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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第4章 女王と忠犬

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(番外編)美味しくな〜れの魔法

殿下がようやく、女王から解放された。


殿下は、よほど神経を使われたのか、やつれておいたわしい。


しかも、私がピンチの時、身を挺して庇ってくださった。


そんな殿下を、私は労いたいと思いますわ。


そこで相談したのが、セレナだった。


「ねえ、セレナ。ご相談がありますの。」


私は、殿下を労うにはどうしたら良いか、セレナに相談した。


セレナは目を輝かせて、


「私に任せなさい。」


と胸を張った。


セレナは言う。


「レオニスは、女王にオムライスを作って心を掴んだって聞いたけど、

エレノア、あんたもそれ、作るよ。」


「オムライス?」


私には聞き覚えのない料理だった。


「そう、おいしくなれのおまじないをかけたら、きっとレオニス喜ぶよ。」


セレナは自信満々に言った。


そして、調理に取り掛かる。


私は、懸命に呪文を唱え、火を起こそうとする。


「燃えさかる灼熱の炎よ、我に力を、ファ」


私が呪文を唱え切る前に、エマさんが、


「おやめください、エレノア様。」


と止めた。


「どうして?火を起こすよりも魔法でやった方が早いわ。」


と私は聞く。


エマさんが、


「エレノア様、それでは火加減が……。」


と慌てて言う。


セレナは、


「エレノアは、肉じゃなくて、王宮を燃やすつもりなの?

しかも最大魔力の火魔法なんてありえない。」


と呆れた顔で私を睨んでいたわ。


「セレナの言う通りだわ、私は魔力量の加減がまだまだ。

鍛錬いたしますわね。」


と微笑むと、セレナは絶句した。


その後も悪戦苦闘しながら、オムライスは仕上がった。


セレナは、


「じゃあ、仕上げはね。」


と言って、トマトソースでハートに可愛く、LOVEと書く。


「まあ、形は少し悪いけど、いいんじゃない、これで。」


私もその出来栄えに大満足。


「セレナ、また私に料理を教えてください。」


と私が言うと、セレナは、


「エレノア、料理は作るもんじゃない、食べるものよ。」


と全力で言い切った。


料理の他にも、セレナはエマに頼んでメイド服を用意した。


私にこれを着るように指示する。


「私がメイド服?どうして?」


私が不思議そうに言うと、セレナは、


「全ては、レオニスを喜ばせるため。」


と自信満々に言う。


セレナがそこまで言うので、私も素直に従うことにした。


さらにセレナは、メイド服を着て、


「お帰りなさ〜い、ご主人様〜。」


と殿下を迎えるように指示する。


「オムライスが確実においしくなる魔法を授ける。」


と言って、よくわからない呪文と動作を教えてくれた。


「これでバッチリ。レオニスも萌え萌えだ。」


セレナは自信満々だった。


その夜、殿下はお戻りになられた。


セレナは、


「練習通りにやれば大丈夫。レオニスも萌え萌えだ。」


と言う。


私は少し恥ずかしいけれど、殿下を喜ばせるため、頑張りますわ。


私はメイド服を着て、セレナの指示通り、


「お帰りなさ〜い、ご主人様〜。」


と殿下をお出迎えする。


殿下は、一瞬、無言になってしまったわ。


「殿下、お気に召しませんでしたでしょうか?」


私は恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にして殿下を見つめた。


「いやあ、エレノア、可愛いすぎる。私は萌えてしまうよ。」


と殿下も心なしか、顔が赤くなった。


さらに、殿下にオムライスを勧める。


「殿下、少しお待ちください。これはまだ、完成しておりませんの。」


私は深呼吸をする。


かなり恥ずかしいけれど、これもオムライスをおいしくするため。


私は、セレナに教えていただいた通り、おいしくなれの呪文を唱える。


「ラブ注入。美味しくな〜れ❤️どうぞ、召し上がれ、殿下。」


私が言うと、殿下は、


「エレノア、君は私を萌え殺しに、いや、可愛いすぎる。美味しそうだ。」


と言って、全部食べた。


「今まで食べたものの中で、一番美味しい。」


殿下は満足気だった。


美味しくな〜れの呪文は絶大。


セレナにお礼を言わなくてはと思う、エレノアだった。

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