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【資料】相良衛戍地 総合案内

設定回です。マニア以外は読み飛ばし推奨



この作品は「零戦」さまの「戦国日本軍リメイク」および「戦国日本軍」の一部設定をお借りして執筆されています。

 

零戦様HP https://mypage.syosetu.com/26122/ 

戦国日本軍リメイク https://ncode.syosetu.com/n7441hl/

戦国日本軍 https://ncode.syosetu.com/n2674cj/

相良(さがら)衛戍地(えいじゅち)


航空偵察によれば、「衛戍地と油田施設を中心に周囲の農場や牧草地を巻き込んだ半径約三キロの範囲と、衛戍地から海側に伸びる道路から海岸の防波堤までの幅百メートルくらいの長方形の範囲が、丸ごとくり抜いて別のものを嵌め込んだ様な状態」



概要・地理的環境


 本衛戍地は、来るべき本土決戦に備え、遊撃戦及び火力支援、地域友軍の補給の要として建設された。相良油田に建造された油田製油所複合体と連携し、長期の単独自給戦闘を行うため、兵器の修理、施設、武器弾薬需品の大量備蓄、さらには国民志願兵を武装させるための旧式兵器を多数保管し、その使用弾薬の限定的な量産施設も保有する。


 周囲を標高100〜200m級の急峻な丘陵地帯に囲まれた「谷戸やと」と呼ばれる袋小路状の閉鎖地形に構築。松代大本営建造のために集められた特種工兵と重機、そして莫大な資材が投入され、丘陵の岩盤をダイナマイトと削岩機で刳り貫いた巨大な備蓄施設と指揮施設・車庫群を形成。その他の施設も極力半地下化や上空偽装がなされている。


 衛戍地と製油所複合体の敷地の外側には、油田採掘予定地を除く平地と言う平地を全て開墾した農地が広がっている。合計3ヘクタールほどは甘藷や馬鈴薯や甜菜、その他各種野菜が自活のためというには狭過ぎるが、多種育てられており、水田と小麦畑も1ヘクタール程度づつ存在している。


 しかし、この農地の主役は、それらを育てる兵士の口に入る作物ではなく、潤滑油やディーゼル燃料の付加剤として使われるひまし油の原料となるトウゴマと、軍馬達の飼料の馬歯種のトウモロコシである。トウゴマは30ヘクタール、トウモロコシは80ヘクタールを超える広さで作付けされている。


 いずれも、衛戍地の中心に向かう谷底の平坦地や、相良川や萩間川の支流の小川に沿った湿潤な水が集まりやすい谷底や段丘の低い位置に配置されている。幅100mの谷あいの畑が、何キロメートルにもわたって奥へ奥へと続いている異様な光景である。また、牧之原台地の既存の茶畑をつぶして、軍馬用の約80ヘクタールの牧草地が広がっている。


 相良要塞地域の周辺数キロは、防諜上の理由から住民全てが軍により強制退去されており、衛戍地の将兵は休日の息抜き場が無いとぼやく原因となっている。ただ上空から見て米軍に違和感を持たれないよう、民家や集落はそのまま残されており、見る者に寂寥感を与えている。


 後述の中央第一軍道が、そのまま東に5キロ延長されて駿河湾に面した中規模の放棄された中規模の漁村と漁港にまで伸びている。これは相良油田・衛戍地専用の偽装された接岸施設で、100棟程ある民家は全て強制移転され無人となっている。道路は衛戍地施設から1キロほど進んだ位置から幅5メートルに狭幅され、さらにコンクリート道路の上から土をかけで未舗装路に偽装されるほどの芸の細かさである。


 接岸施設は内航用の小型タンカーや1000トン未満の貨物船が横付けできる防波堤に偽装された桟橋と、無人の漁業倉庫に格納されている自走5トンクレーンが用意されていて、相良への補給や、相良からの出荷のどちらにでも対応できるようになっているが、相良要塞が始動してからは、ほとんど使われておらず、8/15時点では無人であった。


 放棄された漁村と漁港は105世帯500名ほどが住んでいた中規模の集落で、5~20トンの漁船の斜路や、船大工の工房、魚市場、冷凍倉庫などがあったが、米軍の航空偵察を欺瞞するため、あえて無人のまま荒れるに任せている。隣接して100トンクラスのスリップウェイを持つ小規模な整備工場があったがここも、大型の機材は殆ど残したまま無人となっている。



< 交通・道路網>


・中央第一軍道:

 谷の入り口から第一練兵場の北側を経由し最奥の製油所までを貫く、幅員8mの重舗装路(コンクリートおよび強固な砂利転圧)。15トン級の戦車や重砲牽引車が全天候ですれ違い可能。


・環状林間道:

 谷の中腹を等高線に沿って走る未舗装の軍道。トラックと馬匹の主要ルート。


・地下連絡坑道網:

 本部、病院、弾薬庫、製油所を地下で結ぶ、高さ3m・幅4mのコンクリート巻きアーチ型トンネル。内部には手押しトロッコ用の軌道が敷設され、空襲下でも部隊と物資の安全な移動が可能。



◆ 第1区画:入口防衛区画(谷の南端・開口部)


 谷の入り口にあたり、相良海岸(遠州灘)から続く主要道と接続する衛戍地最大の物理的防壁。陸軍の巨大要塞でありながら、海軍の意地と文化が色濃く反映された、異質にして極めて強固なエリアである。


【地理・インフラ設備】


・正門衛兵所と対戦車障害

 鉄筋コンクリート造二階建ての堅牢な正門衛兵所。その前方を塞ぐように、幅5m・深さ3mの対戦車壕と重厚な馬防柵が構築されている。また、その背後には、廃タイヤと土砂を幾重にも突き固めて構築された分厚い防弾壁(タイヤ土嚢)が連なる。


・トーチカ群

 両翼の丘の中腹には、地下坑道で連結されたコンクリート製のトーチカ群が埋め込まれ、地上からは銃眼の黒い穴しか確認できない凶悪な十字火網の拠点となっている。


・海軍陸戦隊営舎および半地下車庫

 土埃舞う陸軍エリアとは一線を画す、どこからか運び込まれた「白砂」が敷き詰められ、廃艦から移設された号鐘(時鐘)やマストに見立てた監視塔が建つ。土埃舞う陸軍エリアとは完全に一線を画す、甲板を模した整然たる空間である。営舎の脇には、コンクリート製の駐車ピットと半地下式の車庫、地下に即応用の弾薬庫が設けられいる。


【配備部隊:名称・装備定数・特徴】


・海軍陸戦隊 相良警備隊(160名)  

 相良油田の利権に一口乗るための「海軍のアリバイ作り」として送り込まれた島流し部隊。部隊の指揮官は、とある問題で刃傷沙汰を起こし左遷された海堂中尉である。中隊本部と陸戦3個小隊に異例なことながら1個付属戦車隊を持つ。


装備と定数  

 中隊の編成は本部+3個陸戦小隊の縮小編成で、目玉装備として短十二糎自走砲を4両装備した戦車隊を配備している。短十二糎自走砲は九七式中戦車の車体に120mmという絶大な破壊力を持つ艦載砲を積んだ強力な打撃力ではあるが、本中隊に付属させられたのは、ひとえに「相良重視」という海軍のエクスキューズのためとみられている。

 その他にトヨタKC型トラック3両と小型乗用車1両を保有しており、ある程度、独立した作戦行動が可能であるが、需品の補充や、軽整備以上の整備については陸軍側の第三三四戦車大隊および兵器補給廠に完全に依存する形となっている。


▪️「陸に上がった船乗り」たちの吹き溜まり  

 部隊の構成員も素行不良者や老兵が中心である。しかし、それゆえに海軍の建前や硬直した軍紀から解放された、独特の図太さと連帯感を持っている。

 当初は「海軍の鼻つまみ者」として陸軍内で孤立必至と思われていたが、妻の不貞により国体というシステムに絶望していた櫻井大佐が、海堂中尉の境遇を知り同病相憐れむ形で意気投合。今や陸海軍の垣根を越え、櫻井が最も背中を預けられる「絶対防衛の門番」として君臨している。


陸戦中隊(第1~第3小隊/計120名)、付属戦車隊(40名)。

短十二糎自走砲×4両・トヨタKC型トラック×3両・九五式小型乗用車×1両




◆ 第2区画:平坦区画(谷底・中央第一軍道沿い)


 谷底の最も広い平坦地を占める、櫻井支隊の実戦メインハブ。重低音のエンジン音と相良の油が焼ける匂いが絶えず漂い、旅団規模の機械化武力がひしめき合う鋼鉄の心臓部である。


【地理・インフラ設備】


・広大な第一練兵場  

 区画の中央に広がる無舗装の平坦地。平時は各部隊の観閲式や体操、車両点検が行われるほか、戦車と機動歩兵の協同戦闘訓練にも使用される。キャタピラと編上靴が巻き上げる土埃が常に舞う、男たちの修練の場。


