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第8話~other side3~

こんにちは!

新田洋次郎です!今回も楽しんでいただければ幸いです

「ここが「江の島」か!」


煌木が外を見て興奮気味に口にする

窓の外に広がっていたのは一面の海…そして海の上に浮かぶビルや家


「「大阪」は見る機会無かったもんな…」


大阪では防衛軍本部へと直行しなけらばならず、町を見る暇すらなかった

だからこそ今回窓の外に広がる日本では見れない光景に皆息を飲んでいた


「もう少しで…待て、止まれ」


橘が運転手に指示をする

それを聞いた来訪者たちは前を見ると、何やら検問が行われていた

前から軍人が1人走ってくる


「少しよろしいでしょうか!」


「いきなりの訪問すまない。第3防衛軍第1部隊長の橘だ」


橘は外にいる軍人に端末をみせる

端末には自身の軍所属の証明書がインストールされている


「これは!お疲れ様です!」


「ああ。何があったんだ?」


「帝国軍の部隊がここに来ていることが分かり、急遽第1防衛軍の派兵が決まり、今「江の島」に入る道は全て検問が敷かれています」


「帝国軍…」


今、日本の元第6防衛軍所轄北方都市「北海道」にこの半年で出来た武力主義の国

この国は北海道で国を作り、独立すると日本政府に宣戦布告

すぐに防衛軍が派遣されたが、()()()()()()()()()()()()()()、まともに戦うことすら出来なかった

そのまま国は独立し、他国との同盟を結ぶことまでし始めていると噂されている


「だが…なぜこのような離れた土地に…」


「それは不明ですが…天皇様の啓示でここで潰せば勝ちに近づくと仰られており…」


「天皇様が…分かった。私たちも参加しよう。だが…」


橘はバスの方を…来訪者たちを見る

軍人もそれを理解したのか、ある提案をする


「彼らには避難した市民たちの護衛を任せましょうか?」


「ふむ…それで行こう。だが、人手が足りないのか?」


「はい…今回の作戦には天皇様も参加してらっしゃるのです…「その場で啓示を受け取り、速やかに帝国軍を滅ぼすため」だと仰られていました」


「なるほどな…まあ、いい。これから位置に移る」


橘はバスの運転手に伝え、場所を移動する

そこで来訪者たちにも説明する


「今、ここは戦場になる可能性がある」


橘の言葉にざわざわとする

しかし、佐藤が怖気つかずに声を上げる


「なら!俺らは戦闘に参加できるんですか!?」


「無理だ。今回は初めてのお前らには重すぎる。お前らには避難した市民の護衛をしてもらう」


「護衛ですか?あそこまで戦闘訓練をしたのに?」


「ああ。最初から戦場に出すほど私は鬼じゃない」


その言葉に皆黙り込む

大阪での出来事…不満は溜まっていたが、橘の話には合理性がある


「今からお前らには避難所に行ってもらう。そこで市民を守り、不安にさせないようにしてやってくれ」


そのままバスは走り出し、厳重な警備が敷かれている体育館に到着する

そこで煌木たちは降りると、バスはそのまま別の場所へと移動していった


「君たちが護衛の増援かな?ならこっちに来てくれ!」


そこからは押し寄せる仕事の波にひたすら翻弄され、動き続けた


「こっち!食料持ってきて!」


「はい!」


「おい毛布が足りないぞ!」


「ごめんなさい!」


「誰か止血の手伝いをしてくれ!」


「うっす!」

_________________

ひたすら言われたことをこなし続け、いつの間にか日は暮れる

そして、ようやく避難者が寝静まった後、来訪者たちはミーティングに呼ばれていた


「いや~凄いね!君たちが来てくれたから何とかなったよ!」


髪はボサボサ、目の下にはクマがある先輩が嬉しそうに笑う

煌木たちが来るまでに余程苦労したのだろう


「まぁ、帝国軍もこの数に加えて天皇様も来てるんだ…すぐに捕まるし…もう少しの辛抱だろう…」


「でもすみません…何人かが働かずにどこかへ行ってしまって…」


佐藤やその取り巻き達はサボり、どこかへと行ってしまっていた

それを元クラス長である「西園さやか」が頭を下げて謝っている


「全然いいよ~君たちが優秀すぎて仕事が少し楽になったし気にしなくていいよ」


「ありがとうございます…」


またさやかは深々と頭を下げる

そんな中、新次郎が先輩に声をかける


「先輩すみません。俺らその…天皇様について何もしらないんですけど…凄い人なんですか?」


「天皇様は全知全能と言っても過言じゃない凄いお方だ…神の現身…現人神…彼女を言い表す言葉は無数にあるが…どれも完全に彼女を表せない…」


「さっき言ってた「啓示」というのは…」


「彼女の源能さ。虹晶級源能「啓示」…1日に1回だが…運命を見て未来を確定させることが出来る。彼女はこの戦いで将が打ち取られるという未来を確定させたらしい」


