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私、冒険者になる

ようやくビーノが冒険者になります。

もう61話ですよ。

長かった。

誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです。

「ここが冒険者ギルドね。」

私達は、ローケンから教えてもらった、場所…冒険者ギルドに来ていた。

「サフィー、何かあったらすぐに私の後ろに隠れてね?」

「分かりました!」

ん?仲直りしたのって?

気付いたら普通に会話するようになってた。

サフィーも忘れてるみたいだし、ちゃんと仲直りした訳じゃないけど、お互い全然気にしてないから大丈夫。

まぁ、宿に帰ったら謝ろうかな。

私は、ギルドの扉を開けて中を覗く。

うわっ!酒臭い!!

私が扉を開けた瞬間、漂うアルコールの臭い。

サフィーも鼻抑えてるし。

仕方ない、我慢して入ろう。

「サフィー、少しだけ我慢してね。」

よほど嫌なのか、ずっと鼻を抑えたまま、首を縦に振る。

私が、ギルドの中に入ると、サフィーも後からついてくる。

私は、暇そうな受付嬢のところに向かう。

「ん?なんのよう?」

開口一番それかよ、確かに不真面目そうな感じだけど。

「冒険者になりたいの。ああ、二人で。」

「新規登録ね、文字は読める?」

文字ね、私は全言語理解と転生ノ力の効果で読めるけど、サフィーは無理でしょうね。

「私は読めるわ。サフィーは…無理そうね。」

悲しそうな顔をしてたからね、多分読めないんでしょ。

「そう、じゃあこの紙に二人分の名前を書いて。」

そう言って受付嬢は、羊皮紙とペンを渡してくる。

私は、二人分の名前を書いて受付嬢に渡す。

「ふ〜ん、ちょっと待ってて。」

何とも適当な受付嬢だこと。

怒られないのかな?

「ビーノお姉様、あの人大丈夫でしょうか?」

「さぁ?でも、どこを探しても、適当な人はいるものよ。」

「そうですね。」


そして、待つこと三十分。

「遅い」

未だに受付嬢は帰ってこない。

すると、奥から別の受付嬢がやってきて、

「大変お待たせしました!」

「誰?」

「ああ、すいません。私があの不真面目な先輩に変わって登録を済ませておきました。こちらがギルドカードです。」

そう言って受付嬢はニ枚のカードを渡してくる。

へぇ、これがギルドカードね、米軍のドッグタグみたい。

「それで、冒険者についての説明なんですけど………」


話しが長かったので、分かりやすく言うと、よくラノベで出てくる冒険者とほぼ同じ。自由度はかなり高いタイプの冒険者だね。

「以上が冒険者についてです。何か質問はありますか?」

質問か、特にないかな。

「でしたら、聞きたいことが。」

サフィーが小さな声で、質問する。

「冒険者ってどんな雰囲気の人が多いですか?」

冒険者の雰囲気、そんなこと聞いてどうするの?って感じね。さっきの受付嬢なら絶対こう言っていたでしょうね。

「雰囲気ですか?荒くれ者って感じですね。お姉さんと一緒に行動しないと危険ですよ?」

テンプレは起こりそうだね。

サフィーに手を出そうとするなら、八つ裂きにしてやるわ!

そうだ、

「何か、私達が出来そうな依頼を見繕ってくれないかしら?雑用でもいいから。」

「畏まりました、でしたらこの孤児院の掃除・修理と言うのはどうでしょう?」

孤児院ね、どんなところか見てみたいわね。

「分かったわ、その依頼、受させてちょうだい。」

「畏まりました。場所はこのあたりです。」

そう言って地図を取り出し見せてくれた。

ここね、

というか、ここって宿屋のすぐ近くじゃない。

これなら分かりやすいわ。

そして、私達は孤児院へ向かった。






「孤児院というのは、あれでしょうか?」

到着した場所は、レンガ造りの二階建ての家だった。

「教会をイメージしてたけど、思ってたより普通の家ね。」

私は、ドアをノックする。

「はぁーい!」

すると、中から小学生くらいの女の子の声が聞こえてきた。

「えっと、どちら様でしょう?」

予想通り、小学生くらいの女の子が出てくる。

「依頼を受けた冒険者よ。ここが孤児院であってるかしら?」

「あっ、冒険者の人…お姉ちゃん!冒険者の人来てくれたよ!」

女の子が、お姉ちゃんを呼ぶと、中から顔色の悪い女性が出てくる。

「どこか、具合が悪いのですか?」

思わず聞いてしまった。

「ええ、でもすぐに良くなりますよ。」

う〜ん、無理してるのは明白だ、放っておけば栄養失調とかになりそうね。

「サフィー」

「はい」

サフィーは出てきた女性に回復魔法を使う。

「な!?あっ、ありがとうございます!しかし、お礼をできるだけのお金は……」

「依頼内容には、孤児院の掃除と修理って書いてあったわよ?今は孤児院を『修理』しただけなのだけと。」

「そうですか…分かりました。私の名前は、リララといいます。今日はよろしくお願いします。」

「私はルビーノ、こっちは妹のサフィーア、ビーノとサフィーって呼んでちょうだい。」

私達は、リララに連れられて孤児院の奥へ入る。

「こ、これは?」

「台所です。」

台所……には見えないけど。

「あの、こっちは?」

サフィーが質問する。

「寝室です。寝室はもう一つあって「ちょっと待って!」はい?」

「えーっと、この孤児院は普段誰が掃除してるの?」

「誰も」

「は?」

う〜んと、私の耳が腐ってなかったら、リララは誰も掃除してないって言ってた気がするのだけど……

「もう一度聞くわね。この孤児院は普段誰が掃除してるの?」

「誰もしてないけど…」

私は、サフィーの方を見る。

サフィーも私を見る。

「ちょっと二人で話してきます。」

「え?いいですけど。」

私は、サフィーを連れて外に出た。




「何あのゴミ屋敷!」

「お姉様失礼ですよ!確かにゴミ屋敷でしたけど…」

「あれを掃除するの?絶対一日で終わらないわよ!」

というか、よくあの環境で生活できるわね!

もしかして人間って、“ゴキ”よりも汚い環境に強いの?

「お姉様、また失礼なこと考えてませんか?」

「考えてるわね。」

「ですよね。取り敢えず、布でも被って一つずつ片付けるしかないですよね?」

「ええ、依頼として受けた以上、最後までやりきらないと!」

私達は、戦場という名のゴミ屋敷へ向かった。




数時間後

「やっと、台所が終わったわ。」

「こっちも寝室の掃除が終わりました。」

「これでも、まだ二部屋しか終わってないのよね…」

「そうですね…」

正直終わる気しない。

でも、初依頼。この依頼を失敗にしては、気分が悪い。

「あと少し、そう自分に言い聞かせながら続けましょう。」

「はい」

結局、今日中に終わらせる事ができず、次の日も同じことをするはめになった。

これは、後から聞いた話し何だけど、あの孤児院はこの街の冒険者からは、要注意団体になっていて、新人冒険者に掃除をさせるやばい孤児院という認識が広がっている。

それに、この依頼を斡旋してくれた受付嬢だけど、あの孤児院の回し者で、よく、新規登録したばかりの冒険者に掃除をやらせている諸悪の根源だったりする。

私が問い詰めると、自分の面倒を見てくれた孤児院に恩返しがしたかったらしい。

自分でやれよ!






初依頼

散々過ぎて

笑えない

byビーノ

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