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Notre histoireシリーズ  作者: おしるこ


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Notre histoire.3

【ある日 洋平point of view】


さて今日はこれから佐藤さんを連れて本社に行くことになっている ミーティングだ

レジは終わってる時間だな…売り場まで迎えに行くか


ん?誰かと話してる…え、誰だ!?あの男は!


「小島くんもこの辺りで働いてるんだ!」

{そーなんだよ、俺は駅の東口を出てすぐの□□ってとこで働いてるんだけど、この前駅でゆいのこと見かけたからさー

また会えないかなーなんて思ってたんだ}


ゆ、ゆいだと!?名前呼び!?

なんなんだ…あいつは…


「そうなんだ!」

{今日は何時終わり?飯食って帰んない?}

「あ、今日は遅番だから終わるのが遅いの」

{ちぇーなんだよ んじゃまたなー}

「うん!またねー」



『…佐藤さん』

「あ、チーフ!これから本社でしたよね!」

『あ、あぁ…今の人…友達?』

「そうなんです、中学の時のクラスメイトで…」

『あ、そうなんだ…彼氏かと思っちゃったよ』

「いえいえ、私彼氏いないですし…」


良かった……とりあえず彼氏ではないんだな、ふぅ


『じゃあそろそろ行こうか あ!!ちょっと待った 事務所に寄ってから行くから少し待ってて』

「え?はーい!」


[お!佐藤ちゃん、今から本社だって?]

「平澤チーフ!はい、北村チーフを待っているところなんです」

[今そこで会ってきたよ あいつ、書類をさー]

『おい、平澤…お前また余計なことを…』

[げ 仕事はえーな、もう来たのかよ!

じゃあ、またね 佐藤ちゃん]

「え?あ、はい!おつかれさまです」


『さぁ、行こうか』

「はいっ」


本社までは電車で30分くらいかかる

遅番が担当の仕事だ

外に出るときは2人で行動することになっていて、今日は佐藤さんにお願いした

俺が行くときは、これからずっと佐藤さんにお願いしようかな…いや、する!


「チーフ」

『ん?』

「私、研修以来なんです 本社に伺うの」

『あ、そうか 普段は行くことなんてないもんな』

「はい 私…道を間違えてしまったことがあって…」

『うん…それで?』

「親切な方が教えてくれたんです…優しい方で…就職試験の下見に来たんですけど、すごく不安だったから…とてもありがたかったんです」

『……地図が逆さまじゃ、たどり着かないもんな』

「え?ど、どうして…?」

『あれ、俺だもん』

「え!?えーー!?で、でも、あの時の方は眼鏡をかけてらして…髪も少し…短く…て…」

『ほら おでこ出したら、俺だろ?

あの日はコンタクト切らしててさ…眼鏡だったんだ』

「………………!!!」

びっくりしすぎて手で口元を隠してる…

なぁ、可愛いすぎるっての…


「その節はありがとうございました…

あの…あの時本社に行かれる予定だったんですか?

通り過ぎて行かれましたよね?」

『うん、本社に入って行ったら恐縮しちゃうかな、と思ってさ』

「すみません…お時間とか大丈夫でした?」

『全然大丈夫だよ!俺も早く出てたから』

「そうだったんですね!

