表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
4/6

誰よ!私を水虫扱いしたのは!

帝都が噂で炎上して七日目。

皇女スカアハは、ついにブチ切れた。

「誰よ!私を水虫扱いしたのは!」

「ケチ?性病?ありえない!」

「絶対に見つけ出して、名誉を回復する!」

いや、名誉を回復するって言ってるけど、

その怒り方がすでに名誉を傷つけてる気がする。

スカアハは宮廷魔術師、情報部隊、近衛兵を総動員し、

噂の発信源を探し始めた。

しかし、旅商人ネットワークは広すぎる。

噂はすでに帝国全土に広がり、

「皇女スカアハ=水虫魔法陣」というイメージが定着しつつあった。

皇女は焦った。

「私が水虫じゃない証拠を出しなさい!」

「靴屋!靴を持ってきなさい!」

「宮廷医!性病じゃないって証明しなさい!」

靴屋は泣きながら靴を磨き、

宮廷医は泣きながら診断書を書き、

近衛兵は泣きながら皇女の靴をチェックした。

なんか、みんな泣いてる。


そして、皇女はついに犯人像を掴んだ。

「噂を流したのはエルフ系の美形の男!

どの街でも軽口を叩いて去っていく謎のイケメン!」

近衛兵たちは震えた。

「殿下、それ、特徴がざっくりしすぎて」

「我が国には、イケメンなんて全国にいますし」

「エルフ系の美形なんて、隣国にはもっといますし」

「黙りなさい!

そのイケメンこそ、私の婚約者だった男よ!」

近衛兵たちはさらに震えた。

「えっ、殿下の婚約者って、魔王討伐の英雄レンバス様では?」

「でも、レンバス様は、殿下の槍で」

「その、肉塊に」

スカアハは歯ぎしりした。

「そうよ!あの男よ!

あの不細工な姿で魔王を倒したくせに、

今はイケメンになって噂を流してるのよ!」

近衛兵たちは顔を見合わせた。

「え、イケメンになったんですか?」

「どういうことですか?」

「殿下、説明を」

「説明なんていらない!

とにかく探しなさい!

世界中のイケメンを全員捕まえてきなさい!」

いや、全国のイケメンを捕まえるって、

それもう国家事業じゃん。

帝国情報部は頭を抱えた。

「殿下、イケメンの定義を」

「どこまでがイケメンで」

「エルフ系ってどの程度で」

「全部よ!全部捕まえなさい!」

帝都は再び炎上した。

今度は「皇女スカアハ、全国イケメン狩り開始」という噂で。


僕は別の街で、のんびり昼寝していた。

使用人たちが慌てて駆け込んできた。

「れ、レンバス様!帝国が!」

「皇女殿下が!」

「全国のイケメンを捕まえるよう命じたそうです!」

僕は寝返りを打った。

「え〜めんどくさ、イケメン狩りって、僕のせいじゃなくない?僕はただ噂を流しただけだし。広めたのは商人だし。僕は悪くないよね?」

使用人たちは震えた。

「でも、レンバス様が一番イケメンなので」

「真っ先に狙われます」

「どうしましょう」

僕はあくびをした。

「まあ、見つからないでしょ。

僕、イケメンだし。

イケメンは捕まらないのが世界の理だよね」

使用人たちは困惑したが、

僕は気にしない。

だって、めんどくさいし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