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【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第二章 王女、疫病を止める

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第二十話 勝利

 そして私はブラック・ドラゴンの正面に立つと、聖剣せいけんアポビーをかまえた。するとブラック・ドラゴンはその狂暴きょうぼうそうな目を、私一人に向けた。だが私は、覚悟かくごを決めていた。や、やってやりますわ!


 まずブラック・ドラゴンは、鋭い左右のつめで私を攻撃してきた。だが私はそれを、左右にステップしてかわした。するとブラック・ドラゴンは次に、首を私に近づけて鋭いきばで攻撃してきた。私はそれを、聖剣を横にして受け止めた。そしてブラック・ドラゴンは後ろを向いて大きく長いシッポを振り回したが私は、それをジャンプしてかわした。


 イケる、イケますわ! 私はあのブラック・ドラゴンの攻撃を、ナバウ様のようにかわせますわ! するとブラック・ドラゴンは正面を向いて、身構みがまえた。その大きな口には、炎がまとっていた。


 私は、予想した。次はおそらく、灼熱しゃくねつのブレスがくる! なので私は、聖剣を真上まうえに構えた。すると、きた! 岩をもかすと言われる、灼熱のブレスが! それはブラック・ドラゴンの大きな口から、勢いよく発射された。だが私はそれを、聖剣でった。すると灼熱のブレスは、私の体の左右を通り過ぎて行った。


 私はこの戦いに、手ごたえを感じた。イケる、イケますわ! 私はきっと、この戦いに勝てますわ! すると私のそんな気持ちを見透みすかしたのか、ナバウ様は告げた。

「気を抜かないでください、ユーミ王女。次はきっと、猛毒もうどくのブレスがきます」

「はい!」


 ブラック・ドラゴンの口元を見てみると、緑色の霧でおおわれていた。猛毒のブレスですか。それなら、こうですわ! 私は右手だけで聖剣をにぎり、前に突き出した。するとブラック・ドラゴンは毒々しい緑色のブレスを吐き出した。それを見た私は聖剣を、右手の手首を使ってグルグルと回転させた。すると聖剣は円をえがいて回転し、風圧ふうあつで猛毒のブレスを吹き飛ばした。それを見たナバウ様は、叫んだ。

「お見事みごとです、ユーミ王女! それでは、とどめを!」

「はい!」


 とナバウ様に返事をしながらも、私は考えた。えーと。とどめって、どうすれば良いのかしら? すると、ひらめいた。そうだわ、ナバウ様と同じことをすれば良いんですわ! なので私は、ブラック・ドラゴンの首の高さまでジャンプした。そして聖剣を、左から右にはらった。

「はああああ!」


 するとブラック・ドラゴンの首は、スパッと斬れて地上に落ちた。そして私が地上に着地すると、ブラック・ドラゴンの体も地面にくずれ落ちた。

「やりましたわ、ナバウ様! 私は、あのブラック・ドラゴンを倒しましたわ!」


 するとナバウ様は、満足そうに微笑ほほえんだ。

「はい。お見事でした、ユーミ王女」


 私はしばらくの間、あのブラック・ドラゴンを倒した満足感まんぞくかんにひたっていた。するとナバウ様は、ブラック・ドラゴンに近づいて何やらしていた。私は当然、聞いてみた。

「何をしてるんですか、ナバウ様?」

「はい。ブラック・ドラゴンの、ウロコを取っています」

「ウロコを?」

「はい」


 私がナバウ様に近づいて見てみると、確かに彼は二〇センチくらいの大きさの漆黒しっこくのブラック・ドラゴンのウロコを一枚一枚はぎとっていた。疑問に思った私は、聞いてみた。

「どうして、ウロコを取っているんですか?」

「はい。生きていくためです」

「生きていくため?」


 するとナバウ様は、説明した。ナバウ様はほとんど、旅をしながら生活をしている。でもそれには当然、お金が必要だ。でもナバウ様は、そのお金を自分で作る。モンスターにおそわれた町や村を救っても、そこからお金をもらったりはしなかった。そのお金はモンスターに破壊された建物などを直すために、使ってくださいと言って。


 そういうことを繰り返したので。ナバウ様は剣聖けんせいと呼ばれるようになったのだろう。でもやはり、旅を続けるのにはお金が必要だ。なのでナバウ様は、倒したモンスターからお金になりそうなモノを頂戴ちょうだいしていた。


 例えばブラック・ドラゴンのウロコは一枚、一万ゴールドの価値があるそうだ。それはブラック・ドラゴンのウロコはかたくて丈夫で、色々なことに使えるからだ。それで防具を作ったり、道具を作る材料にもなる。だから道具屋などで、一万ゴールドで売れるそうだ。うーむ、なるほど。


 なので私も、ブラック・ドラゴンからウロコをはがし始めた。ウロコをつかみ力を入れてみると、それはするりとブラック・ドラゴンの体から抜くことができた。私が一〇枚ほどのウロコを抜いていると、ナバウ様は五〇枚ほど抜いたようだ。それらを背中に背負せおっている大きなリュックに入れると、ナバウ様は告げた。


「ふむ。これで、五〇万ゴールドくらいになります。これでしばらく旅を続けても、お金にこまることは無いでしょう。あ、ユーミ王女。ウロコはすべて、取らないでください。あとはダヒルの町の人々に、残しておきましょう。疫病えきびょうの被害を受けた、人々のために」


 それを聞いた私は、もちろんうなづいた。

「はい! ナバウ様!」


 するとナバウ様は今度は銀色にかがやく剣で、ブラック・ドラゴンの腹を斬り始めた。

「何をしてるんですか、ナバウ様?」


 ナバウ様は、斬りながら答えた。

「ブラック・ドラゴンの、肝臓かんぞうを探しています」

「肝臓を? どうしてですか?」

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