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Notre histoireシリーズ  作者: おしるこ


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6/17

Notre histoire.5

あー…だめだ、今日はいつも以上に余裕がない

抱きついちゃったし…


あんな意地悪しちゃったしなー


はぁ…全然我慢できそうにないぞ、まったく

とりあえずゆっくり入って落ち着こ…



"コンコン"『え?ゆい?』

「洋平さん…入っていいですか?」

『え?あ、う、うん…おいで』

「…おじゃまします…」


ゆいが消え入るような声で入ってきた

『ゆい』

「…はい」


身体を洗って湯船に入ってきたんだけど…

固まっちゃってるなー

無理させてるな… 


『ゆい、無理しなくていいんだ 

こういうのはゆっくりでいいんだから』

「…はい 私…慣れてなくて…その…」

『慣れてたらそれはそれで複雑だぞ?』

「あっ、たしかに…」

『だろ』

「洋平さんは…慣れてる?」

『俺は…』

「あっ!やっぱり言わないで…」

『え?』

「…ヤキモチ妬いてしまいそう…」


………………!!

やめてくれ、止めらんなくなる


『ゆい』

「は、はい…っ」

『俺、先に出るから ゆっくり入ってて』

「え?あ…あの…」


ゆいがなにか言っていた気がしたが

それを聞く余裕がなかった 


早く出て、落ち着かないと…



【唯point of view】


「え?あ…あの…洋平さん、ごめんなさい!…私…」

あ…行っちゃった


だめだなぁ、私


出来もしないのに背伸びしすぎちゃった

男の人と…なんて初めてだったから…

こういうとき、どうしたら良かったのかな…

引かれちゃったりとか…したのかな…


はっ!いけない

考えすぎちゃだめ…考えすぎるとろくなことないんだもの


髪洗って出よう…待たせすぎちゃってもいけないし… 


「洋平さん!おまたせしまし…あれ?」


いない?…え?

「洋平さぁん!」

しーんとしてる…


え?どこか行っちゃったの…?

あ、ケータイ…だめだ…音が聞こえる

置いていっちゃったんだ


とりあえず髪を乾かしながら待ってようかな…




15分経つのに帰ってこない…もしかして…私と顔合わせたくないのかな…


あ、だめだめ また悪い方に考えちゃう…

あっ、コンビニかも!探しに行こ!


【↷30分前 洋平point of view】


あーだめだ…理性が抑えられなくなりそうだ…

大事にしたいのに…

外で…頭冷やしてこよ 


すぐ戻るからケータイはいいや  

財布だけ持ってって帰りにゆいに何かデザートでも買ってくるか


寒いけど、風が気持ちいいなー

ふぅ…それにしても一緒に風呂はやばいよなー…

余裕あるフリして一緒に、なんて言い出しちゃって

バカだー…俺


ゆいに無理までさせて…はぁ…




そのとき、ゆいの声が聞こえた

「えー!すごい楽しそうですねっ」

ゆい…と拓真?

え…なんで…

なんでそんなに楽しそうにしてんだ…?


