23.【発電量(初期)】
「あ、お義兄ちゃんごめん。ちょっとトイレ」
「おう。ちゃんとペーパー持っていけよぉ」
「平気、アレ忘れるとツラいもん」
そう言って巨大化エリアに出て行った芽依は、巨大トイレで用を足していた。
一応、俺も様子だけ見に行く。
やがてトイレから出てきた芽依は、巨大化ベッドに腰掛けた。
「ツインズ、トイレの換気扇、強くしといて」
『分かりました、芽依』
トイレから聞こえてくるモーター音がうるさくなる。
「はあ、これが一番イヤなんだよね……」
「まあそう言うなって。池田さんだって頑張ってるし、データは必要なんだから」
芽依は、トイレだけは巨大化して用を足すように言われている。
池田さんのバイオ発酵発電トイレの研究データのためだ。
何しろ、155cm→40mに身長がデカくなると、出すもんの量は実に17000倍になる。
MMGSの不思議で芽依が155cmに戻っても出したモノはそのままのサイズだから池田さんの試算では、一般家庭百世帯分くらいの電力が賄えるらしい。
重機何台分もの仕事をしてパフェ数杯で済んだりひとりで百世帯分の電力賄えたり、全くエネルギー保存則が仕事してない。
まあ、それを言ったら質量保存則に最初から喧嘩売ってるワケだからな。
その百世帯分の電力だが、ウチには芽依に激甘、何故か俺には辛辣な同居人……人?がいる。
『隼人?私の悪口はヤメてください』
コイツだ。
高橋先生が基本を組み、俺が教育した芽依専用サポートAI 'Twins'
この汎用性を切り捨てて芽依のためだけが存在理由のAIは、この巨大化住居の管理人であり巨大化した芽依のサポート役でもある。
本来なら相当な電気代がかかるところだが、芽依のバイオ発電で電力供給してる。
それもあって、芽依には、トイレだけは巨大化して。となっているわけだ。
「あ、そろそろ戻りそう」
『芽依、シャワートイレで洗浄することを推奨します』
「まあ、女の子だもんな、そうするといい」
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