第十話 剣の修業
それを聞いた私は、少し考えた。そして、答えた。
「ああ、そうですね。でもそれは、ちょっと待ってくださいナバウ様」
するとナバウ様は、疑問の表情になった。
「どうしたんですか、ユーミ王女? あんなに剣聖になるための修業をしたがっていたのに?」
なので私は、説明した。
「実は私は朝の修業をした後、午前と午後に勉強をしているのです。立派な女王になるための。そしてそれが終わったら、夕方にまた修業をしているのです。マラソンを一〇キロ走り、腕立て伏せとスクワットはそれぞれ一〇〇回しているのです」
するとナバウ様は、驚いた表情になった。
「な、何とユーミ王女! それではあなたは毎日マラソンを二〇キロ走り、そして腕立て伏せとスクワットはそれぞれ二〇〇回づつやっているのですか?!」
「はい、その通りですわ!」
「な、何と……」
それから少し考える表情になったナバウ様は、答えた。やはり、優しい眼差しで。
「素晴らしいです、ユーミ王女。一日に二度、修業をしていたのも素晴らしですがちゃんと立派な女王になるために勉強をしていたのも素晴らしいです」
そう言われて、私は少し照れた。だが、提案した。
「あ、ありがとうございますナバウ様。なので剣聖になるための次の修業は、夕方の修業が終わってからにしたいんですが?……」
するとナバウ様は、微笑んだ。
「もちろんですよ、ユーミ王女。それでは夕方、またこの広場で会いましょう」
「はい!」
そして私は城に戻って、まずは午前の勉強をした。それから昼食を取り、午後の勉強をした。そして更に城下町の広場に行って、マラソンを一〇キロ走り腕立て伏せとスクワットはそれぞれ一〇〇回づつこなした。するとちょうど、ナバウ様が現れた。彼は、宣言した。
「それでは、ユーミ王女。剣聖になるための、次の修業をします」
私は、元気よく答えた。
「はい!」
するとナバウ様は、私に一本の剣を差し出した。私はそれを手に取り、鞘から剣を抜きだした。それは薄茶色の、剣だった。それを見つめていると、ナバウ様は説明した。
「それは、カッパーという金属で作られた剣です。剣の中でも、最も攻撃力が低い剣です。でも剣の修業を始めるのなら、ちょうどいいでしょう」
「はい!」
するとナバウ様は、ちょっと困った表情で聞いてきた。
「あの、ユーミ王女?」
「はい、何でしょうか?」
「ユーミ王女は、そのままの格好で剣の修業をされるおつもりですか? つまり、そのピンクのドレスを着たまま?」
なので私は、元気よく答えた。
「はい、もちろんです! 私はこのドレスを、一番気に入ってるので! 今までの修業もこの格好でやってきたので、これからの剣の修業もこの格好でやりたいと思います!」
するとナバウ様は渋々、頷いた。
「うーん、そうですか……。まあ、いいでしょう……」
そして、剣の修業が始まった。ナバウ様は、告げた。
「まずはその剣の、素振りをしていただきます。ですがその前に、剣の構え方を説明します」
ナバウ様はまず、剣の握り方を教えてくれた。それによるとまず、剣の柄の一番上を右手で握る。そして更に握った右手の下を、左手で握る。私がそう握るとナバウ様は、足の位置を教えてくれた。まず、右足を出す。そして、左足を下げるということだった。私がその通りに構えると、ナバウ様は頷いた。そして、告げた。
「それでは、その構えで素振りをしていただきます。まず、剣を真上に振り上げてください。そして、振り下ろしてください。そうそう、そうです。その素振りを、一〇〇回してください。それでは、始め!」
なので私は、素振りを始めた。最初の一、二回は少しふらついたが、それでも続けていると段々安定してきた。なので私はそのまま一〇〇回、素振りをした。それを見たナバウ様は、驚いた表情になった。
「素晴らしいです、ユーミ王女! とても今、初めて剣を握ったとは思えません! 普通は体勢が崩れ、とても一〇〇回の素振りはできないのですが……。これも今まで毎日マラソンを二〇キロ走り、腕立て伏せとスクワットはそれぞれ二〇〇回続けた成果でしょう!」
そんな風にストレートにナバウ様に褒められて、私は少し照れた。だがナバウ様は、提案した。
「ユーミ王女。まだまだ、できそうですか? できそうなら、別の素振りもしていただきたいんですが?」
私は、もちろん答えた。
「はい! お願いします!」




