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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第二章 王女、疫病を止める

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第二十三話 薬

 そして私は、更に考えた。このヨヅン国では、成人せいじんした国民から一カ月に一万ゴールドの税金を徴収ちょうしゅうしている。そして国は、それを国民のために使っている。国民がより良いらしをするために政策せいさくを考え、使っている。


 でも時々、国の政策は一部の国民に批判ひはんされる。この政策は、国民のためになっていないと。私はどうしてそんなに政策が批判されるのか、分からなかった。国は国民のことを考えて、政策を考えているのに。


 でも、今なら分かる。なぜ一部の国民が、国の政策を批判するのか。それはその国民も一生懸命に働いてかせいだお金を、税金として国におさめている。だから国民のためにならないと思われる政策には、批判するのだ。自分が納めた税金が、ムダに使われるかも知れないと思って批判するのだろう。


 なので私は、決心した。私が女王になったら、国民の意見もよく聞こうと。私が行う政策が、本当に国民のためになるのか是非ぜひ聞きたい。そして国民から徴収した税金を一万ゴールドいや、一ゴールドもムダにしないようしようと決心した。


 そこまで考えると、私はふと疑問に思った。この店主は一〇万ゴールドをオマケしてくれたが、それでそんはしないのだろうかと。なので店主に聞いてみたら、笑いながら答えた。

「確かに、ちょっと損をしているように見えるかも知れませんねえ。でも大丈夫。このウロコは品質ひんしつが良いので一万ゴールド買ったんですが、防具屋には二万ゴールドで売りますよ。これが商売ってもんですよ。なっはっはっはっはっ」


 うーん、なるほど。確かにこの店主は、やり手のようだ。そうしてゴールドを手に入れた私たちは、道具屋から出た。そして今日はもう、宿屋で休むことにした。


 次の日の朝。目が覚めた私は、いつも通りの修業をこなした。するとナバウ様が、声をかけてきた。

「おはようございます、ユーミ王女。今日はまず、シャミ薬屋に行きましょう。ブラック・ドラゴンの肝臓かんぞうから疫病えきびょうを治す薬ができたかどうか、気になるので」

「はい。そうしましょう」


 そして宿屋で朝食を食べた私たちは、シャミ薬屋に向かった。するとそこには大勢おおぜいの人たちが集まって、薬を買い求めていた。それを見たナバウ様は、つぶやいた。

「うーむ。これはひょっとして……」


 なので私は、ナバウ様に聞いてみた。

「どうしましたか、ナバウ様?」

「いえ。ちょっと、聞いてみましょう」


 とナバウ様が薬屋に入って行ったので、私も入った。するとシャミさんが、微笑ほほえんでいた。

「ありがとうございます、ナバウ様。あのブラック・ドラゴンの肝臓のおかげで、疫病を治す薬ができましたよ」


 するとナバウ様も、微笑んだ。

「そうですか、それは何よりです。それにしても一日で薬を作ってしまうとは、さすがこの町一番の薬剤師やくざいしですね」

「ええ、ええ。私もこの疫病を何とかしたいと思っていたので、がんばりましたよ」


 それを聞いたナバウ様は、薬屋に集まっている人々を見ながら聞いた。

「それにしてもずいぶん、大勢の人々が集まっていますね」

「ええ、ええ。この薬は、格安かくやすで売ってますからねえ」


 なので私は、疑問を聞いてみた。

「え? 格安で? それで良いんですの?」


 するとシャミさんは、微笑んだ。

「良いんですよ、良いんですよ。薬を安く売った方が、この町に広がった疫病をめられますからねえ。それに薬の材料のブラック・ドラゴンの肝臓は、ナバウ様からタダでいただいたモノですからねえ。値段を高くするわけにはいきませんよ」


 うーん、なるほど。そういうことか。すると私は、もう一つ疑問が浮かんだのでナバウ様に聞いてみた。

「そう言えばナバウ様。あのブラック・ドラゴンの肝臓は、タダであげちゃっていいんですか? ウロコのように、売ったりしないんですか?」


 するとナバウ様は、微笑んだ。

「はい。タダで、良いんです。私の目的はお金を稼ぐことではなく、疫病を止めることなので」


 うーん、なるほど。そういうことか。私はなぜ、ナバウ様が剣聖けんせいと呼ばれているのか分かったような気がした。そりゃあこういうことを続けていれば、剣聖と呼ばれるのは当然のことだ。すると今度は、ナバウ様が私に聞いてきた。

「そう言うユーミ王女は、どうなんですか? あのブラック・ドラゴンの倒したのは、ユーミ王女です。なので本来ほんらいなら、ユーミ王女がお金をもらうべきでは?」


 そう聞かれて、私は考えた。うーん、なるほど。確かに、それはそうだ。でも私は、お金をもらわないことにした。じゃないとナバウ様のように、剣聖になれないと思ったからだ。なので私は、答えた。

「いえ。お金は、要りませんわ」


 するとシャミさんが、おどろいた表情になった。

「え? あなたは、ユーミ王女なのかい?! これから女王になられる、ユーミ王女なのかい?!」


 あー。またバレちゃったかー。まあ、仕方しかたない。なので私は、答えた。

「はい。確かに私は、ユーミです。シャミさん、今回はご苦労くろうでした」

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