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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第三章 王女、魔法学校に入学する

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第三十二話 邪魔者

 火の魔法を使えるようになった私は、魔法を使うコツをつかんだような気がした。だからその日の夜も私は、学校の広場ひろばに向かった。そしてまず、火の魔法をとなえた。

「ファイア!」


 するとやはり私の右手から、炎が放出ほうしゅつした。うん。火の魔法は、完全に覚えましたわ。そして確か魔法の基本は火、水、風、土でしたわね。あれ? でもそれらの魔法って、どうすれば使えるのかしら?……。と考えていると何と、ナリンさんとハショウ君がやってきた! ハショウ君は、説明した。

「ナリンさんから聞いたんだけど、ユーンさんは夜もここで魔法を使えるように特訓してるって聞いたから。だから僕も、力になりたくて……」


 なるほど。それは、ありがたいですわ。でもハショウ君の目的は、ナリンさんと一緒いっしょにいたいだけのような気がしますわ。いやいや。今はそれは、置いておこう。とにかく私は、早く魔法を覚えたい。そしてまたナバウ様と、剣聖けんせいになるための旅がしたい。だから多少のことは、目をつぶりますわ。するとハショウ君は、話し出した。


「火の魔法を使えるようになったのなら、次は風の魔法を覚えるといいですよ。この二つの魔法は、似ているので。自分の中の魔力が、風になって放出するイメージです。広場をかこんでいる木に、放ってみると良いと思います」


 なるほど。それでは、やってみますわ。私は言われたとおりに、魔力が風になって右手から放出するイメージで魔法を唱えた。

「ウインド!」


 すると私の右手から放出した風が、木にぶつかり枝をらした。お。できましたわ! 私は風の魔法も、使えるようになりましたわ! うーん。やはりこれは、ハショウ君の教え方が上手うまいからのような気がする。なので私はハショウ君を、せかした。

「それでは水の魔法と土の魔法も教えてください!」

「はい。もちろんです」


 とハショウ君は、説明した。水の魔法と土の魔法も、似ている。水の魔法は手を水に入れて魔力を流し込んで、水を思い通りにあやつる。土の魔法は地面に手を置いて魔力を流し込んで、土を思い通りに操る。うん。なるほど。なので私は広場のすみにある小川おがわに右手を入れて、水の魔法を唱えた。

「ウォーター!」


 すると水は私がイメージした通りに、水流すいりゅうになって小川から噴き出した。それを見たハショウ君は、うなづいた。

「うん。やっぱりユーンさんは、魔法を使うコツを覚えたようですね。それでは次は、土の魔法を使ってみましょう」


 私は広場の地面に右手を置くと、土の魔法を唱えた。

「アース!」


 するとやはり地面の土は私がイメージしたとおりに、かべの形になって突き出た。うん。土の魔法も、覚えましたわ。これはやはり、ハショウ君の教え方が上手いからですわ。なので私は、ハショウ君にお礼を言った。

「ありがとうですわ、ハショウ君。おかげで一気に、基本の魔法を覚えましたわ」


 するとハショウ君は、答えた。

「いえいえ。僕はユーンさんに、魔法のセンスがあるからだと思いますよ。それとやっぱり、こんなに夜遅よるおそくまで魔法を覚えようと本気だからだと思いますよ」


 それを聞いたナリンさんは、つぶやいた。

「そうかもしれないけど、私はやっぱりハショウ君の教え方が上手いからだと思うわ……」

「え?」


 とハショウ君とナリンさんは見つめ合ったあと、ずかしそうに二人ともうつ向いてしまった。あらあらあらあら。やっぱり私は、お邪魔じゃまなようですわ。ここは私は先に、女子寮の部屋にもどった方がいいですわね。と私が女子寮に向おうとすると、男子寮の方から三人の男子がやってきた。背が低い子と背が高い子と太っている子。あれ。この子たちは確か私が入学した時に、ヤジを飛ばしてきた子たちですわ……。


 私は何だかいやな予感がしたが、とりあえずこの子たちがどう出るのか見てみることにした。するとやはりこの三人は、ハショウ君とナリンさんをからかいだした。

「よう、ハショウ! お前、こんな夜中に寮を出て女と会ってんのか? クラス委員、失格だなあ」

「そうだ、そうだ。先生に言いつけようぜ!」

「そうしましょう、そうしましょう。イヒヒヒヒ」


 するとハショウ君とナリンさんは、うろたえた。

「え、えっとそれはちょっとこまるなあ……」

「う、うん。それはちょっと困るわ……」


 でも三人は、更に調子ちょうしに乗った。

「うるせえ! こんな美味おいしいネタ、だまってられる訳ねえだろ!」

「だいたいお前らはちょっと成績が良いからって、調子に乗ってんだよ!」

「そうだ、そうだ! イヒヒヒヒ」


 そんな三人を見て、私は思わずため息をついた。良い感じの二人に対して、何て野暮やぼなのかしら。なので私は、言い放った。

「ちょっとそこの三人! この二人は何も悪くありませんわ! この二人は私に、魔法を教えていただけですわ!」


 するとその三人は、今度は私を標的ひょうてきにし出した。

「ふん。こんな時期に入学してくるなんて、どうせお前は落ちこぼれなんだろ!」

「俺たち貴族の令息れいそくに、生意気なまいきを言ってんじゃねえよ!」

「そうだ、そうだ!」


 それを聞いて、私は再びため息をついた。全く、こんなのが貴族の令息だなんて、今時いまどきの貴族は何をしてるのかしら?……。

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