第十二話 最後の修業
私は、満面の笑みで答えた。
「はい! ナバウ様!」
そして私は、聞いてみた。
「さあ、ナバウ様! 次の修業は、何ですの?!」
するとナバウ様は、冷静に答えた。
「いよいよ修業は、最後になります。なので今日はまず、ゆっくり休んでください。そして明日の夕方、またこの広場にきてください。最後の修業は、その時に説明します」
なるほど、そうか。確かに私は今、ものすごく疲れている。なのでナバウ様が言う通り、今日は休むとしよう。なので私は城に戻り夕食を食べてお風呂に入り、最後の修業を楽しみにしながら眠りに落ちた。
次の日。私は夕方まで、今まで通りに過ごした。つまり朝食を食べてから、マラソンを一〇キロ走り腕立て伏せとスクワットをそれぞれ一〇〇回やる。それから午前の授業を受け、昼食を食べてから午後の授業を受ける。それから夕方になったらまた、マラソンと腕立て伏せとスクワットをする。更に剣の修業、真上からと右上からと左上からの振り下ろしをそれぞれ一〇〇回。そして更に左からと右からの薙ぎ払いと、突きをそれぞれ一〇〇回やった。するとナバウ様は、銀色に輝く鎧を着て私に前に現れた。そして、告げた。
「さあ、ユーミ王女。それでは最後の修業を、始めましょう」
私は、ワクワクしながら聞いた。
「最後の修業は一体、何ですのナバウ様?!」
するとナバウ様は、冷静に答えた。
「私は、剣も盾も持ちません。鎧を、着ているだけです。そんな私に、一撃を入れてください。それが最後の、修業です」
私は不安になって、聞いてみた。
「え? 剣も盾も持っていないナバウ様に、一撃を入れる?! 大丈夫ですか、ナバウ様?! ケガをしたりしませんか?!」
するとナバウ様は、真剣な表情で答えた。
「大丈夫ですよ、ユーミ王女。ユーミ王女が持っている剣は、一番攻撃力が低いカッパーの剣です。それに私は一応、剣聖です。そんな私に、一撃を入れられるでしょうか?」
なので私は、納得した。それならナバウ様は、ケガはしないだろうと。そして私は、気持ちを切り替えた。絶対にナバウ様に、一撃を入れようと。
私はまず、剣を頭上に構えた。そしてナバウ様に近づいて、振り下ろした。だがナバウ様は、余裕で左に移動してかわした。ならばと私は、剣を右から左に薙ぎ払った。だがナバウ様はやはり、更に左に移動してかわした。うーむ。さすが、剣聖と呼ばれるナバウ様だ。強い。なので私は、全力を出すことにした。今まで剣の修業で覚えた技を、全て繰り出した。
真上からの振り下ろしと、右上からと左上からの振り下ろし。そして左からの薙ぎ払いと、右からの薙ぎ払い。そして、突き。だがそれらの攻撃を全て、ナバウ様は余裕の表情でかわした。
そうしていると私は疲れて、呼吸が荒くなった。そして振るう、剣の速さも遅くなった。それを見たナバウ様は、告げた。
「それでは今日の修業はこれで終わりにしましょう、ユーミ王女。続きは、また明日に」
そうか。今日はもう、修業は終わった方が良いのか。なので私は、頭を下げた。
「ありがとうございました! ナバウ様!」
そして次の日も、最後の修業が始まった。ナバウ様に一撃を入れる修業だ。まず私は昨日のように、修業で覚えた全ての技を放った。だがやはりナバウ様に、一撃を入れることはできなかった、するとナバウ様は、告げた。
「攻撃が単純ですよ、ユーミ王女。もっと、工夫をしてください」
「は、はい!」
そう答えながら、私は考えた。工夫? 工夫って、どうすればいいんですの? あ、例えばこういうことかしら? 私は剣を、頭上に振り上げた。そしてそのまま振り下ろすと見せかけて、素早く剣を引いた。そして、突きを放った。だがナバウ様は、それをギリギリでかわした。ダ、ダメか……。だがナバウ様は、微笑んだ。
「そうです、ユーミ王女。そういうことです。もっと工夫して、私に一撃を入れてください!」
「はい!」
なので私は、フェイントを入れて攻撃を始めた。右上からの振り下ろしと見せかけて、右からの薙ぎ払い。突きと見せかけて、真上からの振り下ろし。だがナバウ様は、それらをギリギリでかわした。そうしているとまた私は疲れて、剣の速さが遅くなった。だからナバウ様は、告げた。
「今日の修業は、これで終わりましょう。続きは、また明日」
「はい! ありがとうございました!」
と挨拶をしながらも、私は落ち込んでいた。私が工夫した攻撃も、全てナバウ様にかわされたからだ。するとナバウ様は、告げた。
「段々よくなってきましたよ、ユーミ王女。」
「え?」
「気づきませんでしたか、ユーミ王女。私はあなたの単純な攻撃は、余裕でかわしていました。でも今のフェイントを入れた攻撃は、ギリギリでかわしていました。私は、余裕でかわせなくなったのです。なのでこれからも、工夫してください」
それを聞いた私は、元気が出た。
「はい! 分かりましたわ、ナバウ様!」