・兵舎群と自動貨車プール  

 木造/一部鉄骨造の二階建て兵舎群。第一練兵場に隣接。その裏手側に機動歩兵が使用する15両の装甲兵車(ホキ車)と約60両の自動貨車トラック群などを整然と収容するための、長大な屋根付き車両プール。枝道を介して第一中央軍道に接続する。


・岩盤を背にした重車廠  

 戦車大隊の整備工場と駐車施設が一体化したエリア。41両の戦車は、谷の斜面を深く掘り込んだ大型の横穴式格納施設や屋根付きの駐車プールに収容されている。整備施設は地上にあるが、側面と屋根に土もりがされ、上面には植樹までされた入念なカモフラージュが施されている。鉄筋コンクリート造。太い柱とコンクリート床の空間にオイルピットや天井クレーンが完備された重整備の拠点。


・機動重砲廠

 巨砲を風雨から守る専用の巨大ガレージ。重車廠に隣接。有事の際、いかなる天候でも即座に出撃できるよう、15cm榴弾砲などの機動火砲群は牽引車シケと連結された状態のまま並ぶ出撃待機所。


▪️「24時間の大浴場」と酒保

 各部隊の兵舎に隣接する厚生施設。製油所のボイラー熱を利用した大浴場からは白い湯気が24時間立ち上り、酒保からはふかし芋と配給酒の匂いが漂う。過酷な訓練にあたる将兵たちにとって、ここが国内最高の天国であることを物語っている。


・「新滑走路」の突貫工事  

 第一練兵場脇を通る、中央第一軍道のもっとも長い700mの直線区間。現在ここを航空隊の安全な運用のため、幅員を元の8mから一気に「幅員50m」の本格的な航空機用滑走路へと造り替える土木工事が進んでいる。ブルドーザーが唸りを上げ、アスファルトの焦げる匂いが区画の熱気をさらに押し上げている。


【配備部隊:名称・装備定数・特徴】


 この第2区画には、櫻井支隊の攻撃の要となる3つの巨大戦闘大隊が駐屯している。ノモンハン事件での隠蔽や改竄を行った軍上層部への不信と、愛息を結果として無駄となった特攻で失った絶望などから帝國の精神論を深く憎悪する櫻井大佐の冷徹な合理主義が、最も色濃く反映された戦闘部隊の中枢である。



・第334独立機動歩兵大隊(1,100名)  


装備と定数:

 装甲の盾となる一式半装軌装甲兵車(ホキ車)15両、兵員輸送用の九四式六輪自動貨車を約60両配備。大隊砲中隊には対戦車・陣地破壊用の一式機動四七粍速射砲4門と九七式曲射歩兵砲(81mm迫撃砲)6門を備え、機関銃中隊は九二式重機関銃12挺を擁する。


特徴:

  歩兵の機動力を完全に自動車化・装甲化した、連隊戦闘群クラスの超重武装大隊。部隊の中核を担うのは、比較的若く健康な兵士たちである。彼らには「生きて敵を殺すこと」のみが徹底されており、玉砕突撃は厳禁。装甲ハーフトラックでの機上戦闘による蹂躙から、トラック急速展開後の機関銃・迫撃砲による濃密な十字火網の形成まで、人命を「貴重な火力投射リソース」として扱う近代戦ドクトリンを体現する部隊である。


・第334独立戦車大隊(500名)  


装備と定数:

 最大火力たる三式中戦車(チヌ)(38口径75mm砲搭載)11両を筆頭に、九七式中戦車改(チハ改)(47.8口径47mm砲搭載)13両、九七式中戦車(チハ)(18.4口径57mm砲搭載型)13両、一式中戦車(チヘ)(47.8口径47mm砲搭載)4両の、合計41両の戦車をほぼ定数通り配備。さらに悪路補給用の九八式装軌自動貨車(ソダ車)9両や、陣地粉砕用の装甲作業機(ホK)1両を保有する。


大隊本部 三式×2両

第一中隊 九七式改×13両

第二中隊 三式×9両・一式×4両

第三中隊 九七式×13両


特徴:

 燃料枯渇に喘ぐ他部隊を尻目に、相良の無尽蔵の油を使い、常に車廠周辺に轟音を響かせて練度を保つ機甲戦力。 首席参謀・黒田少佐が弾き出す戦術に基づき、戦国では、75mm(遠距離攻城)、47mm(陣形貫通)、57mm(対歩兵面制圧)という特性の異なる3種の戦車砲を混成運用する。太平洋戦線で味わった火力不足の鬱憤を晴らすかのように、いかなる中世の堅陣も単独で灰燼に帰せしめる鉄の暴力機構である。


・第335独立機動重砲大隊(820名)  


装備と定数:

 主砲たる九六式十五糎榴弾砲は第1・第2中隊の門数を通常の倍の8門とした増強編成で合計16門。第3中隊の機動九一式十糎榴弾砲は通常定数の4門配備(計20門)


 これらを牽引・運用するため、九八式四屯牽引車シケ8両、九四式四屯牽引車8両などを含む、数十両の大型自動貨車を保有する。


特徴:

 山野を往く野砲大隊とは対照的に、馬匹を完全に全廃した機械化重砲大隊である。指揮を執る大隊長・堤敬三大尉は弾道学の権威であり、緻密な無電網と連携し、重砲弾により、敵の目視外から自軍の血を流すことなく戦場を月面のごときクレーター地帯へと変貌させる。


▪️狂気なき冷徹な戦闘集団  

 各部隊の骨格を成すのは、大陸や南方で地獄を見た歴戦の将校と下士官たちである。これほどの絶大な武力を擁しながらも、司令部から一兵卒に至るまで、いわゆる「軍隊馬鹿」や「バンザイ突撃野郎」は殆ど存在しない。

 更には時空転移によって「あの戦争が無条件降伏と最終的には核の炎で終わる」という真実を知る上層部の絶望とニヒリズムが下部にも伝播しており、古い軍紀や精神論は完全に形骸化している。己の損害を最小限に抑えつつ、ただ物理的・圧倒的な火力で敵をすり潰すことだけを刷り込まれた、狂気なき戦闘機械システムの群れである。




◆ 第3区画:斜面区画(谷の中腹・森林地帯)


【地理・インフラ設備】


・半地下大車庫群(第1〜第3段列車庫)

 斜面の岩肌を段々畑のように削り込んで構築された、輜重大隊のトラック群を隠匿する半地下車庫。上空からは完全に森の一部にしか見えない。昼夜を問わず物資の積み下ろしが行われ、エンジン音と兵士たちの怒号が絶えない兵站の心臓部である。


・軍馬防疫廠および大厩舎群

 馬の健康を維持するため、最も日当たりと風通しの良い高台に建てられた長大な木造厩舎群。敷地内には広大な放牧・訓練場が設けられている。


・馬匹用飼料倉庫

 700頭を超える軍馬の飼料を保管する倉庫群。


・野戦獣医治療室と蹄鉄工房

 厩舎に隣接する軍馬の病院兼工場。鍛冶炉ふいごが赤々と燃え、蹄鉄工たちがハンマーを振るう金属音が常に響き渡る。治療室には手術用の金床や各種獣医用メスが揃い、馬匹の稼働率を限界まで引き上げている。


【配備部隊:名称・装備定数・特徴】

前線へ物資と火力を届けるための「運び屋」たちが集結している。


・第334独立輜重大隊(650名)

装備と定数:

 九四式六輪自動貨車36両、燃料タンク車8両、九八式装軌自動貨車(ソダ車)8両など計66両の車両と、220頭の輓馬・駄馬を保有する。


特徴:

 トラックの高速輸送と、キャタピラおよび馬匹による不整地走破を組み合わせたハイブリッド兵站部隊。指揮官の間宮俊太郎大尉は、かつて補給軽視の作戦で部下を餓死させたトラウマから、過剰なまでに物資の調達と管理に執着する男である。彼の完璧な計算のもと、この区画から最前線へ、弾薬と燃料が毛細血管のように送り出されている。


・第334独立野砲大隊(740名)


装備と定数:

 九五式野砲4門、九四式山砲8門の計12門を配備。これらを牽引・運搬するための馬匹450頭(乗馬・輓馬・駄馬)を保有する。


特徴:

 特徴: 完全自動車化が進む連隊内において、あえて馬匹牽引を主力とする野山砲部隊。指揮を執る郷田厳少佐の下、日本の複雑な山野や道なき戦国の山城攻めにおいて、トラックでは絶対に到達できない死角へ大砲を運び込む。後方の安全地帯から射撃する重砲部隊とは対照的に、最前線の泥と血にまみれながら、馬匹と兵士の肉体を極限まで酷使して火力を届ける、連隊で最も泥臭く過酷な戦闘部隊である。


軍馬管理小隊/相良軍馬防疫廠(52名)


特徴:

部隊の最古参、馬場権蔵特務少尉が取り仕切る職人集団。近代戦の重圧に耐えかねて死んでいく軍馬への深い哀悼を胸に秘めた馬場は、馬を単なる道具と見なす将校を容赦なく怒鳴り散らす。厩舎周辺は、彼を慕うベテラン兵士たちによって衛戍地内で最も清潔に保たれている。




