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524、ラフィ速報!!スーパーセル探査計画始動!!

【ラフィ速報!!スーパーセル探査計画始動!!】


■ 前日、シブサワプロモーションは開拓者ラフィ(ランク30)によるスーパーセル内部の探査計画が行われている事を明かした。


■ スーパーセルとは半年前にニホンコクへ上陸し、沖縄から北陸に掛けて横断していた超巨大なハリケーン。高度15000mを超える積乱雲を中心とした、非常に風雨の強い大災害。しかし深未踏地の上空に流れる魔力風の影響か、深未踏地の上を通過する為都市部へのダメージは軽微。


■ スーパーセル内部には浮島がある可能性が濃厚として、探査計画に乗り出した。


■ シブサワグループ、ニッポンイチホールディングス、赤翼ホールディングスの3社合同出資によって計画が動いている。3社は“S(シブサワ).N(ニッポンイチ).S(赤翼)連盟”を設立。インタビューによれば3社で利権揉めを起こす心配は無いとの事。S.N.S連盟はラフィを中心に厚い信頼関係で結ばれているようだった。


■ 現在、征天丸(探査船)にはラフィ、タマ、ブラン、フィクサー、カテンが搭乗して探査が行われている。長らく未踏だった空の彼方でまたもや新発見が続々と。詳細はシブサワグループ有料チャンネルにて公開。





【シブサワプロモーション・緊急会見の様子、一部抜粋】


モモコ会長「えー、今回は新たな深未踏地開拓プロジェクトの発表を致します。‥‥うーん?硬いかな。まぁ、ラフィの大冒険が1ページ書き足される事になるね。」


(記者達のどよめく声。当初はサンライズの件で、ラフィのスポンサー契約に何か動きがあると予想されていた。)


モモコ会長「場所はスーパーセルなんて呼ばれる遥か上空だよ。凄い音が鳴るから注意してね。」


(モモコ会長が上を指差す。虹渦島で撮影されたスーパーセルの様子が、背面のホロウインドウに投影された。強風で街の防壁バリア装甲が揺らぎ、真横で轟いた雷がカメラを真っ白に光らせた。短時間再生された音が大自然の猛威をハッキリ認識させる。)


(記者達の様子が一層慌ただしくなる。大勢が緊急の連絡を各所へ入れ始め、場は騒然とした。)


記者「すみません!!近付けるようには見えないのですが!!」


モモコ会長「あはは、質問タイムは後でね、順を追って説明するよ。」


(開拓プロジェクトの詳細が明かされるにつれ、誰もが質問を何十個も用意して我慢ならない風にしていた。)


モモコ会長「一瞬のチャンスを掴む為、ラフィは自らスーパーセルの中へ飛び込みたいと志願したんだ。安全性なんて二の次。行けそうって思ったら、即断さ。勿論引き留めなんてしない。ラフィが飛び込んで行けるよう支えさせて頂くのがスポンサーの使命なんだから。」


(そして再び短時間の映像が。スーパーセル内で撮影された映像には、空を海のように泳ぐ大型生物や不思議な見た目の植物が映っていた。上まで積み上がった陸珊瑚は圧巻の光景だった。)


モモコ会長「さぁ、質問タイムだ。」


(質問が大量に投げられる。下記はその内幾つかを抜粋。)


記者「今回スーパーセル内部の探索を行いますが、浮島と同様にスーパーセルに所有権を主張するのでしょうか?浮島の所有権に対する法では、最初の到達者及びその支援者に所有権が発生します。」


モモコ会長「いや、出資する3社ともスーパーセルに所有権を主張する予定は無いよ。理由は管理する事が出来ないからだ。スーパーセルの及ぼす災害は完全に管理不能なものであるとして、管理責任を全う出来ない以上所有権の主張も行えない。」



記者「スーパーセルも虹渦島と同様、観光都市の建築計画は存在しますか?一般人も立ち入れるようになる計画はありますでしょうか?」


モモコ会長「法律の都合上、安全保障が万全で無い土地に都市を建設する事は出来ないんだ。つまり都市防壁と防壁バリア装甲で囲って尚、危険性が排除し切れない凶悪な場所さ。ただ将来的には前線基地へ少数の招待を行っても良いかもしれない。」