私チーフにお世話になりっぱなしですね」

『お世話に…なんて、いいんだよ、そんなことは…

あ、あの時"憧れてた彼女"は誰かわかってるのかな?』

「はい!もちろんです!田辺さんですね!」

『そうそう よかった、"憧れの人"に会えて

あ、そうだ帰りにさ ちょっとお茶して帰ろうね』

「はい!…遅くなったら叱られませんか?」

『大丈夫大丈夫!多めに時間取ってるから』

「そうなんですか…?わかりました!」


こういうところ、律儀だよな…

さぼれない子なのは知ってたけど


本社でのミーティングを終えて出ようとすると…

❴あ、ちょっと待ってー❵

『おう、2ヶ月ぶりだな』

❴元気してたのー?最近全然連絡くれないじゃなーい

あら、この子が…例の?可愛いわねぇ♪❵

『あ、新しく入った子!!な!?』

「はじめまして 佐藤唯です」

❴唯ちゃんね!原田ですー洋ちゃんのマブだからー

よろしくねー❵

『おい、ちゃん付けはやめろ そろそろ行くからまた連絡するよ』

❴おっけー 唯ちゃんもまたねー❵

「はい!失礼します」



こいつは原田拓真  同期だ 

こんな話し方をしてるが、ノンケの男だ

俺だってまだ名前で呼んでないのに…

距離感がバグってるんだが、いいやつだ


さて…佐藤さんを連れて喫茶店へ

テラス席にいるって言ってたな

早く行かないと 遅くなったら怒りだすぞ…


【喫茶店】


<あ!こっちこっちー!ねぇー遅いんだけどー!>

『やぁ、待たせたね』

「田辺さんっ!!!」


俺たちはそれぞれ飲み物を頼んでちょっと休憩してから帰ることにした


<久しぶりー!元気だった?>

「はい!カップ大事に使わせてもらってます!ありがとうございました!」

<よかったー!よろこんでくれたのね

こちらこそありがとう!>

『田辺さんはね、俺の兄の婚約者なんだよ』

「そうなんですか!?」

<付き合いは長いんだけど婚約してから知ったの 

チーフと知り合いってのは知ってたんだけど、最近までまったく気がつかなかったのよね>

『そうだろうね…名字も違うし』

「え?」

<これから、また何度も会うことになると思うよ?>

「え?私と…ですか?」

<そう!だってーねぇ?チーフ?>

『(咳払い)で?今日はこれから会うの?兄貴に』

<えぇ、デートなんですー邪魔しないでくださいねー>

『するわけないだろう!まったく…』

「ふふ…本物の兄妹みたい…」

<そのうちあなたも加わ…『さ!そろそろ行こうか!邪魔しちゃ悪いし!ね!佐藤さん!!』

「あ、はいっ 田辺さん、またー!」

<はいはーい!またねー!>


田辺さんを睨む俺と、

俺にあっかんべーをする田辺さんは、

確かに兄妹と言われてもおかしくはないのかもしれないな


実の兄よりも仲がいいんだから



電車を降りて、

田辺さんに会えてご機嫌の佐藤さんと歩いていたら…

さっき店で見かけた男が前から歩いて来るのが見えた


{あれー?ゆい!}

「え?」

『…』

「あ、小島くん!」

{さっきも会ったのにまた会えるとはなー!

外回りみたいな仕事もあるのか?}

「うん、初めてのお仕事だったんだけどね!」

{…っていうか、この人は?}

「あ、この方は…」

『佐藤さんの上司の北村です まだ仕事中なんで…

そろそろ、いいかな?(にっこり)』

(小声){おい、ゆい…このおっさん、なんかこえーぞ

   目が笑ってねぇ…}

   「ちょっと!小島くんってば何てこと言うの!

さっ、チーフ!行きましょう!」

          · · · ·

『あぁ、じゃあね、小島くん』



【小島point of view】


…こえー俺の女に手ー出すな!って感じだったな

目で刺す感じ?

ゆいは気づいてなさそうだったけど

あいつすげー鈍感だからな…

…なんかあの人がかわいそうに見えてきた

邪魔しちゃ悪いか うまくいくか知らねーけど


【洋平point of view】


なんか…最後憐れみの目で見られてなかったか…?ま、いいか

おっさん発言も聞こえてたけど、泣いてないぞ…


そりゃこんなに可愛いんだから、

ご飯くらい誘われるよなー…

モテる子に惚れるってのも…楽じゃないよな


それにしても…名前呼びか…

俺、いつになったら呼べるようになるんだろう…

そもそもそんな日なんて来るのか…?


