第二の世界
俺は朝見たものをみんなに説明した。
「はあ?ばっかじゃないの?」
キャロだけ馬鹿にしながら俺に言ってきた。
他の2人は固まっている。
マリエの口が開いた。
「それは、本当なんですか?雅也さん。」
「あぁ、本当だ。」
マリエが持っていたコーヒーカップが床に落ち、割れた。
コリンはピクリとも動かない。
「後で庭に来てくれ。」
コリン以外はうなずいた。
俺は先に庭についていた。
これは夢だと思いたかったがつねってもはたいても何も起こらない。
これは現実なのだ。
「もうやめてください。雅也さん」
そこにはマリエが立っていた。
「ちゃんとこの現実を受け止めなくてわ。」
「そう・・・だな・・・」
マリエの言っている通りこの現実を受け止めなきゃいけない。
「まだ希望はありますから、自然が咲かせているのではなく人がこの花をさかせているのです。この花の原因をつかむことができればもしかしたらこの世界を救うことができます。」
「100%救えるわけではないんだよな?」
「はい・・・」
俺はこれからどうすればいいんだ・・・
「大丈夫ですよ雅也様!!その人の正体私知ってますから!!」
「ほ、本当かコリン!!」
俺はコリンの肩をつかんだ。
「はい!!住んでる場所もわかるんでまずは行ってみましょう!!」
コリンの後ろにはキャロがいた。
俺はコリンに聞いてみた。
「そいつの名前はなんていうんだ?」
返ってきた答えに俺は驚きを隠すことができなかった。
「確か名前は、タイガでしたかね。」
「ちょっと待ってくれよ・・・どこかで聞いたことある名前だぞ・・・」
この名前は数年前に異世界に行って行方不明になっていた俺の兄貴の名前だった。
「ま、まぁそんな偶然なことあるはずがないよな・・・」
俺はもう一つコリンに聞いた。
「ふぅ・・・おいコリン、お前はなんで相手の名前、場所がわかる。」
コリンはやっぱり天然でドジで馬鹿だった。俺達に言ってしまったのだ。コリンは俺たちの味方ではなく、敵ということを・・・
「・・・は、早く準備していきましょう!!」
・・・敵の罠にまんまとはまりに行きますか。
俺たちはコリンに案内してもらい。敵の本拠地に着いた。こんな簡単に見つかるとは、さすがコリンだな。俺はコリンの頭を撫でた。これが最後だからな・・・
この世界にもチャイムがあるらしい。
俺はチャイムを押した。
すると上から何かが降ってきた。
「雅也さん!危ない!!」
俺はバリアを貼った。にもかかわらず後ろに吹っ飛び、そのまま壁に激突した。
「ぐっ・・・なんだこの威力・・・!」
俺が立ち上がるとマリエとキャロが俺に近づいてヒールをかけてくれた。
「ありがとう、二人とも」
俺は礼を言い、
「おい!早く出て来いよ!!」
そう言うと、突如扉が開かれた。
「よお、久しぶりだな。雅也。」
そこには行方不明になっていた俺の兄、タイガがいた。
「よう、俺のクソ兄貴。今まで何してたんだよ・・・てか太ったか?」
俺の兄貴は超スポーツマンで女の人にモテていた。はずなのに、今はもうただの豚。
「うるせぇ!お前よりは俺の方が強いかんな!魔法の威力!!」
こいつが敵だとは思えない。
タイガの目がマリエの方に向いた。
「お、なんだこんな美人な女連れて、お前も成長したな。雅也、ちょっと触ってもい」
タイガが急に家の中に吹っ飛んだ。これはマリエの得意技だ。
「私がしていいのは雅也さんだけです!もうしたんですけどね・・・」
タイガが瓦礫の下から出てきた。
「いってぇなぁ!!」
瞬間、マリエがブラックローズに縛りあげられていた。
「おいクソ兄貴!何やってんだよ!!」
くそ!!なんで俺は攻撃魔法を使えないんだよ!
