Chers amis….1
【1995年4月】
まさか受かるとは思ってなかったけどなー
今日は入社式だ
なんか、前にいるやついけすかねぇな…
背ぇたけーしイケメンだし 大卒組か…
隣りにいる女は…美人だがなんかきつそう
あっちにいるやつはがたいがでかいがしゃべり方が女みてーだ
他には…大卒が3人 高卒が9人か
いろんなやつがいるなー
俺は平澤裕貴 高卒でこの会社に就職してきた
今日から研修が始まる
『北村洋平です 〇〇大卒です よろしく』
《金井桜 〇〇高卒 よろしくお願いします》
[平澤裕貴っす 〇〇高卒 ども]
❴原田拓真でーす 〇〇高卒よー よろしくねぇ❵
『この4人で研修をこなすみたいだな…俺は年上になるが、同期なんだ敬語はやめてくれ』
《わかったわ》
[へーい]
❴あなた、背が高いのねぇ 洋ちゃん、裕貴、桜って呼んじゃお♪❵
『…ちゃん付けはやめてくれ…』
[俺も名前で呼ぶわ いいよな]
《じゃああたしもそれで》
『俺もそうするよ あ、座学からか
こっち座ろうぜ』
まさか、この4人がお互いの人生に色濃く関わるようになるとは…
この時の俺にはまったくわかっていなかった
【2時間後】
『長かったな…メモ取ったか?』
[半分寝ちまった…見せてくれー]
《あんた、なにしてんのよー》
❴わたしのも見ていいわよぉ?また寝てたら起こしてあげるわねー❵
[頼む…]
『あ、俺ちょっと煙草行ってくるわ』
❴いってらっしゃーい❵
《あたしも吸いたいけど…さすがにやばいわよね》
[お前タバコ吸うのかよ…]
《なに、悪いの?》
[悪いなんて言ってないだろー]
❴仲がいいんだからぁー楽しいわねぇー❵
[どこがだよ!]/《どこがよ》
❴ほらぁーおもしろーい!❵
《ふんっ》
[ったく…]
『あ、あれ…なんだ…?なんかあったのか…?』
《べつにっ》/[べつにー]
❴ふふっ…❵
『あー終わったな!疲れたー』
[どっか寄ってかねぇ?]
《いいわね》
❴行く行くー❵
『おう、どこ行くかー』
❨…洋平、ちょっといいか?❩
『…すまん、先に行っててくれ 追いつく』
[お、おう…着いたら場所メールしとくわ]
『頼む じゃ、あとで』
【洋平Side Story】
『…何』
❨久々に会ったんだ 声をかけるくらいいいだろう❩
『用もないのに話しかけてきたのかよ…今から飯行くとこだったんだぞ』
❨…兄弟だということは、話したのか?彼らには❩
『話す必要ないだろ』
❨そうか…研修は2週間、その後各店に配属することになる 依怙贔屓はしないから、そのつもりで❩
『当たり前だ!!自分の力で入ってきてるんだ
変なこと言うのやめろよな じゃあな』
❨やれやれ…❩
【ファミレス 裕貴point of view】
本社の近くにファミレスを見つけた
ある程度頼んでおいて洋平にメールしておいた
[なぁ、さっきのって人事の人じゃなかったか?
洋平の知り合いなのかね]
《名前で呼んでたわよね?顔が怖かったけど…
親戚かなにかかしら?》
❴人事の高柳さんよぉ…洋ちゃんと顔が似ていた気がするわぁー❵
[ふーん…]
『おまたせ』
[おう、てきとーに頼んどいたぞ
なんだって?さっきの人]
『2週間後に各店に配属されるってさ』
《業務連絡だったの?》
『…』
❴…ほらほらっ!揃ったしまずは乾杯しましょうよぉ❵
『よーし かんぱーい!』
[うめぇーっ コーラだけど]
《お酒はまだだめよね…飲みたいけど》
『だめだ!まったく…お前らは未成年だろう
俺もソフトドリンクにしてるんだからな』
❴早くお酒飲めるようになりたいわねぇー❵
[明日は何すんだって?]
『実習だって言ってたぞ』
《レジよね》
❴楽しそうねぇー裕貴、寝たらだめよぉー❵
[さすがに実習では寝ねーよ!!]
《ジュースかけるわ 寝る方》
『じゃあ、俺は寝ない方』
❴寝て怒られる方にかけるわぁー❵
[お前ら…!]
