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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第三章 王女、魔法学校に入学する

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第三十話 夜中の特訓

 するとナリンさんは、話しかけていた。

あらためて、私はナリンといいます。一応いちおう貴族の娘で、この学校を卒業してこのヨヅン国の高官こうかん目指めざしています」


 なるほど。確かにお城で王を補佐ほさする高官は、貴族が多いと聞いたことがある。ナリンさんも、それを目指しているのか。するとナリンさんは、聞いてきた。

「だから、ユーンさんも貴族の方ですか? それにしても途中入学は、めずらしいですけど?」


 まさか私は王女であるとは言えないので、ごまかした。

「え、えーと……。まあ私は貴族というより、どちらかと言えば王族おうぞくの関係者で……」


 するとナリンさんは、おどろいた表情になった。

「まあ! ユーンさんは王族の関係者でしたか! だから途中入学とか、特別扱とくべつあつかいされてるのね!」

「え、ええ。まあ……」


 そうして自己紹介が終わった私たちは、女子寮の食堂で夕食を取った。それから大浴場でお風呂ふろに入り、部屋に戻った。するとナリンさんは明日の授業の予習をすると言って、ろうそくに火をともして勉強を始めた。私はパジャマに着替きがえて、ベットで寝ころびながら考えていた。


 うーん。私は一刻も早く魔法を覚えて、ナバウ様との旅を再開さいかいしたい。だから、ここでのんびりしている場合じゃない……。すると、ろうそくの火が消されて部屋は真っ暗になった。どうやら、ナリンさんの勉強が終わったようだ。そして隣のベットに、ナリンさんが入る気配けはいがした。それを確認すると私は、制服に着替えて部屋を出た。そして学校の、広場ひろばに向かった。


 目的はもちろん、魔法を覚えることだ。そのためには、精神力から魔力を作る必要がある。更にそれには、精神を集中しなければならないようだ。だから私は、精神を集中してみた。でも何の、手ごたえも感じられなかった。なのでその日は部屋に戻って、寝ることにした。


 次の日も、入学初日と同じような日を過ごした。午前は魔法以外の授業を受けて、午後に魔法の授業を受ける。とは言ってもすでに実践段階で、講師こうしはいない。周りを見てみるとみんな、自分たちで魔法を使う練習をしていた。私はやはり精神を集中させたが、魔力は作れなかった。


 そうしてその日の夜。私は夜中に再び、この広場にやってきた。やはりこの広場の方が静かで、精神を集中させやすいと思ったからだ。だがやはり、魔力は作れなかった。そうして少し落ち込んでいると、何とナリンさんがやってきた。

「まあ、ユーンさん! こんなところで何を?!」


 なので私は、説明した。私にはここで早く魔法を覚えて、やりたいことがあると。そのためにここで一人で、魔法を使えるように練習をしていると。するとナリンさんは、複雑な表情になった。

「そうなんですか。早く魔法を覚えて、やりたいことがあるんですか……。一応気持ちは分かりましたが、夜は寮から出てはいけない決まりになってるんですよ……」


 う、そうなのか。でもまあ、寮としては当然だろう。それでも私は、早く魔法を覚えたかった。するとナリンさんは、根負こんまけしたようだ。

「そんなに早く、魔法を覚えたいんですか……。それなら、仕方しかたがありません。この私も、協力します」


 そしてナリンさんは、アドバイスをしてくれた。

「魔力を作るには、もちろん精神を集中しなければなりません。でも、コツがあるんです。それは、リラックスすることです。リラックスしながら精神を集中させると、魔力を作りやすくなります」


 私はそれを聞いて、うなづいた。なるほど。魔力を作るコツは、リラックスすることか。なので私は、早速さっそくやってみた。リラックスしながら、精神を集中させてみた。すると体の中心に、小さなエネルギーを感じた。ま、まさかこれが魔力?! 初めて魔力らしきモノを感じた私は、興奮してナリンさんに聞いていた。

「今、体の中心にエネルギーを感じましたわ! ひょ、ひょとしてこれが魔力なの?!」


 するとナリンさんは、微笑ほほえんだ。

「はい、そうです。それが魔力です。それでは精神を集中し続けて、それを全身で感じるようになってください。全身が、そのエネルギーでちる感じですね。そうすれば魔法を使える準備ができることになります」


 な、なるほど。このエネルギーが、全身に満ちるまでか。よーし、やってやりますわ! と再びリラックスしながら精神を集中させたが、その日はやはり小さなエネルギーを感じただけだった。


 でも私はそれを、毎日やった。学校の午後の授業中はもちろん、夜もやった。それにはナリンさんも、付き合ってくれた。すると私が感じるエネルギーは、段々大きくなっていった。最初は小さなモノだったが、私の体の中でそれはドンドン大きくなっていった。


 小さなエネルギーが、卵ぐらいの大きさまで感じられた。それがさらに大きくなり、私の胴体どうたいを満たすまでになった。更に特訓を続けるとそのエネルギーは私の手足まで、つまり私の体中に満ちた。それはまさに私の体から、あふれそうだった。そのことをナリンさんに話してみると、彼女は微笑んだ。

「おめでとうございます、ユーンさん。それが魔力です。あなたは見事みごとに、魔力を作れるようになりました」

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