こうも暑い真夏の夜なら
※悪ノリです。ごめん
酔ったアレイン「もらった。みて」
酔ったカイザル「無料券。何のだ。文字がところどころ消えているが」
アレイン「おさけこぼした。あじみしたとき」
カイザル「…味見。さてはお前(手元のグラスを指さし)ソレが1杯目じゃねぇな?」
アレイン「あげる」
カイザル「いらねぇよ。今日はこれでお開きだ。とっとと帰れ…、おい。アレイン。店で寝るな」
アレイン「ぐぅ」
(カイザル舌打ち。しぶしぶ担ぐ。部屋へ送り届ける途中、ビカビカ光る店を発見)
カイザル「…。(アレインの胸元につっこんだ無料券を見る)あの店の、だな。エステサロン…? なんだそれは」
(酔いつぶれたアレインを眺め、頷く)
クズザル「何の店か知らんが面倒みてもらえ」
(堂々と入店。アレイン置き去りにすべくソファに放り投げ、無料券を額に貼る)
「「「いらっしゃいませ」」」
クズザル「そいつがな。あとよろしく…、あ?」
(入ってきた入口が壁になっている。片眉をあげるカイザルにスススと近寄る2人の店員)
淑女の微笑み「入店した方は全員お客サマですわ。ようこそ、エステサロン神域投影へ。私はリラクゼーション担当ですの。癒すまで逃がさないわ」
カイザル「嬢ちゃん、圧。癒しの定義を調べ直せ。あとこっちの嬢ちゃんはさっきから何してんだ?」
(カイザルを容赦なく撫でまわすヒュプシュ。手つきに遠慮も色気もなさすぎて困惑するカイザル。目が合ったとたんニパッと微笑む天真爛漫天使)
ヒュプシュ「私はデトックス担当だよ!
白ニキビの中身とか角栓とかお通じだって何でもスッキリ出せちゃうよー!
あ、筋肉があろうと、やっぱり脂肪も欲しいよね! 作れるよ! 任せて!」
カイザル「たまげた。ジジィとはいえ異性相手によく言いきったな? 必要ない。オレは帰る」
(壁を蹴り壊す。が、その奥に覗くのは道ではなく、違う部屋。薄暗い部屋の中心に椅子がひとつ。くるぅりと回転し、座る人影にスポットライトが当たる)
照らされアンナ「ほおん。お悩みナシ。なるほど妬ましい。
おっと失礼、私はカウンセリング&痩身筋肉担当アンナちゃんさん。肉体改造ならお任せ。ごらんのとおり」
(ライトが動き、カイザル側の部屋にあるソファを照らす。ムキムキ逆三角形ボディに改造された機械人種が鼻チョウチンで寝てる)
カイザル「そうか。アレインはとうに餌食か。やるな、嬢ちゃん」
アンナ「お褒め光栄。では」
カイザル「いいや。言ったはずだ。必要ないとな。オレはそれなりに鍛えている、な…? …!?」
(謎の力によって上半身を身包み剥がされカイザル)
カイザル「!?」
アンナ「なるほど。おみそれ。ではフェイシャルエステはいかが?」
ヴィルヘルミナ「私…ニキビ…黒ずみ、ざらつきも…広がった毛穴も…お肌トラブルを治せます…化粧崩れも防げます…私、きっとお役に立てるわ…」
カイザル「さっきのデトックス嬢ちゃんと仕事内容が被ってんぞ。
ジジィに必要なのは清潔さだ。肌トラブルはない。化粧もしない。ゆえに不要」
ヴィルヘルミナ「つやもちふわふわ…赤ちゃんほっぺの肌に…できます」
カイザル「(3秒経過)…。不要だ」
アンナ「おっ? 揺らいだ? 赤ちゃんのほっぺ魅力的だもんね。一瞬ちょっと興味もっちゃった自分にビックリした瞬間に「いやでもしょせん自分の肌だからな。好きにツツけたとてむなしいな」と思い直したゆえの「不要」判断とみた」
カイザル「勘であてやがった」
アンナ「カウンセラーなので」
カイザル「職業がなせる技じゃねぇだろ。ほぼほぼ妖怪の特性だ。…オレは異界にでも迷い込んだのか…?」
アンナ「物騒全盛期に無双してたお方からすると、美の追求界隈はまさしく異界で間違いないですね。では、最後のスタッフ紹介します」
カイザル「しなくていい」
アンナ「真打登場」
名探偵カイザル「…おいまさか」
(カイザルに、正面からスポットライトが当たる。近寄ってくる光源に、アンナがうやうやしくサングラスを手渡す)
目を開けられないカイザル「…担当は?」
アンナ「察しているくせに。もちろん」
サングラス装備カイゼリン「産毛もまとめて全身脱毛よ!」
(朝日の直射日光)
カイザル「…、…っ…夢か…夢オチか…このオレが…なんつーフザけた…。…。昨夜の酒が残ってんな…そのせいか…はぁ」
「湿気と気温で悪夢をみたので、カイザルさんにも見てもらいたくなっちゃった」と供述しており




