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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第二章 王女、疫病を止める

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第二十六話 疫病が去った町

 なので私は、調子ちょうしに乗った。

「これならナバウ様の、一〇〇パーセントの速さの攻撃を受けることができるかも知れませんわ!」


 するとナバウ様は、ニッコリと微笑ほほえんだ。

「それは無理ですね、ユーミ王女」

「な、なぜですの?!」

「はい。私が最終奥義さいしゅうおうぎを使えば、ユーミ王女の強さを一〇〇とすると私の強さは一億いちおくだからです」


  い、一億……。私は思わず、落ち込んだ。ナバウ様は、そんな私に声をかけた。

「そんなに落ち込むことはありませんよ、ユーミ王女。あなたはもう、十分に強いですから」

「は、はあ……」

「それにこれから、この修業の最終試験を受けていただきますから」

「さ、最終試験?!」

「そうです」


 とナバウ様は、剣を引いてかまえた。そして一瞬いっしゅんで、私の体全身に一〇回のきをはなった。すべ寸止すんどめで、私には当たらなかったが。そしてナバウ様は、聞いてきた。

「どうですか、ユーミ王女? この十連じゅうれんの突きを、受けられますか?」


 む、無理だ。この十連の突きを全て受けるのは、無理だ……。と私が沈黙ちんもくしていると、ナバウ様は、告げた。

「この十連の突きを受けられれば、この修業は終わりです。でも今日はもう遅いので、続きは明日にしましょう」


 そうして私たちは宿の食堂で夕飯を食べて、それぞれの部屋に戻った。でも私は、眠れなかった。あの十連の突きを受けるのは、今の私には無理だ。でもあの十連の突きを受けなければ、この修業は終わらない。それには一体いったい、どうすれば良いのか?……。


 そうして考えていると、ひらめいた。そ、そうだ! これならイケるかも知れませんわ! そう思い立つと私は、ピンクのドレスを着て宿の外に出た。そして、突きの練習をした。速く、もっと速く! そうして私が突きの練習をしていると、夜が明けた。そして私は、手ごたえを感じた。イケる。これならイケますわ! と考えていえると、ナバウ様が起きてきた。

「どうしたんですか、ユーミ王女? まさか、寝ていないのですか?」

「はい! 寝ないで最終試験を突破とっぱするための、修業をしてましたわ!」


 するとナバウ様は、真剣な表情になった。

「ほほう。すると私の、十連の突きを受けられるようになったのですか?」

「はい! 多分、イケますわ!」

「ほほう。ならば受けてもらいましょう。私の、十連の突きを」


 そう言ってナバウ様は、自分の部屋から剣を持ってきた。そして、構えた。

「それでは行きますよ、ユーミ王女」

「はい!」


 そしてナバウ様は、十連の突きを放った。だが私も、十連の突きを放った。すると私とナバウ様の前で、剣先けんさきがぶつかり合った。


 ガガガガガガガガガガ!


 や、やった! 私はやりましたわ! ナバウ様の、十連の突きを受けましたわ! そうして喜んでいると、ナバウ様は微笑ほほえんだ。

「なるほど。まさか、私と同じ十連の突きを放って受けるとは……。お見事みごとです、ユーミ王女……」

「す、するとナバウ様! この最終試験の結果は?!」

「はい。もちろん合格ですよ」


 それを聞いた私は、喜びを爆発させた。

「やったー! やりましたわ! 私は最終試験に合格しましたわ!」


 そんな私を見て、ナバウ様はやはり微笑んだ。

まったくあなたはたいした人ですよ、ユーミ王女……」


 そうして私たちは、宿屋の食堂で朝食を食べた。それからダカズ町長に、会いに向かった。その途中とちゅう、町の人々はみんな笑顔で活気かっきに満ちていた。こ、これはひょっとすると……。私たちが町長室に入ると、ダカズ町長は満面まんめんみで私たちを出迎えた。

「ありがとうございます、ナバウ様にユーミ王女! 薬ができたおかげで、この町から疫病えきびょうは完全に無くなりました!」


 するとナバウ様は、微笑んだ。

「そうですか、それは何よりです。では私たちは、また旅に出ます。それでは、ごきげんよう」


 そうして私たちは宿屋に戻ると、旅の準備をした。そしてこの町から、出ることにした。町のはしまで移動すると、ナバウ様は聞いてきた。

「この町の人々の笑顔を見ましたか、ユーミ王女」

「はい、見ましたわ」

「それを取り戻したのは他でもない、あなたなんですよ、ユーミ王女」


 こ、この私が……。私は振り返り、この町の人々を見つめた。するとやはり皆、笑顔で活気に満ちていた。すると私は、今まで感じたことがない満足感につつまれた。そんな私を見て、ナバウ様は告げた。

「さあ。それでは旅を続けますよ、ユーミ王女」

「はい!」


 そうしてナバウ様と私は、この町を出た。

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