私はまもりたい
角を曲がった瞬間、僕は帝国の捜索部隊と鉢合わせした。
全員、美人の女性近衛隊。
ビキニアーマー風の軽装で、鍛えられた腹筋や腕がしっかり見える。
戦闘力と美貌を兼ね備えた精鋭だ。
だが彼女たちは、僕を見た瞬間に固まった。
近衛隊長セレナ・ヴァルト 。
「・・・嘘。殿下の婚約者って、魔王討伐のために醜男になった、って聞いてたのに」
副隊長リリア・フォン。
「顔、整いすぎてる。
これ、本当にその人?」
隊員:ミーナ・ロッシュ
「え、これ、守りたいレベルのイケメンなんですけど」
僕は軽く手を振った。
「いやいや、人違いじゃない?僕、ただのイケメンだし」
セレナは僕を観察し、息を呑んだ。
「こんな整った顔、帝国でも滅多にいないわ。
殿下が殺した醜男とは別人じゃないの?」
リリアは僕の体を見て、頬を赤らめた。
服越しでもわかる鍛えられた胸筋と腹筋。
魔王討伐の十年間で鍛えられた肉体は、
復活後も“美形仕様”で維持されている。
「体まで、完璧。これ、殿下じゃなくても惚れますよ」
ミーナは完全に落ちていた。
「隊長、これ、捕まえるんじゃなくて、逆に私たちが誘惑されるやつですよ。むしろ結婚したい」
僕は笑った。
「僕はただ旅してるだけだし。皇女のケチとか水虫とか性病とか、知らないし」
セレナ「その三つを一気に言うの怪しすぎるでしょ!」
僕「えっ、そう?」
リリア「でも、顔が良すぎる。こんな美形、犯人なわけないですよ」
ミーナは胸に手を当てて言った。
「守りたい。この人、絶対に殿下に殺されちゃダメ」
セレナ「ミーナ、仕事中よ!」
ミーナ「でも、隊長。この人、殿下の噂で狙われてるんですよね?だったら、私たちが守るべきじゃないですか?」
セレナは言葉に詰まった。
リリアも同意するように頷く。
「確かに、殿下は怒り狂っているし、この人が本当に噂の発信源なら、命が危ない」
僕は肩をすくめた。
「まあ、危ないかもね。僕、イケメンだから嫉妬されやすいし」
ミーナは勢いよく僕の手を掴んだ。
「レンバスさん!困ってること、ありますよね!? 言ってください!」
僕は少し考えてから言った。
「じゃあ、次の街まで守ってよ。美女の護衛って、なんか楽しそうだし」
セレナ「護衛?」
リリア「私たちが?」
ミーナ「やります!!」
ミーナは即答した。
リリアも頬を赤らめながら頷く。
「殿下の命令より、目の前の命のほうが大事です。私は守りたいです」
セレナはしばらく沈黙したが、
やがて深いため息をついた。
「仕方ないわね。次の街までだけよ。その後は、また考える」
僕は笑った。
「ありがとう。イケメンは守られるのが世界の理だよね」
使用人たちは裏で倒れ込んだ。
「れ、レンバス様、護衛がこの三人って」
「逆に危険です」
「心臓がもちません」
僕は軽く手を振った。
「まあまあ。
次の街まで楽しく行こうよ」
こうして、僕は美女近衛隊三名を連れて、
次の街へ向かうことになった。