まったくこいつらは…
でも楽しいぜ このメンバーで良かったなー
【翌日】
[…覚えらんねぇ…やべー]
『練習付き合うぞ』
[頼む!]
《あたしも、自信ない…》
❴わたしも付き合うわよぉ これはーこうするのよ❵
《え?どれ?》
❴それはここ、この並びは覚えづらいわねぇ❵
[午後からテストだったよな?]
『そうだな 流れ大丈夫か?』
[…あー もう1回頼む!]
❴わたし、お客様やるわねぇー❵
《包装は自信あるんだけど…》
『そっちは教えてくれ!』
《洋平、それはこっちに折って、ここを折るのよ》
『おぉ、そうやるんだな ありがとう』
❴裕貴、お釣銭間違えてるわよぉ❵
[なにー!?]
❴大丈夫よ、まだ時間はあるわっ❵
[お、おう すまねぇ]
【帰り道】
『俺は10点満点中9点か』
[7だわ]
❴わたしは8点だったわぁ❵
《あたしは7点ね》
❴仲が良いわねぇ♪❵
《うるさいわよ》/[うるせぇ!]
『はは 息ぴったりだな』
「んじゃおつかれー」
テストは実戦方式だった
レジ打ち、包装、言葉の使い方、お辞儀の角度…
昨日、みんなが特訓してくれたおかげで及第点ってとこか あぶねー
そんなこんなで2週間の研修を終えた
俺と桜は■◯店
洋平は▲▲店
拓真は□□店に配属になった
この配属先は1か月間で、
その後に本配属の店が決まる流れのようだ
桜と一緒の店か…心強いな
[桜、よろしくなー]
《うん、よろしく ねぇ、行き帰り一緒に行かない?駅近かったわよね?》
[あーそうだな 早めに待ち合わせするか 帰りは送ってやるから]
《いいわよ、送ってくれなくても》
[うわー可愛くねぇなー]
【翌日】
[遅ぇな…]
《ごめん…裕貴!おまたせ》
[おせーぞ 早めに待ち合わせたとはいえ…
どうしたんだよ]
《…ちょっとね》
[なんだ?]
《…痴漢に…あったの…ちょっと気分が悪くなって途中で降りたから…》
[なに!?明日からそっちの駅まで迎えに行く]
《いいわよ…そんな迷惑かけられない》
[行くから!待ってろ!…な?]
《…ありがと…》
ふざけんなよ…いくら美人だからって…
怖い想いしたんだろーな
明日からは俺が守ってやるからな…
【桜Side Story】
なんでそこまでしてくれるの?
意識しちゃうじゃない…
(坂本)ねぇ、金井さん、だっけ?
《はい》
(坂本)一緒に配属になった平澤…だっけ?
あれ、付き合ってんの?
《あ、いえ…そういうのじゃないです》
(坂本)そっか、昼休みも一緒にいたからさぁ
今日帰り飯でも食べに行かないか?
《すみません、平澤と帰ってるので…》
(坂本)付き合ってないんだろ?オレ帰り送るからさ!今日だけでも行こうぜ!
《いえ、帰って勉強したいんで…》
[あ!いたいた 坂本さん、店長が呼んでましたよ なんか怒ってましたけど、大丈夫っすか?]
(坂本)えっ!オレ何かしたっけな…行ってくるわ
[ま、嘘だけどなー]
《裕貴、大丈夫なの?嫌われたりしない?》
[別にいいよ 1ヶ月だけだし]
《ありがとう 助けてくれたんでしょ?》
[べつに ほら、帰ろうぜ]
《…うん》
ありがとう…裕貴
【翌日 裕貴Side Story】
(坂本)おい!お前昨日の嘘だったんじゃねぇか!!
[あれ?違いました?すいません、誰かと勘違いしてました!]
(坂本)…いい度胸してるなー邪魔しやがってよー
何も教えてやらねーぞ?仕事
[勘弁してくださいよ…]
(坂本)…お前の評価は俺が握ってんだぞ?
[…すいませんした…]
(坂本)ちっ…次しょーもないことしたら、許さねぇからな
…こんなのしかいないのか?△▽店は…
早く仕事覚えて、こんなやつ見返してやるからな…
《裕貴?どうかしたの?》
[なんでもねぇよ 送る]
《…うん》
(坂本)あー!いいよいいよ!金井さんはオレが飲みに連れてった後に送るからさぁ お前は先に帰れ
《えっ…》
[いや、俺が…]
(坂本)あぁ?なんだ?
[…]
《裕貴…》
[あ、坂本さん、俺もついてっちゃだめっすか?]