◆ 第4区画:深部区画(谷が狭まる奥地)


 谷幅が狭まり、鬱蒼とした木々の天蓋に空が覆い隠される秘匿性の高い区画。要塞の「頭脳」たる司令部と、「手足」となって陣地を拡張し続ける工兵部隊が隣接する、櫻井支隊の神経中枢である。


【地理・インフラ設備】


・連隊本部庁舎と大深度地下司令部

 地上に建つのは、一部が半地下化された質素な木造平屋に過ぎない。しかし、その背後の崖面には重厚な防爆扉があり、岩盤下30mに構築された「大深度地下司令部」へと繋がっている。内部はコンクリートの壁面に防湿用の板張りが施され、作戦室や将校食堂を完備。停電時にも稼働する手回し式の換気システムが備えられている。


・地下通信局(通信交換室)

 本部地下の一角に設けられた情報拠点。壁一面に長距離無線機と電話交換機がズラリと並ぶ。ここでは第6区画から通ってくる女子挺身隊が交換手として勤務しており、軍事機密の只中で無数のプラグを差し替えながら全部隊の通信回線を維持している。


・工兵機材ヤードと建材加工場

 本部から少し離れた斜面に広がる重機ヤード。隣接する加工場では、製材機車が伐採された丸太を凄まじい音で角材に挽き、空気圧縮機コンプレッサーが唸りを上げている。常に削りたての木材の匂いとコンクリートの粉塵が漂う。


・憲兵隊本部棟

 地上にひっそりと佇む鉄筋コンクリート造の独立建屋。内部には防音加工が施された尋問室や留置場が備えられ、近づく者さえ稀な異様な静寂を保っている。


【配備部隊:名称・装備定数・特徴】


・守備隊司令部 兼 第334独立混成連隊本部(231名)


特徴:

 櫻井五郎大佐を頂点とする指揮中枢。櫻井は妻の不貞による離縁と、愛息の特攻死という過去から国体というシステムに激しい呪いを抱いている。さらに歴史の真実(敗戦と核の炎)を知ったことで絶望は修羅へと変わり、一切の精神論を排した冷徹な司令官として君臨している。氷の副官・乾宗谷中尉が実務を回し、首席参謀の黒田鉄山少佐が冷酷な作戦を立案する。


・連隊通信中隊(80名)


特徴:

 指揮官の真田慧大尉は、時空転移の瞬間に「神の周波数」を傍受してしまった狂気の通信将校。情報の完全支配に取り憑かれた彼は、女子交換手たちを冷徹に指揮しながら、夜な夜な自ら無電室に籠もり、存在しないはずの上位存在のノイズを探し続けている。女子スタッフが働く職場であるが故に、憲兵の監視の目が最も光る部署でもある。


・第334独立工兵中隊(220名)


装備と定数:

 障害破砕用の装甲作業機(ホK)4両、小松一型均土機ブルドーザー2両、および製材・発電・溶接機車などの特種工作車11両を含む計33両を配備。馬匹は全廃されている。


特徴:

 指揮官の工藤鉄男中尉率いる、破壊と建設のプロフェッショナル集団。かつて自ら築いた要塞が粉砕されるのを見て以来「破壊の美学」に取り憑かれた工藤の下、兵士たちは戦国時代の山野を重機とダイナマイトで容赦なく削り取り、冷たい近代要塞へと変貌させ続けている。製材木工小隊の小隊長は応召された老曹長で、船舶修理工場(相良建設のため強制移転により廃業)の元「船大工の棟梁(木工部門のトップ)」


・相良憲兵分隊(25名)


特徴:

 自動二輪車を駆り、基地外縁の防諜と内部の軍紀維持を担う部隊。司令部の意向を汲み、不穏分子や情報漏洩に対しては、戦国の忍びすら青ざめる近代的な尋問術で徹底的な制圧を行う。特に「女子居住区への侵入」や「女性スタッフへの狼藉」に対しては、櫻井大佐の意向を受けて容赦のない制圧を行う。彼らの防音尋問室に連行された者がどうなるのか、衛戍地内でそれを語る者はいない。



◆ 第5区画:最深部区画(谷のどん詰まり・重工業複合体)


 谷が最も狭まり、三方を小高い丘陵に囲まれたどん詰まり。部外者の立ち入りが厳しく制限され、絶え間ない重低音と硫黄の匂いが立ち込める衛戍地の心臓部である。ここでは軍の論理よりも、容赦のない「物理と化学の法則」が支配している。


【地理・インフラ設備】


・油井とトッピングプラント(常圧蒸留装置)群

 谷の最奥、岩肌にへばりつくように建つ高さ15mの精留塔と加熱炉群。空襲と中世の火計を避けるため、煙突には樹木に似せた迷彩塗装が施され、配管群は徹底的に分散・擬装されている。


・大深度地下燃料タンク群と「10年生存」大倉庫

 プラント直下の岩盤を刳り貫いて構築された、防爆処理済みのコンクリートと鋼鉄の多重殻構造を持つ3,000kL地下タンク群。それに隣接する巨大な防湿倉庫には、自作不可能な数十トンの石綿パッキン、数百トンの硫黄、超硬工具刃などが「10年分の寿命」として厳重に保管されている。


兵器補給廠(第1・第2整備工場)

 コンビナートの動力を利用した工場。分厚いコンクリート基礎にボルト止めされた大型旋盤やフライス盤が並び、小型キューポラ(溶鉱炉)を備える。スクラップから戦車のシャフト削り出しや部品の鋳造までを可能とする、軍と民間の技術が融合した拠点である。


第1整備工場(48名): 車両・装軌車両・エンジン担当。

工作車と連携し、折れたシャフトや摩耗したギアの旋盤削り出し、鋳造による代用部品の製造を行う。工場長は衛戍地ができたことによって立ち退きさせられた漁港にあった船舶整備工場の元「鉄工・機関の親方(金属・機械部門のトップ)」で、そこの燭光も4~5名働いている。


第2整備工場(52名): 小火器・火砲担当。

火砲の砲身の銃身の焼き入れや、駐退復座機や砲車などの整備や、小銃・機関銃などの小火器の修理やメンテナンスなど、兵器全般の修理整備を行う。


配備車両・装備・機材

九四式六輪自動貨車(重レッカ―改造・基地内移動用)×2両: 壊れた戦車のエンジンなどを吊り上げて運ぶためのクレーン付きトラック。

天井クレーン、大型ラインシャフト式旋盤、大型フライス盤、駐退復座機(大砲の反動吸収装置)用の高圧窒素充填設備、雷管製造用の湿式実験台。



火薬製造・雷管工房(危険棟)

 静電気を嫌うため、常に水を張った土塁の中にポツンと建てられた湿式環境の工房。最も危険な雷酸水銀を用いた雷管製造や、ハンドロード(弾薬再生)が行われる。


【配備部隊・機関:名称・定数・特徴】


相良油田製油複合体(約125名)

 民間人技術者と軍属による24時間3交代制の技術者集団。総支配人の結城蔵人は、かつて華族から受けた屈辱と、精神論で国を滅ぼした軍部への憎悪から「武士」という特権階級を激しく嫌悪している。戦国という未開の地で、人間の感情や古いしがらみを一切排除した「完全なる計画工業都市」を創り上げるという狂気じみた理想に取り憑かれている。

 また、動力・ボイラー室には東京大空襲でインフラが崩壊し人々を見殺しにしたトラウマを抱える無口な技師がおり、「二度と自分の管理するインフラは止めない」という強迫観念のもと、戦国の農民が襲来しようとも絶対にバルブから手を離さない狂気を秘めている。


兵器補給廠 相良常駐所(235名)

戦車や重砲など、部隊レベルでは修理不可能な重装備を蘇らせ、大量の弾薬と予備兵器を管理する後方心臓部。機械整備設備を持つため、工場は製油所複合体に隣接されている。

折れた戦車のシャフトから機銃の撃針まで、ここで整備修理。輜重部隊や各部隊の段列に弾薬を供給。外部からの補給が絶たれた後、この衛戍地の戦闘団の生存を左右する最重要施設。


火薬製造・危険部門

職長を務めるのは28歳の未亡人、神崎玲子。元女学校の教師であった彼女は、純真な教え子たちに「お国のために命を捧げよ」と説き戦地へ送ったが、敗戦と未来の滅亡を知り、自分の教えが子供たちを無駄死にさせた嘘であったことに深い絶望を抱いている。常に死と隣り合わせの「危険棟」で働く彼女の静かな瞳と微笑みだけが、修羅と化した櫻井大佐にとって唯一の救いとなっている。




◆ 第6区画:独立支谷区画(西側の高台)


 本流の谷から西へ枝分かれした、日当たりが良くトラックの騒音や排気ガスから隔離された静かな支谷。医療、バイオマス、そして化学合成が密接に絡み合う、命を繋ぐための「科学・医療複合体」である。


【地理・インフラ設備】


半地下式ハイブリッド病棟(静岡陸軍病院 相良分院)