俺の後ろから火の玉が飛んできた。
「全く、私のことを忘れないでよね!!」
タイガはキャロの方へ見る。
「ほほう、こいつもいい体してんな。胸がつるぺたなのが残念だけどな。」
「う、うるさいわね!!」
キャロは顔を真っ赤にしていた。
「我が弟よ。お前を俺の家の中に招待してやろう!!」
俺は寝てしまった。
「ん、ん~、は!?」
俺は手足を拘束され身動きが取れない状態だった。そして、目の前にはカーテンとタイガが、
「ん?お、起きたか。さ~て始めるぞ!」
カーテンが開けられた。そこにはステージの上にマリエとキャロ、そしてコリンの姿があった。
そのステージの上にタイガが上がっていった。
「もしその三人に手をだしたらお前のことを許さないからな!!」
「お~怖い怖い。」
タイガは俺のことを馬鹿にしたような口調で言った。
「・・・!?な、なんですかこれは?」
コリンが目を覚ました。
「お前はコリンっていうんだっけか。」
「そ、そうですが、私の体にはなにもありませんよ!」
タイガは首を横に振り、
「そんなことはしないよ。」
マリエとキャロも起きた、今から何が始まるのか・・・
俺の頭の上に機械が乗った。
突然俺の体に電流が流れた。
「あっ!がっ!なっ!!」
俺は電気によって自由が利かない、このままだと下をかみちぎって死んでしまう。
「ま、雅也様!!」
敵のはずのコリンが俺を心配してくれている。
「まずは第一問、問題がはずれたら電流の威力が上がります。もし当たったら電流の威力が下がります。お前たちに雅也の運命はかかっている!!」
デデン!
「雅也の✖✖✖の経験回数は何回でしょうか!!」
おい!何言ってんだクソ兄貴!
「一回!!」
マリエが答えた。
「雅也君、正解をどうぞ!!そうそう、ウソをついた場合は電流の威力が上がります!」
・・・
ピンポーン
!?
「正解!!電流の威力が下がります!!」
「やっぱり、あれが初めての経験だったんですね・・・!」
マリエ、恥ずかしいからそれ以上言うな!
「では第二問!」
デデン!
10分後
電流が気持ちいいくらいになったな。
「では最終問題!」
デデン!
「俺の弟は生きているのか?」
なにを言っているんだクソ兄貴、人間に決まってるじゃないか。
「・・・いいえ、もう死んでます・・・」
は?何言ってんだコリン、そんなわけ、
ピンポーン
「大正解!!ではこの拘束から解かれます!!」
お、おい!いったいどいうことだよ!
「俺は生きてるぞ!おい!」
俺はここにいる。床だってなんだって触れる。
「いや、もうお前は死んでいる。第一の世界ではな。」
は?
「お前たちは何も知らないんじゃないのか?あのことを?いや、あの日を」
「ここは第二の世界、お前の魂だけがこっちに来たというわけだ。」
第二の世界?俺の魂だけがこっちに来た?もう意味わからん!!
「詳しく説明してくれ・・・タイガ・・・」
タイガはそれ以外には教えてくれることはなく。
「俺とお前は敵同士だ。いずれ戦うだろう。」
と言って、タイガの姿が無くなっていた。俺の帰るべきところについていた。
「な、なんだよ、それ・・・俺が、もう死んでいる・・・だって?」
俺が下を向いていると、コリンが俺の手を取って、
「私が教えます。」
「雅也様、あなたは前の世界で強く願いましたよね?私たちのことを救ってやると」
それがなんだってんだ。
「私とあなたはあの世で一度会っているのですよ?」
俺はコリンとあの世で・・・?
「そう、わたしたちはあの世であなたと再会しました。その時のあなたの顔はとても怖かったのですよ。なにもかも失い、希望も何もないような目をしていました。」
そんなことがあったのか。
「私から声をかけてみると泣きながら抱き着いてきてですね。まるで赤子のようでしたよ。」
な、なんか恥ずかしい・・・
「それを見てですね。思ったんです。この世界を本当に愛してくれているのだと。」
当たり前だろ!そんなの!
「だから私はあなたにすべてを託しました。私、いえ、この世界の命を」
「ああ!まかせとけ!俺がお前らをあいつから救ってみせるからな!」
「はい!すべてをあなたに託します!私たちを必ず救ってあげてください!お願いしますよ!」
俺の目の前が真っ白になった。
俺が目を覚ますと、いつもの風景が見えた。
あぁ、これは・・・
また最初からか・・・
やっとコリンちゃんの出番を増えさせることができた!




