20話 英雄伝記【ユフィナ編】2
改稿作業が終了いたしました!大変遅くなりました。
個人的には前より良くなったと思います。新エピソードもありますので、ぜひ読んでください!
新連載をはじめます。かなりの実験作なのですが、ぜひ読んでください!週に三話くらいのペースでやっていきます。実験作ですので、人気が出なかったら早めに終わらせる予定です。
長くなりました。しばらくの間、迷惑をおかけしますが、よりよい作品にするためにご協力お願いします。 エッセイは週4くらいでやっていきます。
わたしは派手な音が響く方へと、飛び上がった。
上空から見たところ、一体の魔物に向かって10人ほどの魔法使いたちが、連携して様々な属性の魔法を打ち込んでいるが、あまり効果はない。
前衛は三人、大楯使い二人に、槍使いが一人。
何とか魔物を抑え込んでいるようだが、三人ともボロボロだ。
――魔物はグラズオーガ。
大きさは2.5メートルほどで、さっき倒したナックルベアのほうが大きいし、破壊力がある。
しかし、総合的な強さでは圧倒的にグラズオーガの方が強い。
ゴールドランクの中でもトップクラスの強さだろう。
特徴は機動力。人間の剣術のように、体内で魔力を流用し速度を上げている。
しかも、体は元々人間より丈夫なうえに魔力耐性もある。
機動力のある相手に対しての基本の戦い方――前衛が抑えて、後衛がとどめを刺す――の効果は薄い。
わたしは魔法使いたちのさらに後ろに着地する。
これまでの戦いと今の着地で、回復した魔力のほとんどを使ってしまった。
残りの魔力で、あの魔物を倒せるだろうか。しかも、グラズオーガの特徴は速さと身のこなし。
石弾を確実に当てられるように、動きを止めておいて欲しいのだが――
目の前のボロボロの三人では無理だろう。今にも倒れそうだ。
「この中にあいつを拘束できる魔法を使える人はいますか?」
わたしが考えたのは魔法使いたちに拘束してもらうこと。
「なんだ、こんな大変なときに…… 子供じゃねぇか? でも、魔法使いか。じゃあ攻撃参加してくれ」
このまま攻撃していても時間は稼げるだろうが、さっきの上空から見た限り他に戦えそうな人は、この近くにはいない。
「それではあの魔物は倒せません! わたしが一撃で倒します。だから、あいつの動きを止めてください!」
わたしは魔法使いたちに頭を下げた。とにかく、必死だった。
「――いいでしょう、あなたに託します。全員聞け! 拘束、パターンBだ!」
この集団、一つのパーティーだったのか。
リーダーっぽい魔法使いのお姉さんが指示すると、全員が配置につき魔法を放つ。
――放たれた魔法は土、火、風。
グラズオーガの回りを風魔法によって強化され、操作された火が囲む。そして、その外を土魔法で操作された道が壁となり囲んだ。
魔法使い十人の見事な連携。すごい!
やっぱり、魔法はすごい!!
拘束に成功したがもって数秒。でも、数秒あれば充分。
ソウマが回転を加えたら、威力が増すと言っていた。まだ、試したことないが、やるしかない!
――バンッッ
残りの全魔力を込めて放った石弾は爆風と共に、飛んで行った。
わたしは発射時の爆風によって、数メートル後ろに吹き飛ばされる。
すぐに起き上がり、状況を確認する。
――グラズオーガは頭を押さえ暴れている。倒しきれなかった?
「充分、『スカーレット・ランティア』」
お姉さんが唱えると、杖の先から火魔法が飛び出し、一直線に魔物の頭めがけて飛んで行った。
『スカーレット・ランティア』
――火魔法を槍のような形状に変化させ、一点に火力を集中させる上級魔法――
この人かなり強いんじゃ?
――グラズオーガは脳を焼かれ死絶した。
「いやぁ、君があの皮膚を破ってくれたおかげで、倒せたよ。ありがとう」
彼女はそう言いながら、わたしに手を差し伸べた。
わたしは手を取り、立ち上がる。
「いえ、倒すつもりで撃ったのに殺せませんでした。まだまだ鍛錬が足りません……」
「そんなことないさ、私の火魔法はあいつとは相性が悪かった。君が頭に穴をあけてくれたから倒すことができた、ありがとう」
ありがとうか……
今までも言われたことがあるはずの言葉。でも、なんでだろう……
人生で初めてそう言われたような気がする。
「い、いえ。それじゃあ、わたしはこれで失礼します」
わたしはそう言い、歩き出したのだが――
魔力ゼロのわたしは数歩、歩いたところで前のめりに倒れ、気を失う。
――王都周辺の林――
「ソウマ様、起きてくだ―― 起きていたんですね」
俺は瞑想の時の癖が抜けず、ちょっとしたことで目が覚めてしまう体になってしまっていた。
疲れがたまっていくので直したいのだが、野宿となるとやっぱり熟睡はできない。
「なにかあったのか?」
「クレイザに魔物が侵入し、暴れていると報告がありました」
――うそだろ。
「ユフィナは? 無事か?」
「はい! 報告によりますとシルバー、ゴールドクラスの魔物を三体撃破。現在は力尽き気を失っていますが、命に別状はありません」
「気を失ってる? どこにいるんだ? 保護してくれたのか?」
「聖盾戦団という、ゴールドランクのパーティに保護されているようなので問題ありません」
――そうか、頑張ったんだな。
「クレイザに向かいますか?」
「とうぜん!」
――再びクレイザ――
「なあ、エシラス何人死んだ?」
「十人くらいですね、もうこれ以上は死なないでしょう」
十人、たったの…… あれだけ苦労して?
――ありえない、ありえない。
「決めたぞエシラス。行進祭の日、ぼくも行進に参加してこの街をつぶすよ!」
うん、そうしよう。勇者を殺すつもりだったけど、こっちのほうが勇者も困るよね?
今回はユフィナの石弾の話をします。
石弾の形は円錐で、底面の円は半径0.6㎝です。ルーデウスの岩砲弾をイメージしていただくと分かりやすいと思いますが、あれよりかなり小さいです。形はあんな感じですね。
そして、圧縮した空気を前方向に打ち出し、前方に拡散させます。このときに円の全面に圧縮した空気を押し当てているわけではありません。
半径0.6㎝の円の中に13個のポイントを作り、13個の圧縮された空気を13ポイントそれぞれに当てて押し出しています。イメージはロケットエンジンですかね?
これを一瞬でやっているので、彼女も十分化物です。セレスタにもできません。
前書きのとおり次回の更新は5日後を予定していますが、改稿によってかなり変化していると思いますので、ぜひ読み返してみてください。(ストーリーは変わりません)ご迷惑をおかけします。
新連載やエッセイのほうも、よろしくお願いします。




