僕は、傷つかない恋愛を知らない
僕。
鷺宮 凛。
誰にだって、モテ期があると思う。
僕のモテ期。
高校だったか、大学だったか。
あの頃と恋愛の仕方が変わった気がする。
黙っていても、機会は、その辺にあったし、
いつの間にか、始まっていて。
僕が、あまり、話す間もなく、
付き合って、
そのまま押し切られていた気がする。
「私の事、好き?」
そう聞かれると、
否定できない。
だって、
嫌いでもないんだから、
迷う事なく、
頷く。
そして、
本当の気持ちがわからなくなる。
本当の恋愛。
身が焦がれるような恋愛。
焦がれてしまうんだから、
終わった後は、
何も、残らなくて、辛いのではないか。
相手が好きで、好きで、離れられない。
それが、恋愛だとしたら、
僕は、まだ、本当の恋愛を開いた事がないのかも。
付き合っている最中に気づいてしまう。
僕は、この子を好いていない。
敷かれているのだろうとは、思う。
だけど、彼女は、僕の何処を見て、好いたのか、
どの位、僕を思っているのか、
興醒めする事がある。
僕の本当の姿を、
誰も知らない。
「好きか?」
と聞かれたら、
嫌いでない限り、
「うん」
と、答えてしまう。
「愛しているか?」
そう、聞いてほしい。
愛するって?
何。
僕は、まだ、本当の恋愛を知らない。
そうなんだと思う。
好いてくれるのは、
嬉しい。
だけど、
僕の何が、好きなのか、聞きたい。
最近あった、
一目逢っただけで、
「好きだ!」
と言った彼女にも、聞きたい。
ね。
櫻井さん。