(坂本)…しょうがねぇな 来いよ
こいつ…
(坂本)よーし!飲め飲め!
[俺たち未成年っすよ!勘弁してくださいよ]
(坂本)ばかやろー、それはソフトドリンクだよ
ほら飲めって
[酒入ってないのか…]
《裕貴!これ飲んじゃだめ!》
[…え…なん、だこれ…目が、まわ…さく…]
さ、くら…
【桜point of view】
(坂本)あーあー 疲れちゃったかぁ もうダウンしちゃってー
《裕貴、裕貴!》
(坂本)寝かしといてやれって!
《ねぇ、裕貴!!》
(坂本)さ、俺たちはこいつが寝てる間に楽しもうな!
やだ…っ!
裕貴、起きてよ…!
(店長)お?やってるね!あれっ?平澤くんどうしたんだい?
(坂本)あぁっ!店長!…いらしたんですか!
い、いやー平澤のやつ、間違えて酒飲んじゃったんですよーだめだって言ったんですけどねぇ
(店長)それはいけない…送っていこう
ほら、金井くんも一緒に送ろう
《店長…!ありがとうございます!!》
(坂本)あ、店長が送ってくれるんですか?すみません…
よかった…店長が送ってくれた
裕貴はまだ起きないから とりあえずあたしのうちに一緒に送ってもらった
[…っ、頭いてぇ…]
《裕貴、大丈夫!?》
[桜…大丈夫、か?]
《うん、店長が送ってくれたの 平澤の家わからないから うちに連れてきちゃった…ごめん》
[お前が無事ならよかった…]
《裕貴…》
安心したのかまた寝ちゃった…
それから3時間くらいして、裕貴が起きてきた
[桜、悪い…また寝てた]
《大丈夫?シャワー浴びてきたら?》
[や、帰るよ]
《…帰らないで》
[え?]
《一緒にいてよ…》
[桜… そ、そうだな!朝、迎えに来る手間が省けるな!]
《…うん!》
[じゃ…シャワー借りるわ…]
1人でいるのが、何か怖くて…
泊まってもらっちゃった…
裕貴はあたしが寝るまで手をつないでそばにいてくれた
あたしはよく眠れたけど…
裕貴、寝不足になっちゃったよね…ごめん…
[おはよ]
《…おはよ》
[早く出て朝マック寄らね?]
《うん!いいわね!》
こうして、仕事にでかけた
手をつなぎながら…
《おはようございます》/[うーっす]
(店長)平澤くん、間違えて酒飲んじゃったんだって?
未成年なんだ 気をつけなさい
[…すいませんっした 気をつけまーす]
《送ってくださってありがとうございました》
(店長)今日は坂本が休みだからー あ、いたいた
米田さん!この子たち頼むよ
(米田)はいはい 2人ともおいでー 売り場行くよー
《はい…》
[はい!すぐ行きますっ]
《…》
可愛い女の人が相手だと全然態度違うじゃん…
なによ…裕貴のばか…
【洋平point of view】
『北村洋平と申します よろしくお願いします』
(店長)新人さん来たねー
1ヶ月間よろしく頼むよ 榊さんについてやってくれ
『承知しました 榊さん…というのは…あの、女性の方ですか?』
(店長)そうそう、榊さーん、ちょっと
(榊)はーい あ、新人くん、来たんですね
こっちきてー重いのよ、手伝って!
『はい、今行きます』
(榊)君、背高いね 何cm?
『180ですね』
(榊)へぇー何食べたらそんな高くなるのかしら
よし、ありがとう じゃあ…そうだね、ここの列の品出しお願いしようかな
倉庫は右手側にあるから 何か質問は?
『いえ、大丈夫です』
(榊)うん、じゃあよろしくー わたしは後ろの列にいるから レジが混んだら応援入って 2人制の実習はしたんでしょ?
『はい』
(榊)おっけー じゃ、やるよー
もう1人でやるのか…
しばらくついてくれるのかと思ったが…
まぁ、いいか 女性だし別々のほうがやりやすいもんな
(田崎)お!新人きたんだって?おれ、田崎よろしく
『北村です、よろしくお願いします』
(田崎)大卒なんだろ?タメだけどお前は後輩だからな そこらへんきっちりしてくれよ
(榊)あ、タメなの!?別にタメ語でいいよ
先輩風吹かすのやめなさいよーだっさ
(田崎)いいだろ!たまにくる後輩なんだからよー
『いや、そうですよ 俺後輩ですから』
(田崎)な!そうこなくっちゃ!下の名前なんだっけ?
