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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第7章 正妃の資質

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第85話 歌って踊る王太子

「歌って踊るだと?」


俺はセレナを睨む。


セレナは悪びれもなく、


「そう、その名も歌って踊る王太子。」


と言い切る。


「レオニス、あんた王太子でしょ?

皆が男装なり女装なりして頑張っている時に、

あんた一人、ふんぞりかえってるつもりなの?」


さらにセレナは続ける。


「それに今回はチャリティーもある。

王太子であるあんたが前に出て、活動しないでどうするのよ?」


もっともらしいことを言うセレナ。


アルベルトは、


「セレナ、あなたは面白がっているだけでしょ。」


とセレナを問い詰める。


セレナは、


「当たり前じゃない。

おもしろければいいのよ、おもしろければ。」


あっさり認めた。


それから、


「まあいいわ。皆、レオニスが歌って踊る姿、見たくない?」


セレナは問う。


「見たいです、見たい。」


「殿下、きっと素敵ですわ。」


賛同の嵐が巻き起こった。


それでも俺は、無視をしていた。


だが、セレナは一枚上手だった。


「レオニス、このまま無視してやり過ごすつもりでしょ?

まあ、いいわ。あんたがどうしたいかなんて関係ないもの。」


セレナはエレノアを見る。


「エレノア、あんた、レオニスの歌って踊る姿、見たくない?」


突然振られたエレノアは、


「えっ。」


と驚きを隠せない。


俺はエレノアを見る。


戸惑いながらも、その顔にははっきりと「見たい」と書いてあった。


俺はため息をつく。


「わかった、引き受ける。」


セレナはさらに付け加えた。


「歌って踊る王太子組に入る者は、男装女装を免除する。」


その申し出に、男装・女装をやりたくない生徒から希望が殺到した。


セレナは、


「私の独断と偏見で、メンバー決めるからね。」


ときっぱり言う。


そして、なぜか反論できない。


まずメンバー入りしたのは、セレナ自身。


楽曲の提供とプロデュース、そしてピアノ演奏のためだそうだ。


次に、舞台演出のため、リリアとルシアン。


リリアの光魔法と、ルシアンの四大魔法が必要らしい。


ルシアンは最初、


「魔法の使い方、間違っている。私はやらない。」


とごねた。


だが、セレナは、


「あっそう、じゃあ、女装したいのね?」


と言い、ルシアンは黙る。


さらにリリアから、


「ねえ、ルシアン、私だけじゃ不安だわ。

だから、一緒にやりなさいよ。」


と言われ、ルシアンは観念した。


その後も、アルベルトは、


「私は、バイオリンには自信がある。オーケストラ入りしたい。」


と立候補するが、すでに女装が決まっていたレオンハルトに、


「逃がすかよ、アルベルト。」


と言われ、観念した。


メンバーは、女装を避けたい楽器の弾ける男子が多く選ばれていた。


その中にはカイルも入っていた。


こうして、セレナの独断と偏見で、すべてが決まった。

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