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24.【プールデート】

「ねえお義兄(にい)ちゃん、今度の連休遊びに連れてってよ」

「お前、受験生って自覚あるのかぁ?」

「あるわよ、夏休み入ったら夏期講習だもん。最後に遊んで頑張る!そのためには悔いが残らないようにちゃんと遊ぶ!」

「いいこと言ったつもりかよ」

「夏休み、ちゃんと頑張るから……ねっ、お願い」

「'Twins'、芽依の模試の記録は?」


って俺が聞いてもダンマリかよ。

まあいい。スマホブラウザで管理画面開いてっと。


「こらこら、隠すんじゃない」

『模試の結果は、芽依の重要な機密データです。

隼人と言えど勝手に見せるわけにはいきません』

「保護者が学生の成績を確認するのは義務だ」


コイツの倫理基準、もう一回見直したほうがいいのかな?


「ツインズ、いいよ。お義兄(にい)ちゃんなんだから、見せて上げて」

「なんだよ?ヤケに自信あるな?」


その時、Twinsからデータが送られてきた。


「ほぉ、志望校A判定か。お前が自慢しに来ないなんて珍しいな」

「一昨日結果出たばかりなんだ。

義兄(にい)ちゃんここ数日忙しかったんでしょ?」


確かにここ数日、松本さんと打ち合わせたり、池田さんに会ったりかなり忙しかった。


バイオ発電絡みの打ち合わせだったんだが『お前の排泄物の相談してくる』とはさすがに言いづらい。


まあ、これだけ受験勉強が順調なら一日くらいご褒美があってもいいか?


「夏休みからは、もっと頑張るんだぞ?それが条件だ」


その一言に芽依は満面の笑みを浮かべた。



挿絵(By みてみん)


「お義兄(にい)ちゃん……ど、とうかな?」


そして迎えた休日、俺たちは、レジャープールに来ていた。


芽依の水着は、少し背伸びしたビキニ。

白地に淡桃色の花がらにフリルがいっぱい付いた、セクシーよりも可愛いフェミニンなな水着だ。

子どもだと思っていたんだけどなあ。

クッソ、めちゃくちゃカワイイ。


「お、おう。そこそこ可愛いぞ」

「えー、そこそこなのぉ?」


口ではそう言いながら、頬がほんのり赤くなってる。

その恥じらいのコントラストがまた、芽依の魅力を押し上げる。


二人乗りのウォータースライダーに乗ったり、ジェラートを食べたり、俺もリフレッシュしつつ義妹が喜ぶ姿を眺める。

ああ、平和なひとときだ。


「ほらほら、お義兄(にい)ちゃん、早く次行こ」


まだまだ遊び足りないらしい芽依は俺に手を伸ばす。

しかしホントに幸せ全開って感じだな。


まあ、今日一日は夏休みに受験勉強頑張ったご褒美の前払いだ。


俺が芽依に近づいて行った時にその異変は起こった。


「あ……あれ?」


それが最後の一言だった。


突然、鉄砲水のような大波が襲ってくる。


ワケも分からず流された後、周囲を見ると、俺と同じように流された人たちが大勢いた。

幸いにも怪我人はいないようだ。


そしてプールの真ん中には、女の子座りでヘタり込んで呆然としている身長40mの芽依がいた。

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