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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第三章 王女、魔法学校に入学する

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第三十七話 別れ

 するとナリンさんの右腕のキズがふさがり、出血しゅっけつも止まった。よ、よかった。これで、一安心ひとあんしんですわ。と気を抜いた瞬間に、私は意識を失った。この戦いで体力も精神力も、使いたしたからだ。だが意識を失う前に、私はふと思った。あ、そういえば私は治癒ちゆの魔法も使えるようになりましたわ……。


 それから、どのくらい時間がったのだろう。私は、目を覚ました。こ、ここはどこですの?……。あたりを見てみるとここは見たことが無い部屋で、私は木製のベットで寝ていた。すると私の左側から、なつかしいナバウ様の声が聞こえた。

「ああ、ユーミ王女。目を覚まされましたか、良かった、本当に……」

「あ、ナバウ様。どうして、ここに? ここは、どこですの?」


「ここは魔法学校の、保健室です。おぼえてますか? あなたはモンスターと戦って、その疲れで意識を失ったようです。なので私がここに、運びました。私が図書館で魔族とモンスターについて調べていると、外がさわがしくなりました。魔法学校に、モンスターがあらわれたと。なのであわてて私はこの、魔法学校まできました。そして広場ひろばで意識を失っている、あなたを見つけたんです……」


 そうでしたか……。何だかナバウ様を心配させてしまって、申し訳ないですわ……。あ、そう言えば! 私は魔法学校での戦いで、魔族とったことを思い出した。そして、その魔族が言っていたことを。魔族はその膨大ぼうだいな魔力で、モンスターを魔界から召喚しょうかんしていたと。それをナバウ様に話すと、やはりおどろいた表情になった。

「な、何と! モンスターは魔族が魔界から召喚していた?! うーむ、なるほど。そういうことだったんですか……」


 とうなづいているナバウ様に、私は話を続けた。私は火、風、水、土、光、聖の基本的な魔法を、すべて覚えたと。するとナバウ様は、再び驚いた表情になった。

「な、何と、こんなに短期間で?! まったくあなたは、たいした人ですね……」

「なのでナバウ様! 早速さっそく、私が剣聖けんせいと真の女王になるための旅を再開させましょう!」


 するとナバウ様は、優しく微笑ほほえんだ。

「もちろんですよ、ユーミ王女。でも念のため、明日一日もここでお休みください。それから、旅を再開させましょう」


 そうして私は次の日も丸一日まるいちにち、保健室で休んだ。ハッキリ言って退屈たいくつだったけど、その甲斐かいはあった。十分に休んだおかげで、私の体力と気力は全回復ぜんかいふくしていた。よし! これから旅を再開しますわ! と決意していると、ナバウ様がやってきた。もちろんこれから旅を再開するが、その前に校長に挨拶あいさつをすることになった。


 私たちが校長室に入ると、サカミ校長は深々と頭を下げた。

「ユーミ王女。このたびはこの魔法学校を救っていただき、まことにありがとうございます。私としてはこれから生徒たちの安全を守るために、全力をくします」


 そこまで言われて私は、少し恐縮きょうしゅくした。

「いえいえ。こちらこそこの魔法学校で魔法を学ばせていただき、感謝しています。ありがとうございました」


 そしてサカミ校長は、聞いてきた。

「更にこの短期間で、基本的な魔法をすべて覚えられたそうですね。おめでとうございます。それではこれから、旅に出られるのですか?」

「はい、そうです」

「そうですか。それではこれからの旅がユーミ王女にとって、みのり多いことをいのっております」

「はい、ありがとうございます」


 そうして私たちは、校長室を出た。更に魔法学校からも出て、この町のはしに移動した。するとナバウ様は、つぶやいた。

「さて。次はどこに行ったらいいでしょうか?……」


 それを聞いた私は、思い出した。魔法学校をおそった魔族のヨダクが、『南にこい』と言っていたことを。それをナバウ様に話すと、決意したようだ。

「なるほど、南ですか……。魔族が何をたくらんでいるのか知るためにも、行く必要がありますね。ユーミ王女も、それでかまいませんか?」

「ええ、もちろんですわ!」


 そうして私たちはこの町を出て、南に向かおうとした。すると、私を呼ぶ声が聞こえた。

「待ってください、ユーミ王女! だまって行くなんて、ヒドイですよ! お礼くらい、言わせてくださいよ!」


 と走ってきたのは、ハショウ君だった。そしてその後ろには、ナリンさんもいた! ハショウ君も、深々と頭を下げた。

「今回は僕たちを助けてくれて、ありがとうございました! 何てお礼を言ったらいいのか、分かりません!」


 なので私も、お礼を言った。

「いえいえ。こちらこそ魔法を教えていただき、ありがとうございました」


 するとナリンさんは、私にき着いてきた。

「私を助けてくれて、ありがとうユーミ王女! 本当にありがとう!」


 なので私は、答えた。

「いいえ、ナリンさん。私は友だちとして、当然のことをしたまでですわ」

「ユーミ王女……」


 私から少しはなれたナリンさんは、さびしげな表情だった。

「ユーミ王女。私はあなたと別れるのが、とてもつらいです。このまま魔法学校に残って、私たちと一緒いっしょにいましょうよ!」


 私は、ふと考えた。それはとても、楽しそうだなと。でも私には、目的がある。剣聖と真の女王になるという、目的が。だから私も寂しいけれど、おわかれをした。

「そんなこと言わないで、ナリンさん。私は剣聖と真の女王になるためにがんばるから、あなたたちもがんばって。あなたたちはこれからも、王を補佐ほさする高官こうかん目指めざして。そしたら私が女王になったら、あなたたちを高官にするから。その時に、また会いましょう。それではナリンさん、ハショウ君と仲良くね」


 そう言われたナリンさんは、ハショウ君と見つめ合った。そして、決意したようだ。

「そうね、そうするわ。私たちははなばなれになるけど、おたがいにがんばりましょう!」


 それでもナリンさんは、聞いてきた。

「でも、ユーミ王女。私たちは、ずっと友だちよね? 私のこと、忘れないでね?」


 なので私は、ナリンさんを見つめて答えた。

「ええ。私は初めての友だちを、忘れたりしないわ……」

「ユーミ王女……」


 そうして友だちに別れを告げた私とナバウ様は、この町を出た。そして、南に向かった。

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