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16 レッド、レアドロを狙う①


 今回のメンバーは……。


 パーティーメンバー:ステラ レッド ブルー ピンク

        控え:グリーン ブラック



 私はギルドにある掲示板をチェックする。


「うーん。どれがいいかな……」


【トロルの討伐】

 Ⅾ級ダンジョンに現れたトロル三体を討伐せよ


「あっ、これもいいな」


【コボルトの討伐】

 Ⅾ級ダンジョンに現れたコボルト十体を討伐せよ


「で、これも受けなきゃね」


【ロックデーモンの討伐】

 ダンジョンに現れたロックデーモン五体を討伐せよ

 

 あとは適当なものをいくつか見繕っておこう。

 貼り紙をクエストボートから剥がして、受付まで持っていく。


「このクエストを受けたいんですけど」

「こんなに大量に……本当にできるんですか?」


 受付嬢が驚いている。

 同時に二枚はよくいても、さすがに十枚同時に持ってくる冒険者はそうそういない。


 私たちのパーティーランクはまだ最底辺のFランク。

 ここから最短でランクを上げていくには、一度に大量のクエストを受けるのが手っ取り早い。


 もちろん、失敗したら信用を失って、それ以降クエストを受けづらくなっていく。

 そういうリスクはあるわけだけど。


「問題ありません。私、失敗しないので!」

「はあ。それなら構いませんが」


 さて、クエストは受けた。

 というわけで、いざダンジョンへ。



「岩石地帯ですか」


 ブルーの言うように、岩の多いダンジョンだ。

 炭のような黒さをした岩石が地面を覆っている。

 

「それで、今日は何すんだ」

「今日の目的は……ずばり、これです」


 私は荷物から、素材を取り出した。


「……なんだそれ? 石?」

「正しくは、サタン鉱石。これを武器屋に持っていくと、店主が強力な剣を作ってくれます」

「おおっ! 剣!」

「やる気でた? バリバリ活躍してよね」

「やってやるぜ!」


 サタン鉱石はあるモンスターを倒すと、確率でドロップする。

 名前は、ロックデーモン。


 こいつを見つけて、優先的に狩っていく。

 あとはついでに、クエストで受けたモンスターを討伐していく。


「それで、そいつはどこにいるんだ?」

「出てくる場所はもう分かってるの。情報があるから」


 だから、今回はグリーンの感知は必要なし。ブラックの防御も不要。

 攻撃寄りのパーティーなのだ。


「私についてきて」


 道中のモンスターを適当に討伐しつつ、私たちはダンジョンの奥へ進む。

 ゴツゴツした岩場を昇って行きながら、辿り着いたのは……。


「この中にいる」

「洞窟か」

「中は広いけど、一応、注意してね」


 私とレッドが先頭を歩き、後ろにはピンクとブルーが続く。

 奥はけっこう暗くて、足元が見えづらい。


「私が≪ブライト≫を使って、明るくします」

「ごめん。ブルー」

「いいんですよ。魔法使いというのは、便利屋も兼ねていますので」


 ≪ブライト≫は魔法を使用し続けないと、効果を維持できない。

 これでブルーは手がふさがって、他の魔法が使えなくなってしまう。


 仕方ないが、ここからは三人でなんとかする。


 ホール状の広い空間までやってきた。


「さあ、どこからでも来やがれ」


 レッドが剣を構えると、そのまま中心部にゆっくり歩いていく。


「どこだ、おい」


 首を横に振って、敵を探す。

 すると、カランと天井から石が落ちる音がした。


「レッド! 上だ!」

「――――っ」


 私の声に、レッドが反応する。

 上を向くと、その頭上から爪が振り下ろされた。


「……ちっ。くそ」


 後ろへのけぞり、間一髪で避ける。


「たあっ!」


 返しの剣で、切りかかる。


 ――バシュッ!


 攻撃は当たらず。

 黒いものが高速で動き、上に飛んでいく。


「……おい。なんか、いるぞ」


 黒い岩のような表皮をした悪魔が、天井に張り付いている。

 鋭いかぎ爪が岩肌にがっしりとしがみつき、 口からはチロチロと細長い舌を出している。


「そいつがロックデーモンだよ」

「マ、マジか」


 レッドが気持ち悪そうに、口をゆがめている。


「不気味すぎだろ。相手したくねーよ」

「でも、倒さないと、鉱石は手に入らない」


 喋ってるうちに、また降りてきた。


「カーッ! カカーッ!」


 奇声を発しながら、鋭いかぎ爪でレッドを狙う。


「うぉっ! このおっ!」


 ふたたび、剣を振るが、当たらない。

 ロックデーモンは器用に避けて、天井に戻っていく。


「だああっ! 卑怯だぞ。降りてこい」

「カーッ! カカ―ッ!」

「……馬鹿にされてるみたいだね」


 レッドはロックデーモンに苦戦してるようだが、私も手を出しづらい。


 魔法を使って援護してあげたいところだけど、下手するとレッドに当たってしまう。

 間違えて、天井を破壊してしまう恐れもある。

 

「レッド。スキルを使って」

「スキルって?」

「いや、スキルだよ」

「それであいつ倒せるのかよ」


 剣士のスキルはどちらかと言えば、パワータイプ。

 だから、こういうからめ手には弱いものだけど。


「その頭に付いてるアクセサリーは飾りなの? それ付属効果が付いてるんだよ」

「ああっ、そうか」


 私の言わんとしていることが分かったようだ。


 レッドは一旦、剣を鞘に納めると、「……ふう」と息を吐いた。

 そして、キッとロックデーモンを睨みつけた。


「よし来い悪魔っ! 次でおまえをぶった切る」


 勝利宣言!


「カーッ! カカーッ!」


 ロックデーモンが下りてきた。

 またしても、悪魔のかぎ爪がレッドを狙う。


「行くぜっ! 必殺っ! 炎月斬りっ!」


≪炎月斬り≫

 難度  ★★★

 属性  火

 使用回数 10/10

 成功率 90%

 説明 炎を纏った一撃。大ダメージを与えることができる。


 ――バシュッ!


「カーッ! カカーッ!」


 避けられる。

 何度も見せたせいか、ロックデーモンに動きを読まれている。


「遅いぜっ!」


 レッドの刃が伸びた!


 正確には刃に纏った炎が膨らみ、伸びているように見える。

 その間合いは、通常時の約2倍。


 さすがの悪魔もこれは読み切れなかったのだろう。

 その刃が腹に直撃すると、宣言どおり胴体が真っ二つにされた。


「……カーッ!……カカーッ!」


 死体が消えていく。

 そこから、アイテムが現れる。


「よっしゃああっ! ドロップ来たぜっ!」 


 喜んでるところ悪いが、もっとよく見て欲しい。


「……なっ。これクズ石じゃねーか!」


 そう、クズ石。ドロップ率95%の無価値なアイテムである。


「ごめん。説明してなかったけど、サタン鉱石のドロップ率は5%なの」

「ちょっと待て。それはどういう……」

「今日は出るまで狩り続けるつもりなの」

「あいつをまた倒さないといけないのか? 勘弁してくれよ」


 しかも、予定ではサタン鉱石を30個集めないといけない。

 私たちの戦いは、これからなのである。



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