう、限度が!」

馬鹿に叱られるとは思わなかった。

なんか、無性に腹立つな…殺すか。

「待て待て、なぜ今俺に剣を向ける?」

「なんかムカついたから?」

「り、理不尽…」

にしても、少しの時間とはいえ、サフィーと本音で喧嘩…話し合いができた。

そこは感謝しよう。

「ありがとう、貴方の魔権も捨てたものじゃないわね。」

「なぜ感謝されるのだ…」

さて、感謝もしたし、殺すか。

「待て待て待て!考え直してくれ!!」

「サヨウナラ、」

「まっt、」

そして、私は馬鹿の頭をはねた。

ふぅ、忙しいのはこれからかな?

あんなことを言っておいて今更無しなんて、サフィーが許してくれないもの。

「もう夕方ですね、帰りますか?」

サフィーの目は輝いている。

すると、リララが、

「この教会は人が来ない上に音が外に漏れにくいのよね…」

サフィーの目の輝きが強くなる。

「私達もやるし、一緒にどう?」

サフィーは、蛇のような鋭い目をしている。

はぁ、仕方ない。

「いいわよ。」

私達は、二人に案内されて、教会の地下室に入った。


ご想像におまかせします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