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第77話 ミリアの成長


 只今、エリュシオンからのクエストを進行中。

 ハッピーラビットが必要なので、魔物に召喚してもらおうとしている。


 リトルサモナーという魔物だ。

 そいつがウサギを出してくれるはず。


「さて……」


 ところで、ギルドで受けられるクエストには、こういうものがある。


【???の討伐】

 B級ダンジョンに現れた『???』10体討伐せよ


 討伐するモンスターに指定がない。

 いわゆるランダム討伐だ。


 つまり、B級ダンジョン。

 今回で言えば、聖なる森で好きにモンスターを狩ることが可能。


「……で、ポイントも割高になると」


 今、やってることと噛み合ってるわけだ。

 

 それに加えて、神竜様のクエストも達成できれば。

 本当に、私でもランキングに入れるかもしれない。


「ケーケケッ!」


 ボフっと、モンスターが現れた。

 ミノタウロスだ。牛の頭を持った巨人で、鎧と斧を装備している。


 召喚される魔物はランダムみたいだが、B級相当のモンスター。

 最初の方と比べて、レベルが上がってきている。

 

「……うああ」


 うーん。ミリア、怖気づいてるな。


 この巨体だ。無理もないが。

 ミリアだって勇者なのだし、いずれはこういう敵とも戦っていくことになるだろう。


 以前に、私たちも倒した敵だ。

 やってもらおう。


 もちろん、サポートはするけどね。


「ピンク」

「マジックアップ! マジックアップ!」


 魔力アップをかけたのは、相手がミノタウロスだからか。


 クリティカルの一撃が怖い魔物。

 なので、離れて戦うべきと考えているのだろう。


「ブモオオオオッ!」

「……お、お姉さま」

「大丈夫。ミリアちゃんならできるよ」

「……はい」


 怯えつつも前に出ていき、魔物に手をかざす。


「フラッシュ!」


 激しい光で、敵の目をくらませる魔法だ。

 確率で盲目を付与することができる。


「ブモオオッ!」


 敵は斧を振り回しているが、まったく当たっていない。


 上手いな。

 ミノタウロスは会心率が高い代わりに、命中率が低い。

 これで、敵の攻撃は、ほぼ外れてくれる。


「スパーク!」


 電撃により、ミノタウロスを攻撃。

 敵の鎧を貫通して、高熱で肌を黒焦げにしてしまう。


「……ほう」


 ミリアはこういうタイプの魔法を使うのか。

 私とは、毛色が違うな。

 

 私の場合は剣主体だから、魔法は完全にサブなのだが。

 彼女は魔法でとどめを刺す気でいる。


 まあ、同じことをしても意味はない。

 彼女は自分のやり方で強くなってもらおう。


「ケーケケッ!」


 ボフっと、再びモンスターが出現。


 肉々しいフォルムの巨大な植物だ。

 花の中央部は口になっており、そこからダラダラとヨダレを垂らしている。


 以前、蝶をバリバリと食べていた魔物だな。

 名前は……なんて言うんだろう。こいつの名前、知らないんだけど。


「キシャ―!」


 この魔物の攻撃パターンは、蔦を出してムチのように叩いてくること。


 単純だが、とにかく蔦の量が多い。

 まともに相手にすると面倒な奴だが、ミリアはどう戦うだろうか。


「スピードアップ! スピードアップ!」


 ピンクは素早さを上げてきた。


「マックスブレイブ!」


 空から雷が落ちてきて、ミリアに力を与える。


 一定時間、確定クリティカルが可能な技だ。

 その後、能力は落ちてしまうが、バフによって相殺は可能。


「はあああっ!」


 剣を抜くと、まっすぐ突っ込んで行く。


「キシャ―!」


 蔦での攻撃をなんとか躱すと、敵の足元まで辿り着いた。


「……よし」


 幹に触れると、呪文を唱える。


「スパーク!」


 電撃を敵の体に流し込んでいく。


 スパークのクリティカルヒット。

 敵の防御もいくらか無視できるため、その威力は凄まじい。


「……キシャ」


 黒こげの植物が完成である。


「……おお」


 思ったよりも、ごり押しだな。

 まあ、勝てれば、なんでもいいけど。


「ステラさん。どうですか?」

「うん。よかったよ」


 ミリアは強くなっている。

 初めて会ったときと比べれば、その実力は雲泥の差だ。


 グール相手に、ピンクのバフでなんとか勝てていた。

 その程度のレベルだったからな。


「……ミリア。もう私が教えることなんて何もないよ」

「なんで、ちょっと涙目なんですか」

「我が子が成長したと思うと嬉しくて」

「我が子って……」

「あっ、ごめん。妹だったね」


 ミリアには、『魔物活性化体質』がある。

 周りの魔物をレベルアップさせる厄介な体質なのだが。


 この調子なら、コントロールもできるだろう。

 レベルアップしても、その場でぶった切ればいいだけだし。


 あとは仲間だな。

 ソロは寂しいだろうから、仲間を作ってあげたい。

 

 暇を見つけたら、探しとくかな。

 いや、自分で勝手に探すか……。


「ステラちゃん」

「なに? ミリアの仲間になってくれるの?」

「バカなこと言ってないで、あれ見て」


 グリーンに攻撃させているため、リトルサモナーは魔物を召喚し続けている。


 周りには、すでに十体ほど。

 クマやトカゲや半魚人やら多種多様な魔物たち。

 

「……あっ」


 その中に、ウサギがいた。

 丸い目。とがった耳。ずんぐりむっくりな体つき。全て情報のとおり。


 あれこそ、ハッピーラビット。

 私たちが探し求めていたモンスターである。


「捕獲完了~」


 やはり、リトルサモナーから召喚されるのか。

 私の予想、ピタリと命中してしまった。


「さて……」


 あとは報告するだけなので、さっさと済ませて帰るとしよう。

 

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