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ブラッド・フラワー  作者: 御稲荷 薫
ジョワブル王国/ペティット村編
61/67

61 作戦開始

壮大なラッパの音が街中に響き渡った。


港に続く門の近くにはたくさんの人々が旗を振って気持ちを昂らせている。


そして、隊列を成して機械のような兵隊達が入国し始めた。


街の熱気はさらに高まった。


あたし達はその様子を建物の脇から覗いていた。


「あれがダンデリオンか?マスターはどいつだ!」

「いや、あれはクルオシア王国の兵隊だと思う。ダンデリオンの制服じゃない」

「詳しいね」


クルオシア王国の兵隊に続いて、違う制服の兵達が続いて入ってきた。


群衆は一気に静まり返る。

この国は彼らを歓迎していないが、あたし達にとっては希望の星だ。


「左胸のたんぽぽ…!あれだよ!ダンデリオンだ!!」


たんぽぽの花のモチーフが付けられた短いのマント。それがダンデリオンである証だ。


リンさんもあのマントを羽織って戦ってたんだ。


「かっこいい…!」

「マスターってやつはどこにいるんだ?」

「マスターはダンデリオンの中で1番強い人のんだよ!だからきっと大きな体をしたムキムキの人よ!」


興奮してるあたし達をランスが宥める。


「2人とも、マスターに声をかけるのはクルオシア王国が船に戻る瞬間だって話しただろう?」

「でもどいつがマスターか見極めとかねぇと声かけれないだろ!どいつだマスターは…」


長い兵士の列が続くと、大きな馬車が門から現れた。

中から誰かが手を振っている。


「国王ーー!!」

「エルトロワ4世様ーー!万歳ーー!!」


民衆が一際大きな声で彼を歓迎する。

さっきの静けさとは大違いだ。


「どうやらあの人が王様みたいだね」

「あの馬車の中にマスターもいるのかな?」

「いるに決まってんだろ!あの馬車がもう一度ここを通ったら突撃するぞ!」

「待ってガンダ。帰りも馬車の中にいたら声をかけられないだろ?」

「たしかに!?じゃあどうすればいいんだ??」


ランスはしばらく考えて、口を開いた。


「危険だけど、シティ・パレスの門の前で待ち伏せるしかない」

「はぁ!?冗談だろ!シティ・ロマーノに入るのでさえ難関だっていうのに!」

「ガンダ、もうこんなチャンスは二度と来ない。今危険を冒さなきゃ、僕らは一生この鳥籠の中なんだぞ!」


うぅ、とガンダは言葉を詰まらせる。

珍しくランスの方が熱くなっている。


「あたしもランスの言う通りだと思う。でも、慎重にね」

「もちろん」

「クソ…仕方ねぇ。早くあの列追いかけるぞ!まずはマスターの顔を確認するんだ!」

「うん!」


今日は警備のほとんど全てがシティ・パレスに集中している。


シティ・ロマーノに入るのは思いのほか簡単だった。


問題はここから。


「僕たちもこのエリアに入るのは初めてだ。いつも以上に慎重に行こう」

「うん、!」「おう!」


そうして列を追いかけた。


シティ・ロマーノはセントロよりも明らかに陰となるものの数が少なかった。


そりゃそうか。この街では誰かに追いかけられることも、捕まることもないんだから。


道には多くの貴族が出向き、お客に拍手を送っていた。


お陰で少しはこちらも動きやすい。


「なあ見ろ、あの門でっけぇ…!(‼︎)」


真っ白な鷲の模様が入った門。

奥には立派なお城が構えていた。


きっとあれが、シティ・パレスへの入り口だ。


「でもなんだろうな、全然憧れねぇ」

「うん。あそこで暮らし始めたらきっと、僕たちも人間じゃなくなる」


馬車が入るとすぐに門は閉められてしまって、マスターの顔を確認することはできなかった。けど。


「ねぇ見て!ダンデリオンが何人か門に残るみたいよ!」


門番だろうか。5人程門の前に立って警備をしている。


その内の一人に向かって、貴族がズカズカと歩いて行った。


「我々はお前達を歓迎してるのではないゾ?隣国クルオシア王国が護衛としてお前たちを選んだため仕方なく、我らの国王様は入国を許可されたんだ。それを忘れるでないゾ?」

「ご忠告感謝いたします。我々も言動や行動にはくれぐれも慎むよう言い遣わされております」

「ケッ、つまらぬ。今度はどんな(ステラ)を引き抜くつもりかのぉ?」


辺りでドッと笑いが起こる。


あたしは頭に血が上り、一歩道に踏み出そうとしたところをランスに阻まれた。


「アレン、落ち着くんだ!」

「でもあいつらリンさんを…!」

「ここでケンカを吹っかけても何の意味もない!そのくらい冷静になれば分かるだろ!」

「坊やたち、騒ぐならもう少し遠くでしてくれるかな。うるさくて敵わん(⁉︎)」


あたし達の背後からヌルッと現れたのは大柄のおじ……おばさん?

あっっっっっっっっつ。

水分補給しっかりしていきましょ。、

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