『洋平です』
(田崎)洋平!俺のことは真司でいいぞ
(榊)わたしのことは名字で呼ぶこと!
『はい!真司さん、榊さんて呼ばせてもらいます』
(田崎)終わったら飲みに行こうぜ!
『はい!ありがとうございます!』
いい店に配属されたようでよかった…
【拓真point of view】
❴原田拓真ですーよろしくお願いしまーす❵
(副店長)ようこそ 今日は店長は休みなんだ
明日から出勤だから、また紹介するよ
❴わかりましたぁ❵
(副店長)菅原くん!原田くんのこと頼むよ
(菅原)うっす 原田くんだね?よろしくー
❴原田ですぅ よろしくお願いしまーす❵
(菅原)あんた…こっち?
❴いいえー、ノンケですぅ❵
(菅原)よかった…よし、じゃあ 売り場行こうか
さっそく確認されちゃったな…まぁいいけど
この店は…そこまで大きくない
3日もあれば、覚えられるな
(菅原)とりあえず品出ししながら、全体の配置を覚えてくれ おれもしばらく売り場にいるし、
あ、安西! あの子にも聞いてくれていいから
あの手ー振ってる子な じゃ、そういうことで
❴はぁい わかりましたぁ❵
品出し 少ないところからやっていいってことか
まだ落ち着いてる時間帯だから
ゆっくりやろうかな
(安西)ねぇー原田くんだっけ?
❴はぁい よろしくお願いしまぁす❵
(安西)筋トレしてるの?触らせてぇ?
❴あ!いいっすよぉ どうぞ!❵
(安西)あ、いい…重いものあったら助けてね!
❴いつでも言ってくださーい❵
(安西)菅原ーー!この子良さそう!
(菅原)お?原田、野球好きか?おれたち草野球やってんだけど、遊びだから気軽に来てみないか?
❴わたし野球は中学までやってたんでー ぜひー♪❵
(安西)楽しくなりそう!よろしくね!
(菅原)お前…ほんとにノンケだよな!?
野球か…懐かしいなぁ
体動かしたいからちょうどいいな
(安西)あ!原田くん!さっそく、これお願ーい
❴はーい!どんどん運びますよぉ❵
(安西)向こうの倉庫まで運んでほしいのー
❴おまかせくださぁい❵
(菅原)なぁ…まぁ、いいか
【1ヶ月後 洋平Side Story】
『久しぶりだな、裕貴! 同じ店に配属になるとは思ってなかった よろしくな!』
[おう!心強いよ 頼むなー]
『桜と拓真は?』
[桜が■■店で、拓真は▲▼店だってよ!]
『そうなんだ、分かれちゃったか
まぁ、またそのうち会えるだろうからな』
[そうだな さ、頑張ろうぜー]
本配属が決まり、
俺たちは新しい店で新生活が始まった
今日からこの店かー
裕貴も一緒だからな 楽しくなりそうだ
そして…月日は流れ…
【1998年4月】
桜がこの店に異動してきた
拓真は本社に呼ばれ 人事課に異動になった
俺は一足先にチーフに昇進していた
その頃、俺には人事課に兄弟がいてコネだの贔屓だのと店で噂になりだした
兄貴がちょうど課長になったことも大きかった
…そういうことを言われないように、仕事をきっちりしてきたと自負しているが…
そう言い出す人が出てくるのもしょうがなかった
最年少でチーフに抜擢されたからだ
はぁ…
[おい、幸せが逃げるぞ]
『裕貴…おつかれ』
[気にすんなよ、お前が無駄に仕事ができることはみんなだってわかってるんだから]
《そうよ…気にすることないわ あたしたちもいるんだから》
『…そうだな ありがとう』
[なぁ、今日飲み行こうぜ!]
《すぐ潰れるくせにー》
[うるせぇな 俺、仕事終わったらすぐ行くからよー先やっててくれ]
『そうだな 俺たち早番だからな 拓真にも声かけてみるか』
《いいわねーお願いね》
[あいつ、人事だろ?お前の兄貴の下で働いてんだよな]
『…』
[あ、…悪い]
『いや、いいんだ』
《ほらほら!定時で終われるようにちゃっちゃとやりましょ!じゃ、あとでね》
『おう、あとでな』
[へいへい]
…兄貴の話題が出ると、うまく話せなくなる
悪いな、裕貴…悪気はないんだが…
とりあえず、仕事だ
こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。
再編集して投稿しております。




