表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/37

【資料】相良油田製油複合体

設定回です。マニア以外は読み飛ばし推奨



この作品は「零戦」さまの「戦国日本軍リメイク」および「戦国日本軍」の一部設定をお借りして執筆されています。

 

零戦様HP https://mypage.syosetu.com/26122/ 

戦国日本軍リメイク https://ncode.syosetu.com/n7441hl/

戦国日本軍 https://ncode.syosetu.com/n2674cj/

相良油田製油複合体(コンプレックス) 総合案内


【 概 要 】


 相良油田製油複合体は、外部からの補給やインフラ支援が絶たれた孤立状態においても、衛戍地守備隊(第334独立混成連隊、他)の機動力を維持し、最低10年間稼働し続けることを目安に設計された自給自足型生産施設である 。


 製油の 生産機能以上に自体の「維持・補修・保管のためのバックアップ機能」が極端に肥大化しているのが特徴であり、谷あいの地形に沿って空爆・延焼対策として施設が分散・擬装配置されている 。


 相良油田は、古くからその存在は知られていたが、明治10年代に土砂崩れなどの災害等により開発が進まず、昭和8年ごろに”再発見”され開発再開。昭和17年中ごろから本土戦の拠点構築の一環として建設が進められ、昭和19年年初からは急ピッチで施設建造や物資備蓄、部隊配備が進められた。


総敷地面積: 約 24,000㎡(約2.4ヘクタール)

※油田地域と附属農園35haを除く。


総人員: 民間人技術者・作業員(軍属)

140名 (24時間3交代制 )転移時


生産ベースライン(稼働率75%想定):

 原油精製量: 月産225kL(10年計 27,000kL)

 潤滑油生産量: 月産3.75kL(10年計 450kL)

 濃硫酸生産量: 月産3.75kL(10年計 450kL / 重量約828トン)




【 施設・プラント群 】


◆ 油田・採掘プラント(約100,000㎡) 地域全域。

全ての血液の原液を生み出す区画。


・ロータリー式削井機・油井群:

深度1,500m級を掘り抜く米国製の中古機材 。稼働中の油井にはポンピングジャック(傾斜ビームポンプ/米国製中古機材)が設置されている 。各1基。


 現在の採掘ベースで10年稼働のためには、年に1本のペースで新規に深井戸を掘削し続ける必要があるが、現時点では、谷の奥まった地域に昭和17年に削井された1号井にポンピングジャックが据え付けられ、そこから500m離れた昭和20年4月に削井された2号井が自噴中の状況。予定生産量はクリアしている。


 現在、1km離れた3号井の掘削の準備中。常に泥水池の匂いとディーゼルエンジンの重低音が響く。



◆ 製油プラント(心臓部 / 約3,000㎡)

谷の最深部に位置する施設の最重要区画。


・トッピングプラント(常圧蒸留装置):

高さ15mの精留塔とパイプスティル(加熱炉)


 相良の良質な超軽質原油から、航空/車両用ガソリンと灯油を分離する 。計器類の微細な針の振れとバルブ操作で歩留まりが決まる。



◆ 化学・特殊精製プラント( 約2,000㎡)


・潤滑油精製プラント:

少量の重質油に濃硫酸と酸性白土を混ぜ、帆布を使ったフィルタープレス(圧搾濾過機)で不純物を絞り出し、機械油・エンジンオイルを精製する 。人力による重労働が伴う泥まみれの職場 。


・硫酸製造プラント(接触法):

硫黄を焙焼炉で燃やし亜硫酸ガスを作り、酸化バナジウム触媒を通して高濃度硫酸を製造 。腐食防止のため設備は総鉛張り 。常に有毒ガスの危険と隣り合わせである。


・小規模化学プラント:

硫酸プラントの横に増設された工房サイズの実験室兼プラント。ガラス引きの反応釜と小型の精密蒸留器を備える。汎用品の大量生産ではなく、溶剤、特殊洗浄液、木材乾留によるメタノール抽出、現地の野草や農作物を用いた代用医薬品(抗炎症剤など)の抽出・合成を行う。戦国時代における「未知の化学薬品」を生み出す魔法の小部屋となる。



◆ 工作・維持管理ブロック(約2,500㎡)

部品の外部調達が不可能な孤立環境下において、施設の寿命を物理的に延ばす「魔法使いの工房」 。兵器補給廠の工場に隣接している。


・総合機械・鍛冶鋳造所:

天井のラインシャフトからベルトで動力を取る旋盤、フライス盤、ボール盤が並ぶ 。小型キューポラ(溶鉱炉)を備え、鉄のスクラップから真鍮部品、大砲の弾頭まで一から削り出し・鋳造が可能 。


・巨大資材・スクラップ置き場:

壊れた機材は全て溶かして再利用する 。最大の重量物である削井用ケーシングパイプ(鋼管)が約18,000m(約550トン)山積みされている 。これが尽きれば新規油井が掘れず、要塞は死を迎える 。



◆ 火薬・弾薬製造施設

兵器補給廠・相良常駐所と連携。銃弾の再生実施 。


・再装填工房:

薬莢のリサイズ、鉛弾頭の鋳造、ニトロセルロース充填を流れ作業で行う 。九九式普通弾を年産20万発ペースで処理 。


・雷管工房(危険棟):

土塁と水に囲まれた湿式環境 。雷酸水銀を扱うため静電気厳禁(裸足・草履強制)



◆ 動力・インフラ・生活ブロック( 約2,000㎡)


