21 Guns
水面から湧き出す黒い影に悪魔が告げる。
「奴等を殺せ!!」
蠢く影が悪魔へと寄る。
「礼拝などいい!早くしろ!!」
黒い影が悪魔の体にしがみついた。
「何をしてる貴様等ァ!!王に対して無礼であるぞ!!」
「屍人の葬列。妻の家系に宿る王の中の王だけが使える秘術だ。お前になんぞ使えんし仕えん」
影と共に現れた妖艶を纏う黒い髪の男が告げる。その姿にオッサンが笑みを零す。
「久しぶりだな。ニ十一」
笑みを返した黒いスーツの男を悪魔が睨む。
「死にぞこないが・・・・!」
「損なってねぇよ。ちゃんと死んでる」
悪魔へ向き直るニ十一さんが黒い瞳でそれを睨み返した。一目、オレを見た後、表情を崩しオレの背後でうずくまるアンジュに声をかける。
「お前は自分の望みは叶えられない」
顔を上げたアンジュが初めて見る父親の顔に紅い眼を見開く。
「でもお前の望みを叶えてくれる人がいる」
ニ十一さんが視線をオレに向けた後、鋭い目つきで悪魔に告げる。
「礼をくれてやる」
言葉と共にその体が光と化しオレの持つ拳銃に宿る。重量が増した気がした。ほんの21グラムほど。
「ギン」
縋るようにオレを見てアンジュが声を上げる。
「月よ詠え」
纏わりつく屍人の葬列に動きを封じられた悪魔に告げた。
「恐れよ、夜を」
彼女の心を理解したオレは手向けの言葉を悪魔へ放つ。
「天使が泣いている。『助けて』って」
そう告げて、ゆっくりと引き金を絞る。
「あばよ、裸の王様」
16年越しに贈られる、ただ一発のニ十一の礼砲。銀の弾丸が悪魔の心臓を貫いた。
ニ十一乱歩 https://twitter.com/ship_o_man1015/status/1604147325718343681
エドガー、墓前にて https://twitter.com/ship_o_man1015/status/1559664636462436352
ミニオンズ https://twitter.com/ship_o_man1015/status/1549879142761447426