「あの、チーフ?」

『ん?どうした?』

「お店を通り越そうとしていますよ…」

『え!!あっ、ごめん 考え事してた』

「もぉ…チーフってば、たまにおちゃめさんなところがあるんですからー」

『はは さ、仕事だ!』

「はーい」


俺、佐藤さんにどううつってるんだろう…

俺がこんなに好きなこと、全然伝わってないんだろうな…


…田辺さんが、あの子の前だと調子狂うって言ってたのを改めて実感している

調子、狂いまくりだもんなー俺


【倉庫 唯point of view】


[お、いたいた!佐藤ちゃーん 彼氏が店にきたんだって?]

「平澤チーフ!彼氏なんていませんよー?」

[売場でその話しで持ちきりだったんだよ 

なんかチャラそうなイケメンが佐藤ちゃんに会いに来た!って]

「小島くんのことですね…ただの友だちですよー」

[へぇーおもしろそうー北村、焦っただろうな]

「え?チーフが…?どうしてですか?」

『おい、平澤!!』

「あ、チーフ」

[お!噂をすればー]

『お前、またてきとーなことをー』

[てきとー?てきとーなのかー?]

『ほら、仕事しろ!ばか』

[なっ!このやろー

佐藤ちゃん、こいつ そのチャラ男が来たとき

書類ぐちゃぐちゃにして使えなくしたからわざわざ作り直したんだぞ!]

「…え?」

『なっ!お前っ…違うから、さ、あっち行こ…』

[ヤキモチ妬いたんだよな?北村チーフ?]

『おい、お前 いい加減に…』

「本当…なんですか?」

[おう!普段はえらそーにしてんのに佐藤ちゃんのことになると余裕なくしちゃうんだから

じゃ、お邪魔虫は退散退散っと]


え…?チーフが…私のこと…?え?

そんなふうに見えたことないのに…

いやいや…平澤チーフってば!いつも冗談ばっかりなんだから…!


【洋平point of view】


あのやろー…日頃の恨みか知らんがベラベラと…

もうこれ、隠しておけないだろ…


『…あー』

「もう…平澤チーフってば…冗談が過ぎますよね…

チーフが私に対してそんな… はは…

あっいけない 品出しに行ってきますね!」


『…待って 佐藤さん』

「え?」

『全部本当だよ 君のことが好きなことも、

書類を丸々作り直したことも』


「え…えーーーー!?」


はぁ…ついに言ってしまった…

あっ!少なくとも書類のことは隠しておこうと思ってたのに…


佐藤さん めちゃくちゃ驚いてるなー…

…セクハラとか言われたらどうしよう


「あの…」

『う、うん?』

「私も…チーフが好きです…」

『え…?』

「…あ、え?ご、ごめんなさい 仕事中に!

品出し、行ってきますっ!!!」



台車を押して走って行ってしまった…


っていうか…私も好きって…聞こえたが…


え?えーーーーー!!


り、両想いだったのか!?

あ、いやっ、上司として好きってことか…?

や、やばいぞ…落ち着け、落ち着こう…


とりあえず…仕事だ…

あとで、佐藤さん誘ってみよ…

改めてちゃんと伝えないと…


[…焦ってんじゃねーよ ばーか]

『お前っ!』

[このくらいしねーとどうにもなんねーだろ?]

『…ぐぐっ』

[よかったじゃねーか!私も好き、みたいだし?]

『……恩に着る』

[まったく…世話が焼ける同期だぜ じゃーなー]


そうだな…不本意ではあるが平澤のおかげで伝えられたんだ

感謝しないといけないな…


【唯point of view】


あーーーー!言っちゃった!

どうしよ…どうしよどうしよ…



とりあえず無我夢中で品出ししちゃったけど…


そうよ!今は仕事中なのだから!


