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第5話 白い力

病院を退院した健はまず、近くのドラッグストアへ寄り、眼帯を買うことにした。片目が白いままなので眼帯をつけることになった。

そして、病院にいる間は両親に電話して来られると健の瞳のことを知られるので黙っているように言われたのだ。

「...ただいま。」

家の玄関を開けると健の母親は涙を流して健に抱きついたのだった。

「心配したんだから!なんで連絡くれなかったのよ!」

「...ごめんなさい。」

健の母は元々ダンジョンに潜るのを反対していたのだ。もし亡くなったらと思うと気が気でないのだ。

すでに健の父親と妹は交通事故で亡くなっているのだ。

それでも健がダンジョンへ潜っているのは母が病を患っているからだ。そんな母は無理をして昼夜ずっと働いていて、いつ倒れてもおかしくない。自分にお金を使わず、家にずっとお金を入れていてくれているのだ。挙句の果てに自分の保険金で幸せになってくれと、健に伝えていたのだ。

健は母まで亡くなるのが嫌でダンジョンへ潜っていたが、母を泣かせるのはもっと辛い様子だった。

「私こそごめんね。」

「謝らないでよ。俺には母さんがいないと寂しいよ。」

「なら約束して。ダンジョンに行くなら夕方までには帰ってくること。それと死なないこと。分かった?」

「うんっ。分かったよ。」

健は母の涙目を見て約束を交わした。

「じゃあお風呂済ませてきて。ご飯できてるから。」

「わかった。」

健はお風呂へ向かい、眼帯を外して汗と涙を流した。

お風呂の壁を軽く殴り、決意した。

「はやく霊薬を見つけて病気を治さないと。」

健はダンジョンへ夢見ているのではなく、母のために自分の命を賭けていたのだった。

お風呂からあがると健は食卓へと着いた。

「そういえばその眼帯どうしたの?」

「え?あーこれ?ちょっとカラスにつつかれてさ。」

「ふーん。」

母は健の嘘などお見通しだった。だが、その事を深く聞かず、共に食事を楽しむのだった。


次の日、朝から健はダンジョンへ来ていた。

眼帯を外して、ボス部屋前へと来ていた。

「ふう。頑張るぞ!」

重重しい扉を開けるとそこには大きなスライムが鎮座していた。

「いわゆるキングスライムか。新しい力を試させてもらう!」

健は白い右眼に集中した。

すると白い世界が止まった。

「これが右目の力。時間停止の力か。」

そして、五十嵐さんからもらった短剣を使ってスライムキングへ1回だけ切りつけた。

この短剣は白い悪魔の牙で作られたそうだ。

次の瞬間、時間は通常に戻り、スライムキングは床に伏していた。

「この短剣すごく手に馴染む。五十嵐さんの話じゃ、悪魔との相性って言ってたけどいまいちピンとこないな。」

健はスライムキングを倒すと、なにか落としたようだった。

「スライムの聖水か。確か10万円ほどで売れたはずだ。レアアイテムなんてついてるな。」

健はアイテムを拾うと収納魔法の中に入れてダンジョンの2階層へと向かっていった。

―――――――――――――――

スライムキング討伐後

山本 健 (やまもと たける)

レベル:2▶︎3

生命力 13▶︎18(+1300)【+100】

魔力 10▶︎16(+1000)

知力 9▶︎15(+1000)

腕力 8▶︎13(+1000)

脚力 11▶︎15(+1200)【+50】

運 7▶︎9(+1100)【+50】

スキル 習得不可能

ユニークスキル ステータス強奪 白い悪魔の瞳(時間停止、収納魔法)

―――――――――――――――

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