 爆撃から患者を守るため、手術室、レントゲン室、細菌検査室などの主要機能が岩盤の下に完全地下化されている。地上部には採光の良い木造の一般病棟が並ぶ。


大規模浄化槽と化学合成室

 病院の排泄物や生ゴミを発酵させ、メタンガスを回収して病院の熱源とする「腐敗槽・散水濾床方式」の巨大浄化槽。隣接する化学合成室では、ガラス引きの反応釜が並び、農園の芋類から無水アルコールやエーテル(麻酔薬)が抽出されている。


トウゴマ・薬草農園

 谷の斜面を切り開いた段々畑。潤滑油の添加剤となるひまし油を採るための「トウゴマ農園(20ha)」と、食糧・薬草栽培農園が広がる。


女子専用寄宿舎

 病院棟の近傍に位置する、厳重な鉄条網の柵に囲まれた居住区画。男子禁制の絶対領域である。


【配備部隊・機関:名称・定数・特徴】


静岡陸軍病院 相良分院(121名)

装備と定数:

120〜150床のベッドを備え、軍医7名、正規看護婦14名、看護補助・衛生兵などを含む。手術室一式、X線撮影機、光学顕微鏡などを完備。


特徴:

 病院長・高峰譲軍医少佐は、かつて満州の第516部隊(化学兵器開発)で人体実験に関与した深く暗い罪悪感を抱える男。中世の世界でペニシリンを量産し、何万人を救えば自分の罪が消えるのかを自問し続けている。彼を支えるのが30歳の従軍看護婦長・白河琴音である。激戦地で無数の若者の「無駄死に」を看取ってきた彼女もまた、未来の核による滅亡を知り深い絶望を抱いている。高峰の暗い過去を察しつつも、互いに「人命を救うことでしか正気を保てない」共犯者として、冷徹かつ献身的に野戦病院を支配している。


病院付属 化学・精製部


特徴:

 指揮を執るのは、結核の妹を本土に残して赴任してきた26歳の天才化学者、瀬戸拓海技術中尉。神経質で常に薬品の匂いを漂わせる彼は、原油の高度精製からペニシリンの抽出、代用麻酔薬の合成までを狂気的なペースでこなし、衛戍地の医療と兵站を化学の力で支え続けている。


女性スタッフ群と「血の掟」

 日赤看護婦、女子挺身隊、勤労動員学生など総勢約60名の女性たちが、看護、電話交換手、薬品合成補助(技術女子)、被服廠での作業など、衛戍地全体の不可欠な労働力として勤務している。

 男たちの荒んだ戦場において彼女たちの存在はオアシスであるが、櫻井大佐は彼女たちを守るため、絶対的な「血の掟」を敷いた。憲兵の項でも記述したが、「女性への狼藉、および女子居住区への無断侵入者は、最低でも憲兵隊の営倉行き、最悪の場合は行方不明となる」。この容赦のない恐怖政治により、戦国という無法地帯にあって、第6区画は最も安全で神聖なサンクチュアリとして機能しているのである。




◆ 第7区画:秘匿航空拠点(谷底・中央第一軍道沿い)


谷底を貫く「中央第一軍道」の一部を直接利用して構築された、櫻井支隊の「神の眼」を担保する航空拠点である。重機械化部隊が絶えず行き交う谷底の喧騒と隣り合わせでありながら、飛行乗り特有の乾いた空気とニヒリズムが漂う特異なエリアとなっている。


【地理・インフラ設備】


・第一軍道兼用の急造滑走路

 中央第一軍道のうち、3番目に長い直線部分の路面を重転圧・拡幅して造られた急造滑走路である。幅員は元の8mから拡幅されたとはいえ15mしかなく、航空機の滑走路としては極めて狭隘きょうあいである。しかし、地獄の戦場を潜り抜けてきたベテラン操縦員たちにとっては「少々窮屈だが問題なし」と一笑に付される程度の難易度である。普段は軍道としてトラックが行き交い、離着陸の直前にのみ憲兵の交通統制によって滑走路としてクリアされる。


崖下掩体壕えんたいごうと半地下整備拠点

 滑走路(軍道)の脇にそびえる谷の崖面を横掘りして構築された、コンクリート製の航空機用ガレージ。空襲の的となる地上格納庫を避け、岩盤の下に機体と整備機材を隠匿している。ガソリンの甘い匂いと航空潤滑油の匂いが染み付いた、職人たちの城である。


・スクラップヤード

 掩体壕の脇に設けられた機材置き場の片隅には、開隊当初の最初の飛来機であった「一式双発高等練習機(キ54)の灰色の残骸が横たわっている。油圧不調を抱えながらも15m幅への滑走路進入自体は完璧にこなしたが、不時着によって尻もちをつき後部胴体を大破させた 。乗員は全員無傷。現在は後部胴体を切断し、両翼を取り外した状態で保管されている。エンジン2基と電装品などは取り外し済み。

 さらに、促成栽培の若年パイロットたちが着陸に失敗し大破させた九八式直接協同偵察機(キ36)2機もエンジンを外した状態で横たわっている 。エンジンが現在の主力の九八直協と同じ3機は部品取りや素材用として今後解体や部品取りが進められている。

 その他に、敵機に追われ緊急着陸した、エンジン部分と主翼桁が敵機の銃撃により致命的打撃を受けている一式戦(操縦員は生還)と、着陸時に横転大破(特操出身の操縦員が戦死)した四式戦の残骸が、雨風を避けるようにシートをかけて保管されている。


【配備部隊:名称・装備定数・特徴】

 戦国時代の空を独占し、航空測量から威嚇爆撃までを担う絶対的チート部隊である 。教範通りの優等生は一人もいないベテランのはみ出し者たちと、死線を彷徨った若者たちが混在する 。


三方原教導飛行団 相良分遣隊(総勢20名+入院中3名)


装備と定数:

 稼働状態にある九八式直接協同偵察機(キ36)2機、三式指揮連絡機(キ76)1機、九五式一型練習機(キ9)1機を擁する。地上支援として、九四式六輪自動貨車2両、九四式電源車1両、いすゞTX40燃料補給車1両を保有する 。


特徴:

 昭和20年8月、軍上層部の利権争いの末に「島流し」として配属された航空部隊。4月の移駐決定時には滑走路すら存在せず、崖を掘って掩体壕を突貫構築したという泥縄な来歴を持つ。派遣第一陣の未熟な操縦員たちがこの15m幅の滑走路で連続着陸失敗(操縦員1名戦死、3名重傷・現在も入院中)という惨劇を起こした残酷な歴史がある。


■冷徹なる飛行隊長と問題児だらけの搭乗員  

 部隊の指揮を執るのは、分遣隊長兼航空分隊長の如月響大尉である 。所属部隊での毒ガス使用計画を批判して左遷された反骨の士であり、己の操縦桿しか信じていない 。ローテーションで九八直協の予備操縦員を務める風間勇中尉は、南方戦線で敵艦隊突入時に片眼の視力を失った男である 。特攻で死ぬ機会を奪われ、生き残った自分を「死に損ないの化け物」と蔑む破壊衝動を秘めた狂犬である 。その他、上官への暴行事件を繰り返した赤星剛曹長や、特攻を拒絶して追放された山形友吉特務少尉、福島明彦准尉など、古参兵の集まりである 。


■神業の職人集団(整備班)

 航空整備班長である鳶沢源太特務曹長以下、12名の腕利き整備職人たちである 。整備不良の特攻機を蔑んだエリート参謀をモンキーレンチで殴り殺そうとした逸話を持つ鳶沢は、「スパナ一本で堕ちた機体も飛ばす」と言われる職人である 。墜落機のエンジンを淡々と分解し、現役機の予備パーツとして完璧に再生させることで、死んだ若者への最大の弔いとしている 。





【相良衛戍地 独立相良守備隊 総合組織編制表】

全将兵・軍属・医療関係者合計 5,142 名


◆相良衛戍地守備隊司令部

第334連隊司令部と一体化している。



<第334独立混成連隊 (4,261名)>


◆1. 守備隊司令部 兼 第334独立混成連隊本部(約231名)

相良油田の絶対防衛を担うため、衛戍地守備隊の司令部と、実戦部隊である連隊本部が一体化(連隊長が司令を兼務)している機能的な司令部編成。


司令部・本部幕僚陣(11名):

 守備隊司令兼連隊長(櫻井五郎大佐)、連隊副官(乾中尉)、作戦・情報、技術、主計長、各専任下士官。


配備車両・馬匹:

 九五式小型乗用車(くろがね四起)×3両:

  連隊長車、および幕僚用。四輪駆動の卓越した悪路走破性を持つ。

 将校用乗馬×3頭:

  車両が入れない山林部での視察・指揮用。


装備・機材:

 拳銃、軍刀、海図・地形図、手回し計算機、九七式印字機(暗号機)。


施設:

 半地下式の連隊本部庁舎。屋根付きの専用車庫(オイルピット付き)を併設。


役割:

