表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載中】わがまま王女ですが剣聖と二人旅をして、仕方がないので人助けをして剣聖と真の女王を目指しますわ!  作者: 久坂裕介
第二章 王女、疫病を止める

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/35

第十九話 ブラック・ドラゴン

 私はおそる恐る剣を振り上げて、一番いちばん近くのトカゲのモンスターに振りろした。するとやはり『ギャッ』という悲鳴ひめいを上げて倒れ、動かなくなった。な、なるほど。このモンスターも、弱い……。と思っていると残りの四匹が、一斉いっせいに小さな炎をきだした。私はそれを、一歩いっぽ後ろに下がってかわした。


 そして剣を、左から右にはらった。するとやはりトカゲのモンスターたちも、一撃いちげきで倒すことができた。なので私は、喜んだ。

「や、やりましたわ、ナバウ様! 私、トカゲのモンスターも一撃で倒しましたわ!」


 するとナバウ様は、うなづいた。

「はい。今のユーミ王女の強さなら、このくらいのモンスターは敵ではありません」

「はい!」


 そして私たちは、ドンドン洞窟どうくつの奥に進んだ。途中とちゅう、トカゲのモンスターが何度かおそってきたが私が一撃で倒した。そうしていると、とうとう洞窟を抜けた。そこには背の低い緑色の草が生えた草原そうげんが広がっていて、優しい太陽の光が降りそそいでいた。思わず私は、深呼吸をした。ああ、なんて良い景色けしき。心が、洗われるようですわ。


 そして私は、満足感に包まれていた。私はコウモリのモンスターもトカゲのモンスターも、一撃で倒した。今までモンスターと戦ったことはもちろんないけれど、今の私がこんなに強くなっていたなんて。これもナバウ様に、修業していただいたおかげですわ。なので私はナバウ様に、おれいを言った。

「ありがとうございます、ナバウ様。私がこれほどまでに強くなったのは、ナバウ様のおかげですわ」


 でもナバウ様は、難しい表情で何かを考えているようだった。なので私は、聞いてみた。

「どうしました、ナバウ様?」

「おかしいと思いませんか、ユーミ王女?」

「え? 何がですか?」

「我々はこの洞窟に、何か疫病えきびょうの原因があると思ってきました。でも、何もありませんでした。弱いモンスターが、いるだけでした……」


 それを聞いて、私もうなづいた。

「な、なるほど。そう言えば、そうですわね……」


 そしてナバウ様は、つぶやいた。

「私のカンでは、ここにあるモンスターがいるはずなんですが」

「あるモンスター?」


 すると一瞬、小高こだかい山がれた。な、何? と思っていると目の前に、巨大なモンスターが現れた。その衝撃しょうげきで、草原も揺れた。おそらくこのモンスターは、小高い山から草原に飛び降りてきたのだろう。その衝撃で小高い山も草原も、揺れたのだろう。そして私は、その巨大なモンスターを見つめた。それは全身が黒いウロコでおおわれ鋭いきばつめを持ち、更に大きくて太いシッポのブラック・ドラゴンだった。そして狂暴きょうぼうそうな目で、私たちをにらんでいた。もちろん私は、おどろいた。

「ブ、ブラック・ドラゴン?! な、何でこんなところに?!」


 でもナバウ様は、冷静だった。

「うーむ。やはりいましたか、ブラック・ドラゴン……」

「ど、どういうことですか?!」

「私は昨晩さくばん、モンスターについて調べました。疫病の原因が、モンスターではないかと考えて。そして、ブラック・ドラゴンに辿たどり着きました。ブラック・ドラゴンは高い攻撃力を持ち、岩をも溶かす炎のブレスをきます。でも、それだけではなかったのです。猛毒もうどくのブレスも、吐くのです。


 おそらくブラック・ドラゴンはここから猛毒のブレスを吐いて、洞窟に流し込んだのでしょう。そうしてそれがダヒルの町の東側までとどいて、住民が疫病にかかったのでしょう。住民が疫病になるほどの猛毒のブレスも吐く、それがブラック・ドラゴンが一体いったいで国をもほろぼす最強クラスのモンスターと言われる理由のようです」


 私は思わず、頷いた。

「な、なるほど……」


 そしてナバウ様は、言い放った。

「さあ、それではユーミ王女。見事みごとにこのブラック・ドラゴンを倒してください!」

「え? ええええ?!」


 私が驚いていると、ナバウ様はやはり冷静に告げた。

「疫病の原因は、まず間違いなくこのブラック・ドラゴンです。倒さなければなりません。それにユーミ王女も、モンスターと戦いたがっていたではありませんか」

「そ、それはそうですが……」


 でも、いきなりブラック・ドラゴンはキツイ。私は城下町であばれていた、ブラック・ドラゴンを思い出した。あんなに強いブラック・ドラゴンを、倒せるだろうか? と私がブラック・ドラゴンと戦うことをためらっていると、ナバウ様は告げた。

「私はユーミ王女なら、ブラック・ドラゴンさえも倒せると思っています。それに何かあったら、私がフォローします。なので戦ってください、ユーミ王女」


 それを聞いた私は、深呼吸をして心を落ち着かせた。そ、そうですわ。ブラック・ドラゴンさえも倒せないと、私は剣聖けんせいになれませんわ。なので私は、覚悟かくごを決めた。

「私、戦いますわ! このブラック・ドラゴンと!」

「はい。がんばってください」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