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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第7章 正妃の資質

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(番外編)レオニス姫③

俺はレオンハルトの手をほどこうとするが、

慣れないヒールではうまく歩けない。


「それ、慣れるまではそうなるんだよ。

だから、黙って俺に捕まれ。」


レオンハルトに言われ、仕方なく手を取った。


俺の心中は、とても複雑だった。


レオンハルトにエスコートされ、セレナ達の前に現れる。


セレナ達は、俺を見て沈黙した。


「負けた、何、この敗北感。」


セレナは項垂れる。


「想像以上ですわ、殿下、いや姫様。」


ヴィオレッタはうっとりする。


リリアは、


「レオニス、なんであんた女に生まれなかったの?」


レオンハルトと同じことを言った。


エレノアは、


「・・・・・。」


無言だった。


俺は、


「エレノア?」


と声をかける。


だが次の瞬間、エレノアの目は涙ぐみ、


「殿下のバカー。」


そう言って立ち去ってしまった。


「エレノア。」


俺は後を追う。


だがヒールが邪魔で、うまく走れない。


「おい、レオニス、お前そんな格好で外に出るな。」


レオンハルトの声も、耳に入らない。


「まあ、自分の彼氏が自分より色っぽくて、美しかったら、ああなるよね。

乙女心は複雑なのよ。」


セレナは呟く。


「とにかく、王太子のあんな姿を他の奴に見られたら、国の権威に関わる。

とりあえず、追うぞ。」


レオンハルトの号令で、セレナ、ヴィオレッタ、リリアも後を追った。


俺は宮を抜け、中庭に出ていた。


そこでレオンハルト達に捕まる。


「おい、レオニス。王太子であるお前が、そんな格好で外に出るんじゃねー。」


「しかし、エレノアが。」


俺はレオンハルトを見る。


その時、間の悪いことに人影が現れた。


宰相だった。


「やべえな、レオニス。お前、絶対に喋るなよ。

喋らなければ、お前とは誰も思わん。わかったか?」


俺は頷いた。


「レオンハルト様。今日は、いかがいたしましたか?」


宰相が声をかける。


レオンハルトは、


「ちょっとな。」


と誤魔化す。


そして宰相の視線が、俺に向く。


「こちらのご令嬢は?」


「ああ、こいつはな……。」


レオンハルトは言葉に詰まる。


俺は愛想笑いを浮かべる。


すると宰相は、少し照れたように頬を赤らめた。


その様子を見て、セレナ達が笑いをこらえる。


セレナはすかさず、


「この方は某国のレティシア姫です。

外国の姫なので、ルミナリア語が分かりません。」


と説明する。


レオンハルトも俺も、それに合わせる。


「実は、レオンハルト様が側室に迎えたいと姫を望まれまして、

今日は王太后様と王妃様に許可をもらうために参ったんです。」


次から次へとでまかせを並べる。


レオンハルトが、


「待て、こいつが俺の側室だと。ふざけるな。」


と言うが、ヴィオレッタが、


「合わせてください。王太子だとバレたら、大変なことになります。」


と取りなす。


だが、ヴィオレッタが面白がっているのは明らかだった。


リリアは気の毒そうに俺を見る。


カイルは、右眉がぴくぴくと動いている。


だが、あれは怒っているのではない。


笑いをこらえているのだ。


カイルめ、後で覚えていろよ。


俺は心の中でそう思った。

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