【唯point of view】


洋平さん、寒くないかな…

早く探さなきゃ


鍵を閉めて外に出る


どこかなぁ…洋平さん…


❴あらぁ?唯ちゃんじゃない?❵

「原田さん…ですよね、はい!」

❴やだぁ、拓真でいいわよ❵

「や、でも…」

❴みんなそう呼んでるんだからいいのよぉ…

それよりこんな時間にどうしたのよー

洋ちゃんは?❵

「…あ、ちょっと外にでちゃって お迎えに行こうかと…」

❴あら!だめよぉー可愛い女の子がこんな時間に1人で歩いてちゃー わたしも行くわ!❵

「あ、でも拓真さん…ご迷惑では…」

❴いいのよぉーただ散歩に出てきただけなんだからぁ

あ!そうそう洋ちゃんとようやくお付き合いすることになったそうね! よかったわぁ❵

「ありがとうございます…!」



拓真さんと、洋平さんや平澤チーフの昔話をしながら洋平さんを探した

❴4人で実習の練習したりね、テスト前は楽しかったのよぉ❵

「えー!すごい楽しそうですねっ」

❴でしょう♪あ!そうだ!そういえば…唯ちゃんのとこの…❵


『ゆい…何をしている?』

「え?」

『なんで拓真と2人でいるんだ?』

声が…違う…

❴洋ちゃん!違うのよ!たまたまさっき会ったの❵

「拓真さんがついてきてくれたん…」

『っ…どうして名前で呼んでいる?…帰るぞ』

❴洋ちゃ…❵

「洋平さんっ…」


何がなんだかわからないうちに、洋平さんに連れられて家に帰ってきた


【自宅 洋平point of view】


『で?…俺がいない間に拓真と何をしていた?』

「洋平さ…あのっ、…」

『ゆいは風呂上がりの無防備な格好で俺以外の男についていくのか?

それにどうして名前で呼んでいる』

「そ、それは…ね、待って…」

『なぁ?ゆいは俺だけのものだよな?

ゆい…ん、んんっ…』

「んんっ…あ、洋平、さ…」


そのままソファで押し倒してしまった


ーーーーー


ああああああ!!………やってしまった…

拓真と2人で楽しそうに歩いてるのを見たら…

嫉妬で我を忘れてしまった…嫌われたかもしれない


『ゆい…ごめん。ごめんな…』

「…」

『怖かったよな、ごめん…』

「洋平さん…わたし、不安にさせちゃったんですね ごめんなさい」

『…え?』

「ずっと泣きそうなお顔してます、今も…」

『ゆい…俺…ずっと必死で抑えてたんだ 

我慢できそうになくて頭を冷やすために外にでたんだ…落ち着くために外に出たのに…友達に嫉妬して…ばかだー俺 ゆいのこと大事にしたかったのに』

「ううん…最初はびっくりしたけど…

でも最後まで優しかったから…大丈夫」

『俺…ゆいじゃなきゃだめなんだ』

「洋平さぁん…」

『おいで』

「うん…っくしゅん」

『あ…風邪引いちゃったらまずいな 風呂入ろ』


2人で風呂に入ってゆいの髪を乾かした

『これからは…あんまり嫉妬深くならないように気をつけるから…』

「うーん…でもそれだけ私を好きでいてくれてるってことですよね?」

『それは…うん…好きだ 本当に』

「うれしいです!

わたしも、心配かけないようにしますから!

でも…後で拓真さんに謝りに行きましょうね」

『あ!!はい…』


拓真に連絡したらすぐに来てくれた


❴仲直りできたのかしらぁ?❵

『拓真!!!本当にごめん!!!』

「ごめんなさいっ!!」

❴いいのよぉ!2人がうまくいったなら♪

でも貴重なシーンを観たわ…嫉妬深い洋ちゃん…

あの目つきと声…惚れちゃいそうだったわ!❵

「だめー!」

『やめてくれ…』

❴ふふ♪安心したから帰るわっ♪またね!❵


その後、ゆいがコーヒーを淹れてくれた


「よかったです…拓真さんにも謝れて…」

『ほんとだよな…あいつがゆいに何かするわけないのにな』

「洋平さん…私、洋平さんが大好きです」

『ゆい…』

「私も、洋平さんじゃなきゃだめなんですよ…?

