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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第一章 王女、剣士になる

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第六話 修業再開

 でも今の私には、明確めいかくな目標がある。それは、苦しんでいる国民をすくう女王だ。全ての国民を、まもる女王だ。だからそのために私は、剣聖けんせいにならなければならない。


 そう考えた私は、ナバウを追おうとした。もう一度、修業してくれとたのもうとした。だがしりもちをついている私は、立ち上がることもできなかった。体が、動かなかった。な、なんて無様ぶざまなの私は……。


 すると私の両目から、なみだがポロポロとこぼれ落ちた。わ、私は剣聖になりたいのに! 全ての国民を護れる、剣聖になりたいのに! だが今、立ち上がることもできない私には、それはできなかった。私は、くやしくて泣いた。生まれて初めて、声を上げて泣いた。


 しばらくして、私は泣きんだ。すると少し体力も回復したのか、立ち上がることができた。そして私は、とぼとぼと城の中の自分の部屋に向かった。部屋の前には二人のメイドがいて、私が近づくと頭を下げた。私はピンクのドレスを脱いで、メイドに渡して小さな声で告げた。

「これ、洗濯せんたくしておいて……」


 するとメイドはドレスを受け取り頭を下げて、洗濯場に向かった。自分の部屋に入った私はクローゼットを開けて、黄色のドレスを出して着た。そして自分のベットに、たおれこんだ。すると修業と泣いて疲れたのか、すぐに寝てしまった。

 

 私が目をましたのは、部屋のドアがノックされたからだ。その音で、目が覚めた。私はまだ落ちんでいたので、小さな声で答えた。

「何ですの?……」


 するとドアの向こうから、メイドの声がした。

「ユーミ王女。夕食の支度したくが、できました」


 ゆ、夕方ゆうがた?! もう夕方なの?! 私はこの時、初めて自分が夕方まで寝たことに気づいた。だが食欲は全然ぜんぜん無かったので、小さな声で答えた。

「夕食は、りませんわ……」


 するとメイドの、心配そうな声が聞こえた。

「それはいけません、ユーミ王女! あなたは昼食も食べていないんです! それを王も王妃おうひも心配しておられます!」


 そうか。お昼も食べていない私を、お父様もお母様も心配しているのか。それはちょっとマズイなと考えて私は、食堂に向かった。食堂ではすでに、お父様とお母様がイスに座っていた。そして私の姿を見ると、二人とも喜んだ表情になった。

「おお! ユーミ、心配したぞ! 昼食は食べなかったから、夕食は食べなさい!」

「そうよ、ユーミ。食事は、大事よ」


 まだ落ち込んでいた私は、やはり小さな声で答えた。

「はい、お父様、お母様……」


 そして私は目の前にある料理を、少し食べた。そして疑問に思ったので、聞いてみた。

「あの、お父様。剣聖ナバウ様は、どうされましたか?」

「ああ。ナバウ様は昼頃、私に挨拶あいさつにきたよ。これから、旅に出るそうだ」

「そうですか、旅に……」


 そしてお父様は、笑顔で話し出した。

「ナバウ様から聞いたが、お前は剣聖になるための修業ができなかったそうだな。うんうん、それでいい。王女が剣聖を目指めざすなんて、聞いたことが無いからな」


 それを聞いた私は、やはり小さな声で答えた。

「はあ……」


 そして私は、イスから立ち上がった。それから二人に告げた。

「私は食欲が無いので、今日はもう寝ます。おやすみなさいませ」


 そうして食堂を出た私は城の中にある大浴場でお風呂ふろに入り、自分の部屋にもどって水色のパジャマに着替きがえて寝た。


 次の日の朝。私はメイドがドアをノックする音で、目が覚めた。

「ユーミ王女。朝食のお時間です」


 それを聞いた私は、気が付いた。お腹が、ものすごくいていることに。なので早速さっそく、黄色のドレスに着替えて食堂に向かった。ものすごくお腹が空いていたので、私は目の前に用意された料理を全部ぜんぶ食べた。するとお父様とお母様は、私が元気になったと喜んだ。


 自分の部屋に戻った私は、考えた。これから、どうすればいいのかと。ナバウは、もういない。だから剣聖になる修行は、もうできないか……。でも私は、もう決めていた。全ての国民を護る、立派りっぱな女王になることを。だがそのためにはやはり、剣聖になる必要がある。国民を護るためには、力も必要だと思うからだ。でも、どうしよう……。


 すると私は、ひらめいた。昨日きのう、ナバウ様から教えられた修業をしようと! ナバウ様はもういないが、昨日の修業をすることが剣聖に近づくために必要だと考えた。だから私はピンクのドレスに着替えると、城下町じょうかまちの西にある広場に向かった。


 そこに着いた私は、思い出した。確か最初は、マラソンを一〇キロだったわね。昨日は一キロも走れなかったけど、今日こそやってやるわ! そう決心して、私は城下町から出て左回ひだりまわりでマラソンを始めた。


 だがやはり一キロくらい走ったところで、息が苦しくなってあしが重くなった。はあはあ。やっぱりいきなり一〇キロ走るのは、無理があるか。でも、それでもいい! 私は、やるんだ!

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