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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第7章 正妃の資質

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第92話 迫る宴と不測の事態

エレノアも宴の件が解決し、ひとまず安心した様子だった。


「殿下、ありがとうございます。」


安堵した表情を浮かべるエレノアを見て、俺も満足する。


「エレノア、私はいつだって君の力になりたい。」


そう言って、俺はエレノアを抱き寄せた。


「殿下、人が見ています。」


エレノアは焦るが、


「いいじゃないか。私もご褒美が欲しい。」


そう言って、エレノアにキスをした。




数日後、国王が帰還した。


俺は大臣と共に、国王へ公務の引き継ぎを行う。


国王の傍には、王弟、フェルナンディスの姿があった。


フェルナンディスは、先代国王の第三惻妃との間に生まれた王子で、

白銀の髪と琥珀色の瞳を持つ、美貌の持ち主だ。


国王が即位する前には、王位を巡って争ったとも聞く。


現在は王位継承権を返却し、オルレアン侯爵となっているが、

虎視眈々と王位を狙っていると噂される、油断ならない人物でもあった。


「陛下、王太子殿下も随分とご成長されましたな。

陛下も一安心でしょう。」


オルレアン侯爵は、俺を褒め称える。


「いえ、叔父上、私などまだまだです。」


俺は答えた。


「それから、私は陛下と殿下にお話ししたいことがございます。

落ち着かれてからで結構ですので、少しお時間をいただけないでしょうか。」


オルレアン侯爵は深々と頭を下げる。


「うむ、わかった。落ち着いたら時間を取ろう。

良いか、レオニス。」


俺は頷いた。


王宮は目まぐるしく動いていた。


国王が連れ帰った各国の要人をもてなす宴の準備のためだ。


一人目は、小国タランチュラのアリシア姫。


小国ゆえ、ルミナリアから見れば格下の相手だ。


庇護を求めての来訪と見られており、国王の惻妃候補として噂されている。


二人目は、コーネリアの大臣。


こちらは政治的な理由もあるが、カミラ王女の様子見と縁談の調整が目的だろう。


カミラの婚活は、本人の理想が高く、難航しているらしい。


三人目は、アステリアの大臣。


こちらもセドリックやクラリッサの様子を探るための来訪だと思われる。


その他にも、遊学や勉学のため、吟遊詩人や王侯貴族が招かれていた。


やがて宴の時間が迫り、俺も準備を整えて会場へ向かう。


エスコートのため、エレノアを迎えに行く。


だが、エレノアの部屋の前には異様な空気が漂っていた。


王太后付きの女官、王妃付きの女官、クラリッサ、そして宰相が、

エレノアを取り囲んでいる。


「どうしたのだ?」


俺は声をかける。


一同は俺に気づき、一礼する。


エレノアの顔色は、真っ青だった。


宰相は言いにくそうに口を開く。


「実は、エレノア嬢が手配された劇団の歌手が、手違いで来られなくなってしまったのです。」


「何?」


俺は訝しげに眉をひそめた。


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