ふぅ…

他にもまだやることあるかなぁ…

売り場に行ってみよ…


『佐藤さん』

「ひゃあ!?…あ、チーフ…」

『ごめん びっくりさせちゃったね 終わった?』

「はい…他になにかやることありますか?」

『あと20分だからね 時間になったらレジ締めして終わりだよ』

「はい」

『それと…このあと時間ある?』

「あ、はい…大丈夫です…」

『うん、じゃあご飯行こうか』

「はい…」


さっきの話しするのかな…緊張してきた…


私は売り場に戻って時間になるまでレジ応援などをして過ごした


『さっ、レジ締めも終わったし 帰ろうか』

「はい…準備できたら行きます…」

『うん 出入口で待ってるから』

「は、はい」


…緊張、MAX…


【洋平point of view】


やべー…めちゃくちゃ可愛い子が前から歩いてくる

顔真っ赤にして…


『来たね、行こうか』

「は、はい…」


俺は彼女を連れてレストランに連れてきた


『さて…何食べる?』

「あ、…ハンバーグが…食べたいです」

『いいね!俺も同じのにしよう』


もじもじしてる…ハンバーグだって

可愛い、なんでこんなに可愛いんだ…


とりあえず、店で話し込んでもあれだから、

食事だけとって店を出た


『ふぅーおいしかったねー』

「はい…あの、チーフ…」

『ん?』

「また…払わせてくれませんでしたね…」

『あ!そうだったね じゃあまた次だ!』

「…すみません、いつもありがとうございます

…ごちそうさまです」

『うんうん!でさ』

「はい」

『ちょっと…落ち着いて話したいんだ 場所変えていいかな』

「あ…はい」

『いろいろ考えたんだけど…俺の家来ない?』

「えっ!?」

『ホテルに連れていくわけにいかないし…このままここで話すのも…ね?』

「あ、あの…お邪魔しちゃっていいんですか?」

『もちろんだよー さ!行こうか』

「は、はい…」


少し強引だったかな…

明日は2人とも休みだし、ゆっくり話したかったんだけど…

もしかして、襲われるとか思っちゃったかな…


怖い想いとかをさせたいわけじゃないんだけど…

大丈夫そう、か…?


『なんか買って行こうか コンビニ寄ろう』

「あ、はいっ…」


食べ物や飲み物を買い込んで家に帰った


『どうぞー入って』

「あ…お、お邪魔…します…」


『リラックスしてくれていいから ゆっくりして』

「あ!あの…何か、お手伝いすることとか…」

『いいからいいから!座ってて』

「はい…」


【唯point of view】


なんで私、チーフのおうちにお邪魔してるんだろう

これ、夢…?

男の人のお部屋…初めて…


『さ、コーヒーどうぞ』

「あっ…いただきます…」

『それでさ?いきなりなんだけど』

「は、はい」

『俺は君が好きだ』

「ありがとう…ございます」

『付き合ってくれる?』

「はいっ…私も…好きです…よろしくお願いします…」

『良かった…うれしいよ それで…』

「はい」

『結婚を前提に付き合ってくれないか?』

「えぇ?け、けっ、けっっこん!?」

『さすがに早いけど…でも、俺はそのくらい真剣なんだ もちろん絶対ではないし、お互いにうまくいかないと思ったらそれは仕方ないから』

「わ、わかりました…」

『あ、そうだ店にも報告したいんだけどいい?

…邪魔が入ったらめんどうだからね』

「あ、はい!えっと、なにか最後聞き取れなくて…」

『あ、いや、気にしないで 

俺はさ 遊びで恋人を作る気はないんだ』

「それは、はい そんな人ではないのはわかっています」

『…… その言葉だけで今は十分だ  それで…』


結婚を前提に…

真剣にってことだよね…

わたし、チーフのお嫁さんになれるかもしれないのかな…


こちらの記事はnote様で同一名義にて投稿しております。

再編集して投稿しております。

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