拓真さんが言ってた…あの時の声…私も好きだなぁ」

『ゆい…!』

「あっ…」


ゆいともう1度…まるで初めてしたように

大事に…大事に…


ーーーーー


「幸せー…」

『身体大丈夫か?』

「はい」

『ゆいーありがとな』

「え?」

『嫌われてもおかしくなかったからな…』

「私が洋平さんを嫌いになることなんてないですからね?」

『…!ありがとう…俺もないからな?』


今度は俺が腕枕して、くっついて眠りについた


【翌日】


「洋平さーん!起きてー」

『ん…もうちょっと』

「だーめ 起きてくださーい」

『起きる…起きるよ』

「起きてくれないならキスしてあげませんからね」

『やだ!起きた!』

「ふふ おはようございます 洋平さん」

『おはよ ゆい んっ』

「…ん、んん…さ!お仕事ですよ ご飯たべましょ」

『あ、ご飯作ってくれたのか ありがとう』



こうして2人で出勤するのも慣れてきたな

この人は俺の彼女だぞ!って見せびらかして歩きたいくらいだ


「では、発注したら品出ししますね、チーフ」

『うん、頼むよ 昼になったら部屋においで』

「はい、わかりましたー」


【2階 洋平の部屋】


"コンコン"「チーフ?いますかー?」

『いるいるーそのまま入ってきていいのにー』

「だめですよ!ちゃんとしないと!」

『まじめだなぁ ゆいは じゃ、ご飯行こうか』

「はいっ」


『何食べようかー』

「チーフ、私…ナポリタンがいいです!」

『お、あの店か うん、行こうか』



【喫茶店】


最初に2人で来たのはゆいが店にきて2ヶ月目くらいだったよな

あの頃の俺はだいぶ大人ぶって接していたような…


「…やっぱりおいしいっ」

『今日もプリンは召し上がりますか?お嬢さま』

「いただこうかしら?ふふ」

『はは 頼んどこうね』

「ありがとうございます!」


可愛いなぁ 本当においしそうに食べるんだよ

ずっと見てたいなぁ

あの頃は、こんな風にまた来られるなんて思ってなかったもんなぁ…


『俺が払いたかったのにーごちそうさま』

「たまにはお礼させてください!

洋平さん また来ましょうね!」

『もちろん いつでもいいよ!』

「うんっ!」


さ!この笑顔で午後からも頑張れるぞー


【夕方 倉庫】


あとは、こっちを…ゆいが来るまでに終わらせないとな…


《北村、彼女とうまくいってるみたいでなによりね 昼間ランチから帰ってくるとこ見たわよ》

『ありがとうな、金井』

《あのさ…平澤のことなんだけど》

『ん?どうした?』

《…あたし…平澤に…その…》

『きっとうまくいくよ』

《…そうかしら…嫌な女よね、あたしって》

[ばーか お前のことをそんなふうに思うわけねーだろ]

《ひ、平澤!?》

『おっ!お邪魔虫は退散退散っと…あ、この台車の上の荷物だけ片付けとけよー じゃあなー』

[おい!お前、この前のやり返してやがんな!?]

《何の話…?》


そうか…やっとうまくいくんだな…

よかった…本当に…


【帰り道】


『ゆいーコンビニ寄って帰ろうか

今日はなんでも買ってあげるぞ!』

「洋平さん、なんだかご機嫌さんですね? 

あ!そういえば洋平さんってお酒って飲みます?

飲んでるところ見たことないかも」

『あー飲めるけど 久しく飲んでないな』

「…私がまだ飲めないから、ガマンしてます?」

『違うよ 飲まなくていいだけだから』

「飲んだらどうなるの?」

『え?』

「変わっちゃう?」

『…うーん…どうかなぁ…』

「…見たいなぁ」

『ゆいがハタチになったら、たくさん見れるよ』

「今がいいの…だめ?」

『…それ、他の男にやるなよ?』

「え?」

『さ、買っていこうか ちょっとだけな?』

「あ、待ってー」



「洋平さん、重いでしょ 私も持つから…」

『こんなのへっちゃらだよ まかせろ!』

「…ったの…」

『ん?』

「手を…つなぎたかったの…」


だめだ…破壊力が…可愛すぎてやばい

はぁ…毎日可愛いが更新してる…好きだ…


『ごめんごめん、はい どうぞ お嬢様』

「ふふ うれしいっ 洋平さんの手あったかぁい」


なぁ…ガマンできねーだろ、これ…

あー可愛い、可愛いすぎる


風呂に入って、ゆっくりしながら

俺だけ飲み始めたんだけど…


『あれ ゆい、眠いだろ?ベッド行くか?』

「ん…洋平、さん…」


とろーんとした顔の彼女に、我慢ができなくなってしまった…

よその男にこんな顔絶対に見せらんねぇってくらい可愛い…っていうか絶対に見せねぇ


『ゆい、ごめんっ』

「んん…?」

『……』

「ふぇ!?洋平さん!?」


そのまま抱きかかえてベッドに直行した


−−−−−


『ごめん…今日やばいな、俺』

「…お酒の力…?」

『ゆいが可愛すぎるからだよ 

まぁ、久々に飲んだってのもあるかもしれないが』

「お酒飲んだらえっちになっちゃう…?」


いかん!不安そうな顔してる…


『いや、これは…!』

「…私だけにしてくださいね?」

『俺ゆいの前でしか飲まないから大丈夫だからね』

「無理しないで 飲み会とかもあるでしょう?