・自家発電所・ボイラー室: 複合体施設だけでなく衛戍地及び病院を含めた全体の電力と蒸気を賄う。燃料は自前精製の重質油 +灯油の混合油を使用。


 総発電力:1,500kW (1.5MW)。

 主発電機(蒸気タービン:五百kW級 ×3基)

 補助発電機(ディーゼル:二百kW級 × 2基)


・大規模浄水・軟水化施設:

川の水を濾過し、苛性ソーダ等で「湯垢スケール」の原因となるミネラルを除去する 。これが止まるとボイラーが爆発し、全滅に直結する地味だが最重要施設 。




【居住・厚生施設】


兵舎、食堂、医務室、そして重質油ボイラーで24時間稼働する大浴場(油まみれになるため必須)


◆ 農業・バイオマス施設


・附属農園:

トウゴマ農園(20ha)でディーゼル代替燃料・潤滑油添加剤となるひまし油を栽培 。甘藷、馬鈴薯など食糧生産(15ha)


硝石丘しょうせききゅうプラント:

守備隊の馬匹700頭の糞尿と藁を発酵させ、黒色火薬の主原料(硝酸カリウム)を抽出する 。


・黒色火薬水車小屋:

萩間川支流の水車で硝石、硫黄、木炭を混合し黒色火薬を持続生産する 。




【 大深度・大容量備蓄区画 】


昭和20年7月に完成した巨大地下施設。製油所に隣接する岩盤を、重機と工兵隊のダイナマイトを駆使して山肌の奥深くに掘り抜いたコンビナートのエネルギーの心臓部。上部からの空爆や、地上での大規模火災(あるいは中世の火計)の影響を一切受けない。


・1000kL地下タンク(3基 / 計3000kL):

原油精製前のバッファ用、および生産されたガソリン・灯油の長期戦略備蓄用。内部は防爆処理が施され、コンクリートと鋼鉄の多重殻構造となっている。戦国時代においては、この「3000トンの近代燃料」が軍の絶対的な機動力の源泉となる。


・100kL地下タンク(3基)/ 10kLタンク(5基):

日々の精製バッファ、および各部隊・プラントへの小出し給油用タンク。


・原材料大倉庫区画:

地下タンク群に隣接する巨大防湿倉庫。自作不可能な10年分の必需品が眠る宝物庫である。


*保管品(一部)

・化学プラント副原料: 硫黄(280〜320トン)、酸化バナジウム触媒(500〜800kg)、酸性白土(45〜55トン)、苛性ソーダ(10〜15トン)


・修理・工作用消耗品: 炭化カルシウム(溶接用 / 12〜15トン)、超硬工具刃(2,000〜3,000個)、グラインダー砥石(500〜800枚)


・最大のアキレス腱: 高温高圧の配管を繋ぐための「石綿アスベスト・ゴム板パッキン(8〜12トン)」 。これが尽きれば油とガスが漏れて爆発する 。


・容器 生活消耗品備蓄: 交換用ドラム缶(1,200本)、一斗缶(1,000本)防毒マスク吸収缶(1,500〜2,000個)、作業服・地下足袋(3,000〜4,000着)、医療用ピクリン酸(50〜80リットル) 。




【作業人員・要員スキル構成(民間人・軍属)】

総勢 約140名 。24時間365日の完全独立稼働を維持するための、軍の階級とは別枠で動く「替えの効かない職人・技術者集団」


① 採掘・掘削班(20名)

1直5名×3交代+予備 。削井機運転、パイプ接続、泥水管理


ドリルビットの摩耗音やワイヤーの振動だけで地下1,000mの地層の硬さや油脈の気配を当てる感覚的な職人芸を持つ。泥まみれの荒くれ者が多いが、安全管理には極端に厳しい。


② 精製・化学製造班(35名)

製油所、潤滑油濾過、硫酸製造、小規模化学プラントのオペレーター


バルブの微細な調整一つでガソリンの歩留まりやオクタン価を制御する。硫酸ガスで喉を潰しながらも、温度計と圧力計から目を離さない異常な集中力を持つ理系エリートや熟練工の集まり。


③ 工作・修理・工務班(25名)

機械工、旋盤工、溶接工、鍛冶屋、配管工、電気技師


図面がなくても現物合わせでギアを削り出し、鉄のスクラップから時計から戦車の部品まで作り出す。グラインダーの火花の散り方で鋼の炭素含有量を見抜く。彼らの神業的な「修理と延命」がなければ、コンビナートは1年も持たずに崩壊する。


④ 動力・インフラ保守班(45名)

ボイラーマン、発電機管理、浄水管理


粗悪な燃料でもボイラーの火を絶やさず、川の泥水からミネラルを正確に抜いて軟水を作る。施設全体の心肺機能を維持する影の功労者。


⑤ 物流・倉庫管理班(15名)

ドラム缶管理、手動充填、在庫管理、配車


スキル: 数千本のドラム缶や一斗缶の在庫、部隊ごとの燃料消費量をミリ単位・一滴単位で把握し、帳簿を完璧に管理する。彼らの許可なく油を持ち出すことは不可能。


⑥ 管理・医療・後方支援班(20名)

所長、技師長、専属医、炊事係、保安・見張り係


機能: 化学試験室での品質保証テスト、火傷や硫酸薬傷への緊急医療対応。施設全体を俯瞰し、軍(櫻井大佐ら)との政治的・実務的な折衝を行う。


 

この項了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