タイトル未定2026/06/17 06:09
午前の診療時間が終わり、亜美と由美は休憩室に行った。
寒い時期となり、休憩室にはコタツが用意されていた。
コタツに入って、お弁当を広げる。
お弁当を食べながら、由美が言った言葉を亜美は復唱した。
「先生、彼女以外の女性と会ったんだって?」
「院長と話をしていたのを、側で聞いちゃった。あさくらしのぶって、言っていたよ」
「あの先生なら、彼女の一人や二人いても、おかしくないけど」
「ねぇ、これって浮気かなぁ」
「先生が浮気……?」
亜美と由美は、声を上げて笑った。
お弁当を食べ終わると、由美はロッカーからショルダーバックを出し、ショルダーバックから手帳とシャーペンを出した。
「えっと、先生でしょ。そして、彼女のるかちゃん。更に、浮気相手のあさくらしのぶさん」
由美は手帳に、相関図を書いた。
それを見た亜美が、意見をした。
「ねぇ、さすがにあさくらしのぶさんの、あさくらって字はこう言う字じゃない?」
亜美は、由美のシャーペンを掴むと、「朝倉」と書き直した。
その時、外出をしていた緑が休憩室に入って来た。
「うぅ〜寒かったぁ!」
言いながら緑は、コタツに入った。
緑はテーブルの上に置いてあった、由美の手帳に気付いて、のぞき込んだ。
「何、この相関図?」
「先生、彼女がいるのに浮気をしているみたいなんです」
由美が、楽しそうに言った。
緑は、「朝倉しのぶ」の文字をじっと見ていた。
……朝倉?この名前って、先生がお見合いをした相手の名前じゃ……。
手帳を見ている緑に、亜美が言った。
「なんか、しょぼい相関図よね」
亜美の言葉に、緑は顔を上げた。
「そうね。実際は、もっと複雑な相関図になるわね」
緑の言葉に、由美がすぐ反応をした。
「やっぱり、そうなんですね!師長、詳しく教えてください!」
「冗談を真に受けないでね」
「冗談……?」
緑の言葉に、由美はポカンとした。
そう言った緑は、大きく伸びをした。
「ちょっと、寝るね」
肩までコタツの中に入った緑は、あっという間に眠ってしまった。