お付き合いというものもあるんだから」

『やだ!付き合わない!ゆいがいないなら行かない』

「最近 やだ、が多いですねぇ」

『ゆいがいてくれれば…他になんにもいらない』

「洋平さん…」

『ずっと…俺の…そばに、いて…くれ…』

「私の方こそ…ずっと…そばにいさせてくださいね」


背中を撫でてくれている…

安心するなぁ


【翌日 唯point of view】


洋平さんと ひとつになれて、

洋平さんのふにゃふにゃした可愛いお顔も見れて、

私だけが知ってる顔なんだって思ったら、

少し自信が出てきた気がする


いつもどんな時でも、洋平さんがそばにいてくれる

それだけで私は…


『ん?どうした?ご機嫌さんだな?』

「えぇ、幸せを噛みしめてましたー」

『可愛いなぁ、本当に』

「可愛いのは洋平さんなんですけどね」

『え 俺!?』

「はい!私だけが見られる洋平さんですから!」

『ゆいもそうなんだぞー他のやつにはぜってー見せてやらない』

「ふふー ちょっとバカップルみたいですね?」

『いいんだよ!バカップル上等だー』


【駅前】


そんな会話をしていたら、前から平澤チーフと金井さんが歩いてきて…


「おはようございますー」

[よーおつかれー]

「あれ?お2人とも…今日はお休みでしたよね?」

《飲んでたらオールになってたのよ》

『元気だなーまじか』

[こいつ、全然潰れねぇんだよ…終電なくなったからさっきまでカラオケで時間潰してたんだ]

《あたしを誰だと思ってるのかしら?》

「…かっこいいです!!金井さん!」

『え?』

[なっ…]

《佐藤さんにはまだ早いわね ハタチになったら…

連れて行ってあげるから!》

「はいっ!お願いしますっ!」

『だめだ!!!ゆい、可愛いままでいてくれ…』

[頼むから佐藤ちゃんは桜みたいな呑んべーにはならないでくれ…]

《北村も裕貴も…どういう意味かしら?ねぇ?》

「えー…私もかっこいい女性になりたいです…」

『ゆいは可愛いまんまでいい!』

[ほら、惚気が始まったからそろそろ帰るぞ 桜

ねみーし 帰って寝ようぜ]

《そうね…送ってくれるんでしょ?》

[へいへい…じゃまたな]

「お2人とも、おつかれさまです!」

『気ーつけろよー』


お2人は手をつないで帰って行った

…お付き合いし始めたのかな…


「みなさん本当に仲良しですねぇ!

金井さんが平澤チーフのこと、名字呼びからお名前呼びになってました…!」

『ゆい、よく見てるなー

俺達、長い付き合いだからいろいろあったけど、

今は良い関係に落ち着いたな』

「…いろいろ?」

『……さ、仕事しようか!』

「はーい!」


あまり聞いちゃいけないかな…


さ!お仕事お仕事!


【事務所】


あ、紬ちゃんが入って来た


ゆいー!おはよー!

「紬ちゃん!おはよー」

(小声)最近どーよ!チーフとラブラブ?

  「うまくいってるよ!えへへ」

   うんうん!ゆいが幸せならよかったよ!

  「紬ちゃんはどーなの?」

   それがね…たまにくる本社の人がちょっと気に なってるんだぁ

「どなたかいらしてたっけ…?」

もぉ、ゆいはチーフにしか興味ないからー

「ごめんごめん」

もし話しかけられたりできたら報告するね!

   また話聞いて!

「うん!応援してる!」

ありがと、またね!



うまくいってくれるといいなぁ

紬ちゃんは優しくて人のことばっかり心配してるから…うまくいってほしいんだ


さ、私も頑張らなくちゃ

もうちょっとで休憩だから売り場に行って品出しのお手伝いしようかな

こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

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