 米軍上陸時の遅滞戦闘と油田の死守計画立案。前線が崩壊した際は、乗用車で司令部機能を移動させながらの遊撃戦を想定。



主計小隊(35名)

配備車両:

 九四式六輪自動貨車(金庫車改造)×1両、九五式小型乗用車×1両。



本部中隊(約40名):

 中隊長(中尉)、護衛小隊、伝令班。

 

配備車両・馬匹:

 トヨタAB型フェートン(幌型乗用車)×1両:

  司令部の来客用・儀仗用。

 九七式側車付自動二輪車サイドカー×5両:

  高速伝令・威力偵察用。

 九四式六輪自動貨車トラック×2両:

  護衛部隊の急速展開用。 

 伝令用乗馬×5頭:

  夜間隠密行動や泥濘地帯での確実な伝令用。


装備:

 九九式短小銃、九九式軽機関銃(側車に据付可能)


役割:

 司令部の直接防衛。通信途絶時のサイドカーと軍馬を併用した物理伝令網の維持。指揮所の警備。司令部要員の護衛。



相良憲兵分隊(25名)

 憲兵分隊長(大尉)以下、特務下士官と上等兵で構成。


配備車両:

 九五式小型乗用車(くろがね四起)×1両:

  憲兵隊長車。

 九七式側車付自動二輪車×4両:

  機動巡回の要。軽快な運動性で基地内外を巡回する。


装備・機材:

 十四年式拳銃、軍刀、一〇〇式機関短銃、拷問用具


施設:

 憲兵隊本部建屋(防音室・尋問室完備)


役割:

 基地外縁の防諜巡回。脱走兵の追跡や物資横流しの摘発。


連隊通信中隊(80名)

・無線小隊(約30名)

  上級司令部や航空隊との長距離通信網を維持。

・有線小隊(約50名)

  電話線網および野戦陣地における地下電路網の敷設・補修を担う。


備車両・馬匹:

 九四式六輪自動貨車(無線通信車型)×2両:

  荷台に大型無線機と暗号室を搭載した移動通信所

 九四式六輪自動貨車(有線敷設工作車型)×3両:

  荷台に有線ケーブルと敷設機材を積載した工作車。

 九七式側車付自動二輪車×2両:

  ケーブル敷設箇所の点検・巡回用。


装備・機材:

 九四式三号甲無線機、地空連絡用無線、九二式電話機、被覆線数十キロ。


役割:

 衛戍地内外の通信基盤の維持管理。機動力を活かし空襲下でも絶えず通信拠点を移動させながら大本営や航空隊との連絡を維持する。


連隊段列(作業小隊)(約40名)

配備車両・馬匹:

 九四式六輪自動貨車×2両:

  司令部専用の弾薬・糧食輸送用。

 輓馬ばんばおよび大八車×10組


連隊全体の輜重については付属の輜重中隊が各改装の段列および補給廠と連携し物資の管理・分配を実施している。



◆2. 第334独立機動歩兵大隊(1100名)

歩兵機動力を完全自動車化・装甲化、連隊戦闘群級の重武装大隊。


大隊本部 および 大隊段列(約160名)

本部本部

車両:

 九五式小型乗用車(くろがね四起)×3、九七式側車付自動二輪車×5


大隊直轄偵察小隊

歩兵の前進に先立ち、敵情を威力偵察します。

車両:

 九五式軽戦車 (ハ号)×2


大隊段列(160名)

車両:

 九四式六輪自動貨車 × 16輌(大隊全体の燃料・食糧輸送)。


・第1中隊(装甲歩兵 / 190名)

車両:

 一式半装軌装甲兵車(ホキ車)×15両。1個分隊毎1輌。中隊本部用に3輌。


装備: 九九式短小銃、九九式軽機関銃(各分隊1挺)八九式重擲弾筒、破甲爆雷。ホキ車には車載用の九二式重機関銃や軽機関銃を据え付け可能。


役割:

銃弾を弾き返す装甲ハーフトラックで戦車隊に随伴する最精鋭。下車することなく機上戦闘を行い、敵陣を蹂躙する。


・第2中隊(自動車化歩兵 / 各190名)

車両:

 九四式六輪自動貨車×13両 兵員輸送用12輌 + 中隊本部・弾薬予備1輌


装備:

 第1中隊に同じ(標準的な歩兵中隊火力)。


役割:

 トラックの機動力で急速展開する機動歩兵。下車後は軽機関銃と重擲弾筒による濃密な火網を形成する。


・第3中隊(自動車化歩兵 / 各190名)

車両:装備:役割:

 第二中隊と同じ。


・機関銃中隊(140名)

車両・装備:

 九四式六輪自動貨車×8両 九二式重機関銃×12挺。


役割:

 陣地防衛および攻撃時の火力支援の要。重い九二式(約55kg)を人間ではなくトラックで前線へ急送し、即座に十字火網を敷く。12挺の重機関銃による一斉射撃は、戦国時代の密集陣形に対しては「死の壁」となります。全銃が自動車化されているため、敵が退却を開始すれば即座にトラックに積み込み、先回りして退路を断つ「機動防御・追撃」が可能です。


・大隊砲中隊(230名)

車両:

 九四式六輪自動貨車(牽引&弾薬搭載用)×11両


装備:

  一式機動四七粍速射砲×4門(牽引)、九七式曲射歩兵砲(81mm迫撃砲)×6門(搭載)


役割:

 速射砲で敵装甲目標(転移後は城門や櫓など)を直接粉砕し、曲射歩兵砲で塹壕や稜線越しの敵の頭上に榴弾を降らせる。


施設・機材

 屋根付き駐車施設

 燃油補充用の10kl程度のタンクと給油ピット(戦車大隊と共用)

 コンクリート床の車廠(オイルピット完備/車体底面整備可能)

 クレーン(エンジンの釣上げ・交換、等用)

 需品倉庫:予備タイヤ、予備部品、サスペンション用スプリング、潤滑油



◆3. 第334独立戦車大隊(500名)

計28両の「鉄の怪物」を擁する機甲戦力。燃料枯渇に悩む他部隊を尻目に、相良の油で存分に慣熟訓練を積んでいる。


本部および本部小隊(50名)

配備車両:

 三式中戦車チヌ×2両(大隊長車・副官車)

 装甲作業機(ホK)×1両(工兵作業用装甲車/障害物撤去や壕埋め用)

 九五式小型乗用車×2両、自動二輪×3両


装備:

 戦車用無線機(車載型・携帯型の九四式/九六式無線機網)


・第1中隊(90名) / 【直射・貫通・突破部隊】

編成: 中隊本部 + 3個戦車小隊

配備車両:

 九七式中戦車改(新砲塔チハ)×13両(中隊長車1両 + 各小隊4両×3)

役割:

高初速の47mm徹甲弾/榴弾による精密射撃と陣形突破。敵大将の強固な陣幕、竹束、分厚い盾を真っ向から「貫通」させ、指揮系統を直接狙撃する機動部隊です。


・第2中隊(90名 / 【重火力・攻城部隊】

編成: 中隊本部 + 3個戦車小隊

配備車両:

 三式中戦車チヌ×9両(中隊長車1両 + 2個小隊×4両)

 一式中戦車チヘ×4両。(1個小隊)


役割:

大隊の「破城槌はじょうつい」にして最大火力。三式の持つ75mm野砲由来の強装薬榴弾は、戦国期における土塁、石垣上の櫓、さらには天守閣そのものを遠距離から一撃で粉砕・炎上させる威力を持ちます。


・第3中隊(90名 / 【対歩兵制圧・掃討部隊】

編成: 中隊本部 + 3個戦車小隊

配備車両:

 九七式中戦車(57mm砲搭載型)×13両(中隊長車1両 + 各小隊4両×2)


役割: 戦国時代の戦場において、最も恐るべき「足軽殺し」の部隊です。 57mm榴弾は初速が遅い(山なりに飛ぶ)ため、敵の馬防柵や土塁の「裏側」に落とし込むような射撃が可能です。炸裂時の破片飛散範囲が広く、密集した槍足軽や鉄砲隊の陣形を瞬時に瓦解させます。敵の包囲を受けた際の掃討戦や、歩兵(連隊長殿の麾下歩兵)に最も近い位置で直接支援を行う「歩兵直協」の要となります。


大隊段列(整備・補給中隊)(180名)

配備車両:

  九八式装軌自動貨車(ソダ車) × 9両

  悪路を往く戦車隊の命綱。砲弾と燃料を前線へ運びます。

 九四式六輪自動貨車トラック × 16両

 燃料タンク車 × 5両、九九式野戦工作車 × 2両


役割:

 戦車の稼働を支える兵站部隊。履帯のピン打ち替えや、オイル交換を行う。トラックがスタックする悪路では、馬に弾薬箱を背負わせて戦車の元へ届ける泥臭い運用が行われる。


施設・機材:

 コンクリート床の戦車用車廠(オイルピット完備/車体底面整備可能)

 天井クレーン(エンジンや砲塔の釣り上げ・交換用)

 弾薬庫(誘爆防護のため、車廠から離れた場所に土塁で囲んで設置)

