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振られまくって、30代。僕が幸せな訳〜失恋クリニック〜  作者: 蘇 陶華


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心の傷に気が付かない。傷は、傷を呼ぶ

櫻井 静香。


カルテNO 202601


電子カルテ。


勿論、請求直結だから、そうなんだけど。


うちのクリニックは、裏帳簿ならぬ、裏カルテがあるの。


話を聞きながら、私が、ゴショゴショって書き込むんだけど。


彼女には、深い傷があった。


虐待。


普通に育っていれば、何処にでも居る普通の女性立たんだけど。


育った閑居が悪かった。


環境って、蔑ろにされがち。


毎日の生活の中で、見失ってしまいがちだけど。


子供が育っていく中で、温もりは、必要。


彼女は、極端な温もりの中。


ストレートに言うと、


父親からの虐待で、病んでいった。


うん。


別の虐待もあるけど、


彼女と父親との距離が近過ぎたの。


それは、ある日、終わりを迎える。


父親の死と言う形でね。


心のバランスを失った彼女は、


年の離れた父親位の男性と壊れた関係を続けた。


娘の行動の異常に、気が付いた母親に連れられて、


ここに来たのが、最初だった。


彼女は、愛されていないと、生きている実感が湧かなかったの。


愛情のない生活に、慣れるのも寂しいけど。


いつも、慣れていた中で、失うのは、心の平常さを失う。


いつも、振られる事に慣れている男性もいれば、


愛情を感じていないと、生きていけない女性もある。


櫻井 静香が、


鷺宮 凛と


ダブルブッキングしたのは、意図的だった。


振られる事になれている彼が、


彼女の心を埋めてくれると、


処方する事にした。


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