「と言うことは勝ち確定なんですか!?」


「まぁね…でも油断しちゃいけない…戦いは何が起こるか分からないから」


先輩の真面目な顔を見て、新次郎は実感する

この世界は異世界で魔物を狩るRPGなどではなく、魔物よりも恐ろしい人と人の戦いが起こっているのだと

そして…自分たちはいつか人を殺さなければならないのではないかと


「怖がらせちゃってごめんね。まぁ、今日はゆっくり寝よう。また明日も仕事頑張ろうね」


先輩は新次郎の心配をしたのか、彼の肩に手を置き、励ました後に去っていく

その時、まるで何か巨大な生物が足踏みをしたかのような音が響く


「ッ!?なんだ!?」


「総員戦闘準備!」


その声に新次郎は反応し、腰に差していた剣を抜く

他の来訪者もそれぞれの武器を構え、源能を開放する


(なんだ?爆発音?)


新次郎は周囲を見渡す

音に怯えた鳥が一斉に飛び立ち、空を黒く染め上げている

そして、森の奥から何やら音がする

草を掻き分けている音

何者かが近づいてくる


「全員、構え…」


指示に従い、新次郎は剣を構える

音の主はまだ近づいてくる

空気が張り詰める

段々音が大きくなり、ついには誰かの影が見えた


「大変だッ!」


影の主は自分たちと同じ服を着ている軍人

それを確認すると、構えを解き、その軍人の話を聞く


「そんなに慌ててどうした?」


「ハッ…ハッ…て…」


「て?」


「天皇様が攻撃を受けた!右目に謎の攻撃を受けて今医療班が全力の治療をしている!ここは一時撤退する!」


その言葉を聞いた時、新次郎は冷静に状況を理解することが出来た

爆発音…謎の攻撃ということは攻撃を認知出来ていない


(源能が発達した世界なら…源能による攻撃なら分かるはず…てことは…)


この世界では一度も確認されていない攻撃

そして…新次郎はずっと疑問に思っていたことがあった


(この世界…誰も銃を持っていない…軍人なら持っている筈なのに…)


橘もジェシカも他の軍人たちも

持っているのは剣であり、誰も銃を所持していなかった


(あの爆発音…銃の発砲音か…)


新次郎は辿り着く

天皇様という最重要の位置にあり、守られているであろう人物を負傷させた凶器を

しかし…その凶器が使われるには…ある大事な一点があった


(だが…銃が使われたってことは…まさか…いや…そんなことがあるわけねぇ…)


新次郎の脳裏に思い浮かんだのはある黒髪の男

親友であり、今は行方知らずの男

だが、すぐにその考えを振り払う


(たまたま考え付いた可能性の方が高いだろ…あの爆音…まだ消音性に考え付いてない感じだ…ならまだ発展途上の可能性がある…)


「全員体育館に入れ!ここは絶対に死守するぞ!」


先輩の指示に従い、新次郎は体育館に向かって走る

その夜は誰も眠らず、全方位からの攻撃に備えていたが、結局は朝日が昇っても攻撃はされなかった

_________________

加奈子side


「ねぇ、あれは何?」


「あれとは?」


「あのデカい音してたやつだよ。まだ耳がキンキンしてる」


加奈子は今、暗い夜道を歩いていた

前を歩く男の手を掴み、ただ歩いていく

前を歩く男は黒色のフードを被っており、顔は見えない


「ああ…これか…」


男は肩にかけている筒状の何かに目を向ける

それは鉄が筒状に加工されており、その後ろに木が妙な形に加工されてくっつけられている


「これは銃だ。俺しか撃てない…俺だけの武器」


「銃…聞いたことない…古代のオーパーツ?それとも未来のオーバーテクノロジー?」


「……どっちもあるのか?」


「うん。見たこともある。でも…」


加奈子は銃をじっくりと見る


「それは見たことない…」


「そうだろうな…この半年…色んなことをしていたが…これを使うやつは見たことが無い…いや…俺が作るまで存在すらしてなかっただろうからな」


「新しく作ったの?」


「まぁ…運命の巡りあわせだ」


男はそれからは黙って進んでいく


「ねぇ、あなた…名前はなんていうの?」


ずっと訪ねてきていたが、門前払いしていたため名前も知らない

今日も寝ている間に他の人は避難しており、外に出たところを誘拐されたという形で今共に歩いている


「……帝国軍に加わる気にはなったのか?」


「はい。私なんかで良ければ。だから名前を教えてくれない?」


男は止まると、加奈子の方へと振り返る

そしてフードを外す

顔はずっと見ていたから驚きはしない

しかし、月明かりに照らされた顔はとても美しく、加奈子は頬を赤らめてしまう


「俺は畑田史郎。帝国軍第3軍将だ」

読んで頂きありがとうございます

読んだ後に良かった点や気になる点を感想に書いたり、評価してくれると嬉しいです

では、また次のお話で!

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