 需品倉庫/予備履帯、予備転輪、サスペンション用スプリング、潤滑油

 屋根付き整備区画(5台分)



◆4. 第334独立野砲大隊(740名 / 馬匹 450頭)

※本大隊の「主力」は馬匹牽引のままである。

自動車化が進む相良において、あえて「馬の機動力」に依存する部隊。日本の複雑な山野や、道なき戦国の山城攻めにおいて、トラックでは絶対に到達できない場所へ大砲を運び込む無類の柔軟性を持つ。


大隊本部および観測小隊(60名)

配備車両・馬匹:

 九五式小型乗用車×1両(大隊長用)、

  観測・伝令用乗馬×30頭。

装備・機材:

 砲隊鏡(カニ目眼鏡)、測距儀、風向風速計、野戦電話機。

 馬で高台へ登り、着弾観測を行う。

 

・第1中隊(150名)

編成: 中隊本部 射撃2個小隊

装備:

 九五式野砲(75mm)×各2門(計4門)


馬匹:

 輓馬(大砲を牽引用大型馬×約70頭。1門/6頭立て。乗馬×約20頭


役割:

 平射・曲射をこなし、比較的平坦な地形での直接的な火力支援を行う。


・第2中隊(170名)

編成: 中隊本部 射撃2個小隊


装備:

 九四式山砲(75mm)×各2門(計4門)


馬匹:

 駄馬(分解した砲を駄載する中型馬)×約80頭。乗馬×約20頭


役割:

 砲を砲を部品に分解し馬の背に載せ山道を登る山岳砲兵。


・第3中隊(170名)

編成: 中隊本部 射撃2個小隊

装備:

 九四式山砲(75mm)×各2門(計4門)


馬匹:

 駄馬×約80頭。乗馬×約20頭


役割: 第二中隊と同じ。


大隊段列(後方支援・補給中隊)(約190名)

編成: 段列本部、弾薬小隊、糧秣・馬糧小隊、獣医・蹄鉄班、工作・修理班

装備:

 九四式六輪自動貨車 ×3

 馬匹: 荷馬車(輓馬)および 駄馬 × 計約130頭



◆5. 第335独立機動重砲大隊(820名)

野砲大隊とは対照的に馬匹を全廃し、完全自動車化された。第1.第2中隊は通常の倍の規模となる増強大隊編成。1発36kgにもなる巨弾を絶え間なく降らせるため、大出力の牽引車とトラックで構成された重量級のロジスティクスを持つ。


大隊本部および観測測量小隊・通信小隊(100名)

配備車両:

 九五式小型乗用車×3両、九七式側車付自動二輪車×2両。九四式六輪自動貨車 ×3両(有線電話機材輸送)


装備:

 高度な弾道計算尺、大型測距儀。本部と砲兵陣地を繋ぐ有線電話網。


・第1中隊(220名)

中隊本部(約20名): 中隊長(大尉/中尉)、中隊観測班、通信手。

第1・第2小隊(各小隊約80名)、中隊段列 / 弾薬小隊(約60名)


装備:

 九六式十五糎(149.1mm)榴弾砲×各4門(計8門)。


車両:

 九八式四屯牽引車シケ×8両、一式六輪自動貨車 × 4、指揮・観測用自動二輪車(側車付き) × 2

役割: 目視圏外(最大射程10km以上)からの、圧倒的な炸薬量による面制圧(更地化)


・第2中隊(220名)

装備:

 九六式十五糎(149.1mm)榴弾砲×各4門(計8門)。


車両:

 九四式四屯牽引車×8両、一式六輪自動貨車 × 4、指揮・観測用自動二輪車(側車付き) × 2

他は第1中隊に同じ


・第3中隊(150名)

中隊本部(約20名): 中隊長(大尉/中尉)、中隊観測班、通信手。

第1・第2小隊(各小隊40名)、中隊段列 / 弾薬小隊(約40名)


装備:

 機動九一式十糎(105mm)榴弾砲×4門


牽引車両:

 九四式六輪自動貨車 ×4両、一式六輪自動貨車 × 4、指揮・観測用自動二輪車(側車付き) × 2


役割:

トラック牽引による迅速な陣地変換が可能。歩兵の進撃に追従する遊撃重砲陣地として機能する。


大隊段列(130名)

 段列本部(約10名):物資の分配の統制。

 弾薬小隊(約70名):各砲兵中隊にに分かれ、前線の中隊段列へ弾薬を補充。

 燃料・需品小隊(約40名):燃料、潤滑油、糧秣、飲料水を管理・輸送。

 修理工廠班(約10名):整備兵、野鍛冶、火砲修理工。前線での応急修理対応。


配備車両:

 九四式六輪自動貨車(前線輸送)×10、トヨタKB型四輪自動貨車(大隊段列まで集積)× 5、九九式野戦工作車 × 1


役割:

 榴弾と装薬、燃料や糧食を、後方から前線の陣地へピストン輸送。


施設・機材:

 堅牢な半地下式の重砲廠(格納庫)

 天井クレーン(エンジンや砲塔の釣り上げ・交換用)




弾薬庫(土堤で囲まれた大隊専用の分散弾薬庫群)

信管を取り付けるための専用作業台群。

需品倉庫

屋根付きの整備スペース(5台分以上)



◆6. 第334独立輜重大隊(650名)

相良の燃料と弾薬を前線へ届ける大動脈。トラックの速度と、馬匹の泥濘でいねい走破性を組み合わせた両面編成。


大隊本部本部 および 本部中隊(車両・軍馬廠)(約100名)

人員構成: 大隊長(少佐)、幕僚、配車将校、熟練整備下士官、獣医官、蹄鉄工。


配備車両・馬匹:

 九五式小型乗用車 × 3両 九七式側車付自動二輪車 × 5台、本部用予備馬匹 × 8頭


施設・機材:

 移動式の野戦修理施設(溶接機、旋盤)、軍馬用の野戦防疫・休養施設を備え、基地内の兵器補給廠と直結して稼働します。


・第1中隊 【弾薬・一般物資 輸送中隊】(約140名)

 大隊の主力となる高速輸送部隊です。連隊が消費する莫大な弾薬を、主要街道を使って一気に前線後方まで運び上げます。戦車用の47mm/57mm/75mm砲弾、重砲大隊用の巨弾、歩兵の小銃弾や手榴弾、さらには交換用の予備部品まで、爆発物と重量物の大動脈となります。

配備車両:

 九四式六輪自動貨車(輸送トラック) × 18両



・第2中隊 【燃料専任 輸送中隊】(約100名)

 製油複合体から送り出される航空ガソリンや軽油を前線へ直送。タンク車による急速給油により、戦車大隊や機動歩兵大隊の補給時間を劇的に短縮し、機動力の停止を防ぎます。

配備車両:

 九四式六輪自動貨車(ドラム缶および潤滑油積載用) × 8両

 燃料タンク車(いすゞTX40等・専用ポンプ付き) × 8両



・第3中隊 【野戦給養・糧秣 輸送中隊】(約110名)

 連隊の将兵数千名の胃袋を満たし、士気を最高潮に保つための「移動大食堂」です。 後方の農園や製パン工場で生産された食材を運び、最前線で戦う将兵に「温かい飯」を提供します。戦闘の合間の温かい食事は、将兵の疲労回復と戦意高揚に絶大な効果を発揮します。

配備車両:

 九七式野戦炊飯車 × 6両(走行中煮炊・炊飯が可能)

 九四式六輪自動貨車(糧秣・食材運搬用) × 10両


・第4中隊 【不整地・山岳(装軌/馬匹)機動中隊】(約200名)

配備車両

 九八式装軌自動貨車(ソダ車) × 8両

  トラックがスタックする湿地帯や悪路を踏破、前線まで砲弾と燃料を届けます。

 輓馬および駄馬 × 220頭

  狭い獣道や山道へ分け入り、前線まで弾薬箱を括り付け険しい斜面を登り切ります。


装備:

 大八車、馬引き用の特製荷車、駄馬用荷鞍。

  車両乗入れ不能な悪路、泥濘地「最後の1マイル」を担う本大隊の真骨頂。



◆7. 第334独立工兵中隊(220名)

戦闘工兵、架橋建設、および特殊工作車両群(空気圧縮、発電、溶接、製材機車)を用いて近代インフラを構築する。破壊と建設のプロフェッショナル。特種工作車両を多数保有し、戦国時代に近代建築を現出させる。


中隊本部 および 測量班(約20名)

 九五式小型乗用車 × 2両、自動二輪車 × 2両。


・第1小隊 【装甲戦闘・超壕ちょうごう小隊】(約60名)

  装甲作業機(ホK) × 4両: クレーンや爆破機材を備えた工兵用戦車。

  九四式六輪自動貨車 × 3両

  九五式小型乗用車×1両


装備:

 一〇〇式火炎放射器、九九式破甲爆雷、束柴(ファシン:木を束ねた巨大な円筒)、局地用簡易戦車橋。


・ 第2小隊 【特種建設・築城小隊】(約70名)

