タイトル未定2026/06/17 05:56
水田菓子メーカーの営業部の朝礼が終わった。
友光ちはるは、机の椅子に座った。
ちはるが座ると、ちはるの隣の席の馬場も机の椅子に座った。
馬場が座ったのを見届けてから、ちはるは言った。
「馬場、今日は何件営業に行く?」
馬場はちはるの問いに答え、馬場もちはると同じ質問をした。
ちはるが答えた後、馬場とちはるは営業に出かける支度をした。
支度が終わると、肩を並べて職場を出た。
「午前の営業終えたら、昼メシ一緒にどうだ?」
「オッケ!終わったら、ラインをする」
「おう」
馬場はちはるに背を向け、右手を上げると歩きだした。
ちはるは、背が高く肩幅が広くてがっしりとした、馬場の背中を見届けてから歩きだした。
営業先の大手スーパーにちはるは、入って行った。
スーパーは開店したばかりで、客もまばらだった。
ちはるの姿を見つけたリーダーは慌てて店長を探し、ちはるが来たことを店長に告げた。
店長とリーダーは、ちはるの所に走って行った。
腕組みをしていたちはるの前に立つと、店長とリーダーは直立不動になって挨拶をした。
「おはようございます!」
「おはよう」
腕組みをしていたちはるは、小さく顎をしゃくった。
店長とリーダーは一瞬「えっ?」となったが、すぐさま理解をした。
「は、はい。こちらへ、どうぞ!」
言いながらちはるを、バックヤードに案内した。
何度か営業で回っている大手スーパーなので、バックヤードの場所をちはるは知っている。
しかしちはるは無言で「バックヤードに、連れて行きなさいよ」と言いたげな行動を取った。
バックヤードに着くと、ちはるは早速新商品の説明を始めた。
ちはるの高圧的な態度にビクビクしていた店長とリーダーだったが、ちはるの話術にすっかりハマり、最終的に商談が成立した。
ちはるがいなくなると、店長とリーダーは大きく息をついた。
「あの方が来ると、緊張するよ」
店長の言葉に、リーダーも大きく頷いた。
「本当ですよ。他店の店長は、土下座をしたと聞きました。あくまでも、噂ですが」
店長とリーダーが、そんな会話をしていることなど知らないちはるは、次の営業先の店へ歩いていた。
午前の営業が終わり、ちはるは馬場にラインを送った。
ランチはいつも利用している、ファミレスに決めた。
ちはるがファミレスに向かって歩いていると偶然馬場と出会い、ファミレスへ肩を並べて歩いた。
昼時とありファミレスは混んでいたが、待つことなく座ることができた。
メニュー表を眺め、馬場もちはるも、ハンバーグのセットをオーダーした。
馬場は、食後のデザートも忘れずにオーダーした。
オーダーした料理を待っている間、ちはるが切り出した。
「シロから、ラインが届いた」
「シロちゃんから?つか、友光シロちゃんとラインで繋がっていたのかよ?」
「シロとスイと三人で会ったのよ。シロと一緒に帰った時、そのまま飲みに行ってライン交換をしたのよ」
オーダーした料理とデザートを、ロボットが運んできて、ちはると馬場はハンバーグを食べだした。
ハンバーグを食べ終えた馬場は、デザートを食べながらちはるに聞いてきた
「シロちゃん、なんてラインを送ってきた?」
「シロとマスター、アタシと馬場の四人で飲みに行きませんか?だって」
「マスターとシロちゃんと別々に、飲みに行ったなぁ」
「馬場、二人と別々の日に飲みに行ったの?」
「おぉ、行ったぞ。楽しかったなぁ」
「マスターと二人で、飲みに行ったの?ズル〜イ!」
「ズルイって、なんだ?」
馬場は、声を上げて笑った。
デザートを食べ終えた馬場は、ちはるに言った。
「四人で飲みに行くの、俺はオッケーだよ」
「わかった。シロにラインする」
文字を入するちはるを見ながら、馬場が言った。
「……友光、シロちゃんのライン知っているんだよな。良いなぁ、俺もシロちゃんとラインで繋がりてぇ!」
ちはるは、馬場の頭を思い切り叩いた。




