56 小さな淑女とホットケーキ(その5)
<ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッ>
てんしゅがたまごのしろみをえんえんとかきまぜているのです
めれんげを作るのだそうです
なんでもべーきんぐぱうだーというものが手元にないためだとか
よくわかりませんわ
でもここまで、てまをかけかせたのでは、もうしわけないですわ
「もしもおてまでしたらとりさげますわよ?」
そういったのです
たしょうのめいわくならばいいのですが、ぎゃくたいまでいくのはだめなのです
しゅくじょどうにはずれるのですわ!
しかし、てんしゅはきいてくれませんでした
「料理王にオレはなる!」
とかいってノリノリなのです
ひょっとしてあなたも『まだお』なのですか?
たまごのしろみがいつのまにかふわふわのクモになっていたのです
すごいですわ!
やっぱりまほうつかいなのですわ
いや、れんきんじゅつし?
でもひとにいってはだめなのですね
わたくしはいいませんわ
わかっていましてよ、フフフ
フワフワにまっしろなおさとうをすこしづつ入れながらかきまぜました
おどろきましたわ
おさとうなんてこうかなものをあんなにいれるなんて
それも色が白いこうきゅうひんを、です
たぶんきんか10まい、いや20まいはいってますわ
だいきんが、きんか1まいでは赤字ですわ
おとうさまがおっしゃっていたしゅせんどというものとはちがうようなきがします
そのあと、こむぎことたまごの黄みをいれてまぜていました
こむぎこもまっ白なのです
あんなに白いこむぎこをはじめてみましたわ
おとうさまがココにくるたびにおどろいていたとおっしゃっていたいみがわかったようなきがします
<ジュワ~ッ>
まぜた物をてつの板?の上にのせました
するとあまい、いいにおいがしてきましたわ
たいらなてつの板でひっくりかえしましたわ
うらがわ?がキツネ色になっていてきれいですの!
においだけでなく、見た目もおいしそうです
そんなおいしそうな物を、なんと2枚もおさらの上にのせてたのです
そしてハチミツをかけましたわ
ハチミツなんてこうかなものをあんなにかけましたわ!
このおみせ、そのうちつぶれるのではなくて?
しょうにんとしてだけでなく、大人としてもしんぱいですわ!
よければわたくしの家に出入りしているしょういんんをしょうかいしますわよ?
「・・・かんしゃします」
しょくじの前のおいのりをしました
しゅくじょとしてとうぜんなのです
しかし、今日ほどおいのりのじかんが長くかんじたことはありませんでしたわ
だって目の前にすごくおいしそうなにおいがするスイーツがあるんですもの!
ようやくたべれますわ
たのしみなのです
「おいしい」
カトラリーで切り分けて食べたらおもわず声が出ましたわ
ふわふわしています
でもかむたびにしっとりしたきじがすっときれていくのです
そしてしみこんだハチミツが口の中にジワ~ッと広がるのです
こんなにあまくておいしいもの食べたことありませんわ!
ひょっとしたらおうぞくでもたべたことはないのではなくって?
<パクッ>
もう一切れ口に入れました
<バタバタ>
そうしたら足がかってにうごいて足ふみをしてしまいましたわ
しゅくじょとしてはしっかくなのです
はんせいしましたわ!
でも、おいしいものを食べるとかってに声が出て足がうごくのです
おかあさま、アリスはわるい子になってしまいましたわ
どうすればよいのでしょう(涙)
ところでてんしゅが
「ここは酒場のはず・・・」
とあたまをかかえてうなっているのです
なんのことかよくわかりませんが、わかってしまったことがありましたわ!
てんしゅはやっぱり『まだお』でしたわ!




