目的のためなら覚悟が決まりすぎちゃうポンコツのなりふりかまわぬ手段
過剰給餌女神全滅事件(犯人カイザル)を経て、カリスマ筋肉トレーナー・アンナは宣言した。
アンナ「ヒロインは理想体型であるべきってアンナちゃんが言ってた。
なのに見て。この裏切り脂肪。けしからん」
<ベロンと腹部さらすアンナ>
アウローラ&ヒュプシュ((筋トレ前の女性的な曲線に戻っただけでは??))
お腹ペチペチ叩くアンナ「この貧弱な音。せっかく育てた腹筋4つが隠れちゃった。
というわけで、あたしはシェイプアップ週間に入る。ようは運動。筋肉で解決。
一緒にやる娘は手ぇ挙げな!」
体重増加で涙目アウローラ「ハイハイハイハイハイッ!」
食い意地ヒュプシュ「あたしもやるぅ! いっぱい動いてお腹すかせて、次こそもっといっぱい食べるー!」
<館の遊歩道をぐるり爆走するアウローラ。並走しながら煮崩れてるレルム>
通りすがりアレイン「ロングドレスのまま…ランニング…?」
通りすがりカイザル「レルムがいる。放っておけ。…ん?」
<遊歩道をポテポテ歩くヒュプシュと、ダンベル振りつつ付き添うアンナ>
おせっかいカイザル「…轢かれるとマズいな」
<踵コーンで魔法発動。妊婦に凪鎧>
アレイン「お見事。しかし防御力も魔力消費も過剰である。そう判断した理由は論文にアクセス。
結論として医師がとる処置は、こう」
<魔法発動。カイザルの魔力消費に制限がかかり、凪鎧が解除される>
イラッときたカイザル「…おい」
アレイン「魔力の無駄遣いはよくない。より適切となる方法を検討し、省エネで目的を達成すべきである。このように」
<アレイン魔法発動。遊歩道を広げて二車線にする>
意図を理解したカイザル「なるほど。道路整備で安全確保すれば自己防衛の負担は軽い。
弱者保護に天井はないが、環境改善なら予算の目処が立つ。優先順位として理にかなっている。
やるな、アレイン」
アレイン「二車線については我が友のアイディアである」
ご満悦カイザル「よしよし、でかしたスペルモル。浮いた分、ご褒美やらねぇとなぁ」
アレイン「カイザル殿。魔力は温存して欲しい」
聞いちゃいないカイザル「金も魔力も使ってナンボだ。ここらでパァッと餓鬼ども喜ばして」
アレイン「カイザル殿。貴殿の魔力は有限である。資産も魔力も循環で健全性を保つものだが、死者の魔力は話が違う。節約して。貯金だいじ」
聞いちゃいないカイザル「よぉ。レルム。レディ・アウローラ。手伝ってやろうか?」
息切れアウローラ「…へぅ、へぅ、…え? かい、ざる…さま、へぅ、…ええと、」
ご機嫌カイザル「ほらよ」
<魔法発動しかけるも、アレインが即座に魔法解除>
真顔アレイン「カイザル殿。脂肪吸引治療の必要はない。我がレディに他の病を招くほどの肥満はない。
あと過剰な魔力消費は控えて欲しい。
それから個人的な文句なんだけど、うちの姪こうやってる姿も可愛いんだからよけいなことしないで本気で怒るよ(早口)」
カイザル「? 本人が望むなら手っ取り早…ぁあ、思い出した。そういや妻にも似たようなことを言われたな。そうか」
目の色変わるアウローラ「脂肪吸引?!
つまりそれは…!」
青ざめて縋るレルム「やめて。お願い。アウローラ。落ち着いて。
…だってカイザルさんだぞ?! 思い出してバーベキューの一件! 暴走させたらどうなるかっ!」
アウローラ「はっ」
ひょっこりアンナ「オモシロの予感。どした?」
冗長アウローラ「かくかくしかじ」
察したアンナ「あー…脂肪吸引ってリバウンドのリスク高いとかなんとか聞いたことあるなぁ。魔法の場合は知らんけど。
まぁ長い目みて体型維持がしたいなら、日常でやれることを組み込むのがオススメだよ。地道が一番。
そだ。気分変わるような違うことしてみる?
カイザルさーん! キックボクササイズ見本みせてー!」
ゆっくりハイキックするカイザル「いいぞ」
アウローラ「まぁ…なんて美しい」
真似してハイキックのアンナ「ありがとー! よぉいしょっとぉ!」
アウローラ「あら。こちらはカッコいい」
レルム「?! イヤな予感。まさか」
キメ顔アンナ「キックボクササイズはね…美脚効果、高いよぉ」
アウローラ「やるわ」
決死のレルム「待ってアウローラ待って服、せめて着替え…いや本当ロングドレスで脚あげようとしないでくれ…っ!」
アウローラ「…ィギャップサイギャップサイギ(略)」
姪馬鹿「おてんばかわいい」
調教済紳士「見てやるな。帰るぞ」
ヒュプシュ「ふらついちゃうねー」
フォームチェックするアンナ「足上げの前にまずストレッチからかなぁ」
涙目レルム「着替えからだって!! 頼む、室内でやってくれっ!!」




