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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第7章 正妃の資質

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(番外編)レオニス姫②

「じゃあ、まずはヘアメイクね。」


セレナは張り切る。


「待て、これに着替えるだけじゃダメなのか?」


俺は言う。


「ダメに決まってんだろ?レオニス。

お前も俺と同様の屈辱を味わえ。」


レオンハルトの表情は、小悪党そのものだった。


しかもその妻、ヴィオレッタまで、


「レオニス殿下、往生際が悪いですわよ。」


と微笑んでいる。


似た者夫婦め、と俺は恨みがましく思う。


エレノアは、


「殿下、大丈夫ですか?」


と心配そうに俺を見る。


だが、その瞳は憂いというより、好奇心に満ちていた。


「ああ、大丈夫だ、エレノア。

君のために頑張るよ。」


セレナはそんな俺に、


「そんなかっこいいこと言っても、

女装するだけだからね。」


と笑った。


やがて、どこからともなくエマ達侍女も集まってくる。


「お任せください、殿下――いえ、姫様。

私達が腕によりをかけて、美しくして見せますわ。」


なぜか張り切っている。


「適当でいい、適当で。」


俺は言うが、エマはまったく聞いていなかった。


「じゃあ、レオニス姫の準備ができるまで、私達はお茶でもしましょう。」


そう言って、セレナ達は退出する。


俺はというと、すでに抵抗する気も失せていた。


エマ達の着せ替え人形と化していた。


「せーの。」


エマ達は、ぎゅっとコルセットを締める。


「くっ、苦しい。」


俺は言うが、


「美しくなるためですわ、殿下――ではなく姫様。

頑張りましょう。」


エマは手を緩めなかった。


俺は心底、女は大変だなと思った。


次に、化粧を施される。


エマが粉を塗っていく。


くすぐったくて仕方ないが、


「エレノア様が楽しみにお待ちですよ。」


その一言で、なんとか耐えた。


髪もそれに合わせて整えられていく。


「装飾品はこちらが――殿下、いえ姫様にはこちらがよろしいかと。」


そう言って、装飾品を身につけられる。


そして、ついに支度が整ったらしい。


エマ達は、俺を見て言葉を失った。


やがて、


「お綺麗ですわ、姫様。本当に。」


と大絶賛だった。


俺は鏡を見る。


そこには、変わり果てた自分の姿が映っていた。


長いブロンドの髪は半分ほど結い上げられ、花の髪飾りが添えられている。


化粧もドレスも調和し、どこからどう見ても、美女だった。


その姿に、俺は落胆する。


そこへレオンハルトがやってきた。


「レオニス、終わったか?」


そして、俺を見て絶句する。


「お前、なんで女に生まれなかったんだ。

もったいない。」


実に気持ちの悪いことを口走る。


「まあいい。あいつらが待ってるぜ。」


そう言って、レオンハルトは手を差し出した。


「姫、どうぞ手を。」


「レオンハルト、気持ち悪いぞ。」


俺はレオンハルトを睨んだ。

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