  小松一型均土機ブルドーザー × 2両:

  製材機車 × 3両:

   伐採した木材を即座に「角材」に加工 × 3両

  空気圧縮機車コンプレッサー× 2両:

   削岩機で岩を砕き、強固な地下施設を掘削。

  資材運搬用トラック(九四式六輪) × 4両


・第3小隊 【機材工作・修理小隊】(約70名)

  交流発電機車 × 2両:

   夜間作業用の大照明灯の展開や、電動工具への給電。

  電気溶接機車 × 2両:

   破損した戦車の装甲板の溶接、および鉄条網の支柱の鉄骨溶接。

  工作機車(旋盤等搭載) × 2両:

   折れた金属部品の削り出し。

  機材運搬用トラック × 4両


装備・機材:

 九九式短小銃、九九式破甲爆雷、一〇〇式火炎放射器。削岩機、チェーンソー、鉄条網、各種爆薬(ダイナマイト、九九式破甲爆雷)。


役割:

 相良油田周辺のトーチカ構築、地下防空壕の掘削、爆撃された道路の急速復旧作業。破損機材・施設の修理修復。



< 守備隊直轄>


◆1. 海軍陸戦隊 相良警備隊(160名)

「島流し」にされた海軍の陸戦部隊。規模は独立陸戦中隊。陸軍の指揮下に入っているが、海軍式の白兵戦術と大口径砲を持つ。

人員構成:

 警備隊長(海堂中尉)、陸戦中隊(第1~第3小隊/計120名)、付属戦車隊(40名)。


配備車両:

 短十二糎自走砲×4両:

  チハ車の車体に海軍の120mm砲を無理やり載せた異形の自走砲。

 トヨタKC型トラック×3両:

  巨大な120mm砲弾と海軍特有の弾薬を輸送する。

 九五式小型乗用車×1両


装備・機材:

 海軍仕様の九九式小銃、三五年式海軍銃剣、九二式重機関銃(海軍仕様)、海軍式の軍刀。


役割:

 海軍基地を失い、本土決戦における水際防衛の捨て駒として相良の海岸線防衛に回された部隊。陸軍部隊とは不仲だが、防衛の要として重宝されている。転移後は「沿岸飛びエンクレーブ戦略」における制圧の主役。彼らの持つ120mm砲(榴弾の破壊力は陸軍の10cm榴弾砲を凌ぐ)を平射すれば、戦国大名の誇る城門や石垣など、まるで段ボールのように粉砕される。後に装甲蒸気船を用いた海兵隊的な運用へ移行する。



◆2. 三方原教導飛行団 相良分遣隊(23名)

戦国時代において、神の視点(航空優勢)を独占する絶対的チート部隊。

・飛行班: 分遣隊長兼飛行班長 如月大尉 (操縦員・同乗観測員11名)

・整備班:整備班長 鳶沢特務曹長 (整備班員12名)


配備航空機・車両:

 

 九八式直接協同偵察機(直協/キ36)×2機:

  運動性能が高く、短距離で離着陸可能な陸軍の傑作単葉機。

 

 三式指揮連絡機(三式/キ76)×1機:

  和製シュトルヒ。失速しそうなほどの低速で飛べ、空き地さえあればどこでも離着陸できる。

 

 九五式一型練習機(九五式中練/キ9)×1機:

  搭乗員が移動時に乗ってきた航空隊の定数外機 通称「赤とんぼ」。操縦性の優秀な練習機。

  武装は無かったが直協機の予備の八九式7.7mmを右下翼上面にポット式で取付し、

  下翼下面の左右に一か所ずつ15kg爆弾の取付ラックを設計中(一五六〇年十一月時点)

 

 九四式六輪自動貨車×2両

 九四式六輪自動貨車(電源車仕様)×1両

 いすゞTX40燃料補給車×1両


装備・機材:

 航空写真用大型カメラ(九六式小航空写真機など)、投下用通信筒、小型爆弾(威嚇・煙幕用)、航空無電機。


正規保管庫

 相良派遣に際し、上級司令部が事前に納品・備蓄。

  新品予備エンジン: 九八直協用(ハ13甲)×4基、三式連絡機用 (ハ13Ⅰ)×2基。


正規消耗品ストック

 飛行小隊:九八式直協4機分+三式1機分が「約2年間(400回)」フル稼働できるだけの、潤滑油、ガスケット、点火プラグ、専用工具、予備計器類等のパーツ群。

別に、九八直協用の九二式15kg爆弾百二十発/同、八九式固定機関銃・旋回機銃用銃弾五千発 

+誤って届いた一式十二・七粍固定機関砲用の銃砲弾三種計五六〇〇発


施設:

 滑走路:400m秘匿滑走路(谷底の直線道路を利用/幅15m)  

 新滑走路:練兵場の側道の700mの直線道路を幅50mに拡幅して整備(一五六〇年一〇月竣工)

 崖をくり抜いた「掩体壕えんたいごう兼格納庫」

 半地下の整備施設。

 守備隊倉庫群に上記とは別に航空隊用倉庫


 航空機解体場: 現在5機分の機体を保管 屋根付き。

正規の帳簿には存在しない、あるいは「大破廃棄処分」として処理済みの機体群。鳶沢整備班長が管理する究極の裏資産。

   一式双発高等練習機(キ54)残骸 × 1機

    (不時着機。ハ13甲エンジン 2基無傷)

   九八式直協(キ36)残骸 × 2機

    (着陸失敗機。ハ13甲コア 2基無傷)

   一式戦闘機三型(キ43-III)

    (緊急着陸機。ハ115-IIエンジン/米F-6Fの銃撃により破損/修復不能、主翼桁など多数破損)

   四式戦闘機甲型(キ84-I甲)

    (緊急着陸機。着陸時に大破横転。操縦員死亡。右翼翼端破損。機体上面操縦席付近圧壊。

     プロペラ破断。ハ45-21エンジンはオイルケースなどが潰れているが本体は無事)


【意義】 直協機においては正規の新品予備エンジン4基に加え、簿外の予備エンジンが4基。さらに2年分の正規消耗パーツが存在する。また、直協機と赤とんぼ、それと残骸の一式双発高等練習機の三機種は、いずれも立川飛行機製の機体で、三式指揮連絡機を含む4機種のエンジンはすべて日立航空機のハ13(天風)系統である。これにより、予備部品や整備の手順の共通化など、整備性はかなり向上しており、相良の航空隊は部品枯渇による稼働率低下という日本軍最大の弱点をかなりの部分克服。戦国時代において10年以上の長きにわたり、お釣りが来るほどの異常な航空優勢を維持できる。また一式戦と四式戦の残骸は魔改造用の部品取りや、都市鉱山としての役割も期待できる。


役割:

 迫り来る米軍上陸部隊の決死の偵察、および重砲部隊の着弾観測。機体を温存しつつ、一矢報いる機会を窺っている。転移後の役割は航空写真により、中世日本ではあり得ない正確な地図が作製される。



<衛戍地司令部直轄>


◆1. 兵器補給廠 相良常駐所(235名)

戦車や重砲など、部隊レベルでは修理不可能な重装備を蘇らせ、大量の弾薬と予備兵器を管理する後方心臓部。機械整備設備を持つため、工場は製油所複合体に隣接されている。

折れた戦車のシャフトから機銃の撃針まで、ここで整備修理。輜重部隊や各部隊の段列に弾薬を供給。外部からの補給が絶たれた後、この衛戍地の戦闘団の生存を左右する最重要施設。


兵器補給廠管理部(25名):

 廠長(少佐待遇軍属・真田四郎が兼務)・主計長(主計大尉)・主計将校・主計下士官・軍属事務員


補給管理部(66名):

 下記の武器保管倉庫以外の物資の保管管理。管理長(主計中尉)

弾薬管理班(44名)

 弾薬保管倉庫の管理。搬出の管理。

予備兵器管理班(22名):

 武器保管倉庫の管理。機材の整備。

弾薬補給整備班(18名):

 化学・精製部から供給される硝石・硫黄などの基礎化学品を利用し、雷管の再生や黒色火薬を用いた代用弾薬の詰め替え作業を行う。


兵器管理部(12名):

 管理長(主計大尉)・主計将校・主計下士官・軍属事務員

第1整備工場(48名):

 車両・装軌車両・エンジン担当。工作車と連携し、

 折れたシャフトや摩耗したギアの旋盤削り出し、

 鋳造による代用部品の製造を行う。衛戍地にほど近い

第2整備工場(52名):

 小火器・火砲担当。銃身の焼き入れや、大砲の駐退復座機の整備を行う。


整備工場2棟は、コンクリートの基礎に工作機械がボルト止めされ、民間工作工場と壁一枚で繋がっている。


配備車両・装備・機材

 九四式六輪自動貨車(重レッカ―改造・基地内移動用)×2両:

  戦車のエンジンなどを吊上げて運ぶクレーン付き。

 天井クレーン、大型ラインシャフト式旋盤、大型フライス盤、

 駐退復座機(大砲の反動吸収装置)用の高圧窒素充填設備、

 雷管製造用の湿式実験台。

 