記者「スーパーセル内部の研究は征天大学の何処の科で関われますでしょうか?」


モモコ会長「生徒の安全性が確保されたと判断されるまでは具体的な話は保留中だ。今は危険を顧みずに志願してくれた一部の研究者達の協力があってなんとか進んでいる状況さ。」



記者「前代未聞なレベルの開拓プロジェクトになりますが、潜在的な危険性も含め総理へ一報必要だと思います。内閣へ許可を取っているでしょうか?」


モモコ会長「規模に関わらず法律的な規制は無いよ。まぁ、ラフィはマサル総理に気に入られていてね。事後報告になったけど、あはは。テツゾウ代表が頭にタンコブを作って帰って来た。なんで俺だけなんてボヤいていたよ。」



(時間一杯質問に答えた後、モモコ会長は会見を終えた。)





【ラフィ、今度は嵐の中へ】


: 名無しのありんこ


EXPO終わってシブサワと揉めたと思ったら嵐の中に飛び込んで行ったわ


: 名無しのありんこ


どんだけ忙しいんだよ


: 名無しのありんこ


普通の開拓者はあんだけ働いたら向こう1年はのんびりするってのに


: 名無しのありんこ


同じ開拓者として正直信じられないバイタリティ

普通は銃撃戦なんかしたら1ヶ月は休むわ

だって死んでたかもしんないんだぞ?


: 名無しのありんこ


分かる

生きてる事に感謝する時間っていうか

生を実感した余韻で日常がおかしくならないようにクールタイム設けるのよ


: 名無しのありんこ


じゃないと退役軍人みたいになってPTSD発症する事も多い

ガンガン伸びる開拓者はそんな様子無いけど一般人の開拓者は皆そう

悪口じゃ無いけど頭のネジが外れてるような奴らだよ


: 名無しのありんこ


俺ランク30超えてるけどラフィはマジでヤバい

てか深未踏地へ業者にくっ付いて護衛しに行くだけでも怖いってのにあん中探索しろとか発狂するわ


: 名無しのありんこ


開拓者的な憧れもあるけど、やっぱりラフィみたいな行動力は持てない

1億あったら許可証買う?俺は装備に注ぎ込んで余った金でサキュバス買い漁るな


: 名無しのありんこ


もうそろそろヤマノテシティがトウキョウシティ離れるってのに


: 名無しのありんこ


最後までお騒がせだったなXD


: 名無しのありんこ


有料チャンネルは見てるよな?

早速エグい危険生物に襲われてる映像あったわ

ワイだったら10回は死ねる


: 名無しのありんこ


あんなのが未知の生物としてポンと出てくる魔境に命一つで飛び込めるか?

怖すぎる


: 名無しのありんこ


風の音と雨の音で鼓膜が張り裂けそう

雷の音までミックスして脳が揺さぶられる


: 名無しのありんこ


有料チャンネル環境音別レイヤーで下げられる設定追加されてて笑うXD

ワクテカしながら再生して鼓膜が爆散していった先達に感謝


: 名無しのありんこ


本人達はあの轟音の中冒険してるのか

探索の度に鼓膜をアコライトに治して貰わなきゃ難聴になりそう





発表後、世間は大賑わいでお祭り騒ぎ。ヤマノテシティがトウキョウシティを離れる話題と、ボクの冒険の話題でハムハムに話の種が溢れかえる。今なら新作のソシャゲが出ても、週刊漫画で衝撃の展開があってもトレンドに掠りもしない。


基地に戻って色々ブランさんが報告する最中、ちょっぴり暇をしたボクにフィクサーさんが色々見せてくれた。昨日発表があって、色んな考察が飛び交う様子は見ていて面白い。スーパーセルの内部はどうなってるのか?ってテーマのファンアートが大量に生成されて、奇想天外な予想図の数々を見流して行く。


