silver moon
「何が終わっていると」
言葉の途中で白蓮さんの撃った銃弾が悪魔の左腕に当たる。
「再生はできない。言っただろ、お前の不死性は奪われた」
千切れ飛んだ腕を見た悪魔が絶叫する。
「いい気になるなよ小僧ォオーーー!!」
オレの後ろでしゃがみこんでいる闇珠に悪魔が眼を向けた。
「出涸らシでも効果はアル!!」
「誰が出涸ら」
黒い疾風がオレの胸に右腕を突き立てる。
「貴様を貫いた後ろにあるソレさぁ!」
胸が、熱く、痛む。自分のものとも認識できない胸元の違和感に己の体を見下ろし
「ぎゃあああああああああーーーーー!!!!」
耳をつんざく悲鳴が上がる。
「ギン!」
ネコの叫びが聞こえた。平然と立っているオレに息も絶え絶えに悪魔が狼狽する。
「何故だぁ!!何故貴様生きている!!」
溶けていく右腕を抑えながら悪魔がオレの胸元を見る。
「何故貴様がそれをォオオオ!!!」
破けた服から見えるロザリオが月明りに照らされ輝きを放っている。
「女神にもらった」
悪魔がネコへ眼を向ける。視線に気づいた吾妻の当主がそれに応じる。
「来たるべき時、持つべき者がそれを持っている。それはそういうものだ」
隊長がその先を続けた。
「アランからネコお嬢様に渡ったロザリオの所在をお前は見失った」
クロさんが更に告げる。
「残念だったな。猫は気紛れなんだよ」
憤怒の表情で悪魔が叫ぶ。
「吾妻ァアアアアーーーーー!!!!」
その咆哮に悪魔の周囲から黒い影が湧き出した。




