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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第6章 聖女の覚悟と涙

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(番外編)甘い誘惑の先③

最初に動いたのは、レオニスだった。


アルベルトは、


「落ち着いてください。絶対に騒ぎを起こさないでくださいね。」


とレオニスに小声で言った。


レオニスは一呼吸ついて、女主人に向かって話しかける。


「私はこの娘が気に入った。いくらだ?」


その声は静かだった。

だが、押し殺した怒りが滲んでいるのは明らかだった。


女主人はその気配に気づくことなく、値段を口にする。


その金額は、決して安くはなかった。


だが、レオニスは、


「ほおー、たったそれだけか?安すぎるのではないか?」


と言う。


場の空気が、わずかに歪む。


女主人は、


「この娘は初物ですし、見た目もこのとおり。

だから、これ以上は。」


と言ったが、


「だから、安すぎると言っている。」


レオニスは言い切る。


その言葉に、女主人は一瞬、言葉を失った。


「なんで、レオニス、値上げ交渉しているんですかね?」


とアルベルトは肩をすくめる。


レオンハルトは、ため息をついた。


結局、レオニスは女主人の最初の言った金額の三倍を支払った。


だが、それでも納得した様子はなかった。


そのままエレノアを抱き上げると、振り返ることもなく部屋へ向かう。



次に差し出されたのは、リリアだった。


レオニスはエレノアしか目に入っておらず、セレナとリリアは置き去りにされる。


セレナはカイルやアルベルトが何とかするだろうが、リリアにとってはピンチだった。


助けを求めるような瞳でリリアが見上げた、その時。


動いたのは、ルシアンだった。


「その娘は、私が買おう。」


ルシアンはそう言って、迷いなく金を女主人に渡す。


「へえ、ルシアンが聖女様を買いますか?」


とアルベルトは興味深そうに見ていた。


リリアはそのまま、ルシアンに手を引かれ、部屋へ連れて行かれた。


残ったのは、セレナだった。


すでに助かったと確信しているセレナは、ふんぞり返っている。


「カイル様、早く私を買って〜❤️」


カイルはそんなセレナを冷たい瞳で睨みつける。


「私は、女性を買うなんて、破廉恥なことしません。」


「何でよ、カイル様、でも娼館にいるってことはそう言うことでしょ。

浮気しようとしてたくせに、なんで逆ギレするの?」


セレナの言い分に、カイルは、


「浮気ではありません。」


とキッパリ答える。


だが、任務のためとはとても言えない。


見兼ねたアルベルトが、


「その子、少し安くなりませんか?」


とねぎり出す。


「ちょっと、お兄様、何で値切るのよ。

レオニスみたく、釣り上げてよ。」


とセレナは不満そうだった。


が、結局、カイルは女主人の言い値を支払った。


「カイル様、その分、ご奉仕しますから❤️」


セレナの不埒な発言と共に、部屋へ消えていった。


残されたのは、アルベルトとレオンハルト。


二人は大きくため息をつく。


「後は俺達で何とかするしかないな。」


レオンハルトは、ため息混じりに言った。

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