『征天丸の武装がもっと充実するまでは少しの間冒険はお預けですね!まぁ今回は時間は掛からないでしょう。』


「はい。ちゃんと準備しなくちゃ危険ですから。あっ!サンゴサラマンダー達を、パンタシアで飼いたいです。」


隣に座るタマさんは良いんじゃない?と返してくれた。征天丸内に棲家を作れるのなら、パンタシア内にも作れると思う。これからも色々な小動物達と出会いがあるかもしれないし、それを考えたらあの水槽は空けておきたいなって。生き物同士の相性もあるし、既に50cm単位のサンゴサラマンダー達が住んでいる場所に他の生き物を入れるのも良くないと思うから。


話を聞いたフィクサーさんがブランさんへ発注してくれる。ボクの頭上でカテンさんが、


「またパンタシアの住人が増えるのか。ドンドン賑やかな家になって行くな。」


「プライベートフォレストで色々飼い始めてからはこんなもんよ。そーね、応接室に水槽を用意しようかしら。森の中にあの環境を再現する一画を設けたら、いよいよ景観がカオスになるわ。ただでさえ虹渦島エリアが滅茶苦茶目立ってんのに。」


「そうですね。応接室にも生き物が居ると楽しいです。好奇心旺盛な彼らを征天丸の中に永住させるなんて可哀想です。」


畑に近づかせないのなら好きにしろ、とカテンさんは農家な意見をくれた。


サンゴサラマンダー達は征天丸の中、水槽の中で研究者達に観察されていた。深未踏地の原生生物を研究するヒト達が6人集まって、詳細を細かに記録していく。サンゴサラマンダー達も好奇心を隠さずキョロキョロと覗き込んでいた。


スーパーセル内で見つけた成果物の権利はボク達と、出資者の皆で共有する。モモコさん達が集まる会議室へ、お昼休憩上がりに覗き込んだボクは早速欲しいなってお願いを。


「ラフィが言うなら大丈夫だよ。危険を冒して捕獲して来てくれたんだ。」


「ああ、安全な場所で成果の権利だけ主張するような恥知らずな真似はしない。」


「お父様からも先ずはラフィさんの主張を尊重するよう仰せつかっておりますわ。」


皆直ぐに快諾してくれて、ぺこりとお礼を言った。ビャクヤさんの手配で、応接室へ征天丸の物と同じ水槽が直ぐに届く。至れり尽くせりって感じに、2時間ぐらいでセッティングまで済まされた大型水槽が応接室の目立つ場所に鎮座した。


研究者さん達が一先ず満足したら、そのままお引越し。R.A.F.I.S.Sを繋いでサンゴサラマンダー達にもっと良い家の事を伝えた。ボクの体にしがみついてパンタシアへ、応接室の水槽を直ぐに気に入ってくれた。


R.A.F.I.S.Sに繋がれている影響か、好奇心旺盛な性格からか警戒心が薄い。R.A.F.I.S.Sで本心を伝えたお陰か、サンゴサラマンダー達はボクを信頼して従ってくれていた。


ペットとして改良された動物じゃない分、環境の変化への耐性とか色々と未知数。深未踏地で生き残って来ただけあって、そこまで繊細じゃないと思うけどR.A.F.I.S.Sフル活用でしっかりお世話しなきゃね。嫌な事があったら何でも伝えて欲しいです!


旅の先で出会った原生生物達をそのままペットにして飼うなんて、ロマンがあって楽しいな。R.A.F.I.S.Sで繋がっているから、何が欲しくて何が嫌なのか直ぐに伝わって来た。


水槽からは自由に出入り出来るようにして、リビングやプライベートフォレストにも行けるようにする。好奇心旺盛なサンゴサラマンダー達を退屈させないようにね。


プライベートフォレストで一際存在感を放つ、ツキシロとアルビスにもサンゴサラマンダー達を紹介して回った。フェンリルと大型イエネコが、ボクにしがみついたまま伸ばされた長い舌に戸惑う。


ツキシロは小動物を虐めたりしないし、どちらかと言うと無関心な感じだけど。サンゴサラマンダーに群がられるボクを見て、尻尾で彼らを払い退けた後急にじゃれついて来た。


わっ?!どうしたの?!


R.A.F.I.S.Sにじっとしていろって感情が流れて来て。そのままモフモフに埋まったまま、癒しを振り撒いたのだった。

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