資材倉庫:

 整備工場に隣接した斜面を利用した半地下倉庫群。

 自動貨車や戦車、各種車両や機材の予備部品など


火薬弾薬倉庫:

 谷の斜面を使った半地下式が2か所。地下大型倉庫が1か所。

 半地下の中型倉庫8か所を整備。

 小銃弾約150万発。各種砲弾/砲1門あたり約1500発。その他弾薬。


予備兵器倉庫:

 銃器倉庫(火砲・小銃・機関銃・擲弾筒など)

 火砲:九一式十榴×2、改造三八式野砲×6、九二式歩兵砲×9、

    四一式山砲×11、四斤山砲×12、九九式小迫撃砲×20

    九四式軽迫撃砲(ガス弾用)×20、

 小銃:九九式小銃 x 540丁、三八式歩兵銃 x 480丁

 機関銃:九二式重機関銃 x58丁、九七式車載重機関銃 x26丁

     十一年式軽機関銃 少数、九六式軽機関銃 少数

 その他:八九式重擲弾筒 x25・十年式擲弾筒 x16 四式四〇糎噴進榴弾 x50(発射台×5)



 旧式予備小銃:十八年式村田銃 x850丁・十三年式村田銃 x280丁・スナイドル銃 x55丁

*これらは雷管と鉛弾頭があれば(薬莢の精密製造設備がなくても)部隊レベルで弾薬の自作が可能なため、本土決戦時の自給戦闘及び国民武装化のため保管。


需品倉庫:

 倉庫4か所 (兵士の生活と行動に必要な消耗品・装具類など)



◆2.相良軍馬防疫廠(52名)

334輜重中隊軍馬管理小隊の厩舎に隣接

役割:

 軍馬の去勢、疾病治療、蹄鉄打ち。

 第334独立輜重中隊の軍馬管理小隊と密接に連携。

 獣医官・蹄鉄工長・蹄鉄工など。 


装備:

 携帯用鍛冶炉、蹄鉄用の金床、各種獣医用メス・麻酔薬。


配備車両・機材:

 九四式六輪自動貨車×3両:

  まぐさ(飼料)の大量輸送用。

 馬用救急牽引車×1両:

  負傷馬を吊上げ運搬用ウインチ付きトラック。



◆3.相良製パン工場(25名)

車両:

 九四式六輪自動貨車×1両: 小麦粉、精米、塩の輸送。

運搬用駄馬×20頭


装備・施設:

 野戦用大型炊飯車、製粉機、大型煉瓦焼窯。



◆4.相良被服・製靴修理廠(縫工・靴工班)

・被服工場(35名)

・製靴工場(25名)


装備:

 足踏み式および電動式のシンガーミシン多数、

 皮革プレス機、裁断機、ゴム底の加硫釜(接着設備)。


描写: 10年の孤立を生き抜くため、彼らの仕事は「修理」から「現地素材での代用品製造」へとシフトしていく。牛革やゴムが尽きれば、現地の麻や藁、木綿を使い、戦国技術と近代デザインが融合した奇妙な軍服・軍靴(ゴム引きの足袋など)を生み出す魔法使いの集団。



◆5.相良防疫給水小隊(40名)

役割:

 飲料水の確保、殺菌、および全部隊への配水。赤痢などの感染症を防ぐ最前線。


配備車両:

 九七式水槽自動車(タンク車)×2両:

  水の輸送および散水機能を持つ。

 石井式濾水機搭載トラック×2両:

  川の泥水を汲み上げ、珪藻土フィルターで即座に飲料水に変える走る浄水場。

  病院とは別に、健康な兵士たちの衛生状態と士気を物理的に維持。



◆6.相良浴場・慰安施設管理班(40名)

役割:

 施設内浄化槽の管理維持。

 重質油ボイラーで稼働する大浴場の管理、および酒保の運営。


配備車両:

 特種汚水吸引車バキュームカー×2両:

  ポンプと密閉タンクを積載。




【 静岡陸軍病院 相良分院(計 121名)】

総勢121名。若手軍医と多数の女性スタッフ(日赤正規看護婦15名、女子挺身隊45名)で構成される、自己完結型の「科学・医療・農業複合体」


施設設備:

 手術室(無影灯、オートクレーブ完備)、

 X線撮影機、最新鋭の顕微鏡や培養器を備えた細菌検査室。

 究極の物質循環システム(浄化槽)

  大規模な「腐敗槽・散水濾床方式」の浄化槽を完備。

  発生するメタンガス(沼気)を回収し、

  細菌検査室のバーナーや培養器の保温、

  病院用ボイラーの補助燃料として徹底活用している。


 化学・精製部 / 薬局: コンビナートの原油精製技術と連動。

  芋やデンプン由来の発酵・蒸留による無水アルコールの製造。

  アルコールからの**エーテル(全身麻酔薬)の合成。

  野草利用の代用抗炎症薬の製造、ガーゼの漂白・再利用。


正規軍人(定員:61名)

 将校・幹部(11名)

  病院長(少佐/1名)、若手軍医(中尉・少尉/6名)

  薬剤官(2名)、技術将校(化学施設担当/2名)

 下士官(20名)

  衛生下士官(15名)、技術下士官(5名)。

 給養・農耕部(兵30名)

  警備、浄化槽管理、農園(薬草栽培・食料生産)の管理。


民間人(60名)

 日赤救護班(15名)

  看護婦長(1名)、正規看護婦(14名)。現場の実質的リーダー

 日赤主事(1名): 庶務・会計担当。

 女子挺身隊・勤労動員学生(44名)

  看護補助(24名)、電話交換・タイピスト(5名)

  化学施設労働(10名 / 薬品合成補助)、炊事・洗濯(5名)



 第334独立混成連隊は日本陸軍の4個目の機動歩兵連隊。編成は通常2個大隊の機動歩兵大隊の1個を戦車大隊に変えた上で、連隊砲中隊と速射砲中隊をそれぞれ野砲大隊と重砲大隊に大型化。


 兵力は規定の兵員が完結。重要施設の守備隊であるが故に最新の装備を配備され、独立運用ができるように中隊規模で輜重と工兵が付属した機動歩兵連隊である。しかし、根こそぎ動員のあおりを受けてどこかちぐはぐな印象を受ける装備内容である。また保存兵器には、とんでもなく古いものも混ざっている。


 相良油田の守備隊であるため、燃料等には不足はないと考えられており、多くの車両が配備されている。また守備隊の予備物資に関しては、本土決戦時の補給処としても考えられいたため、通常よりもかなり多くの消耗品や弾薬が保管されている。・自動貨車や戦車、各種車両や機材の予備部品などは、概ね全体の継戦半年分× 3はストックされている。・需品など:歩兵一個師団分の約一年分


 各部隊共、部隊中核は実戦経験が豊かな将校と下士官が多数おり、また中核となる機動歩兵大隊第一中隊は比較的若くて健康な兵士が多数である。実は様々な理由があり、司令や各指揮官から一兵卒まで、いわゆる軍隊馬鹿やバンザイ突撃野郎は少ない。


 航空隊は三方原教導飛行団からの分遣隊という名の島流し。何せ移駐が決まった際(20年4月)には滑走路さえなかった。慌てて準備しようとしたが、いずれの機体も道路から離着陸可能とのことで、崖を掘って掩体壕兼格納庫と半地下の整備拠点を突貫で整備した。長さ400mを確保できたが、幅はわずか15mで、空母なみに離着陸が難しいと言われるものだった。


 最初の来訪者は油圧不調の双発練習機で不時着大破。次は派遣部隊第一陣であったが操縦技量未熟な促成操縦員で、九八直協が2機とも着陸失敗で大破。操縦員1名戦死、3名重症。現在はベテラン搭乗員9名(内操縦員5名)+入院中3名。整備隊は整備曹長以下12名の腕利きで、トラック2台分の整備資材を満載して相良へやってきた。


 海軍部隊も島流しおよび燃料利権の手付。婚約者を上官に寝取られ暴行沙汰を起こした中尉を指揮官に、素行不良者や老兵を中心に部隊を編成。それだけでは陸軍に対してチョットとの事で、目玉の自走砲を4両派出してアリバイ作りとした。当初はボッチ気味の部隊であったが、後に中隊指揮官の境遇を知った櫻井大佐と和解。


◆相良油田製油複合体(計 125名 )

詳細は別紙。技術者・作業員(125名)

採掘・掘削班(20名):ロータリー式削井機・泥水管理。

精製・化学製造班(35名):トッピングプラント、潤滑油、硫酸、小規模化学プラントの運用。

工作・修理・工務班(25名):旋盤、溶接、スクラップからの部品削り出し。

動力・インフラ保守班(15名):重質油ボイラー、自家発電、大規模軟水化施設の管理。

物流・倉庫管理班(15名):ドラム缶管理、配車、大深度地下タンク管理。

管理・医療・後方支援(15名):所長(結城)、技師長、化学試験室、炊事等。




この項了


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