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25 超越者と蘭蜜酒(その6)
「あなたが召喚された世界に行ってきました」
クレインドリ様がお酒を飲みながらチラチラ見てきます
絶対に楽しんでますね
Sですか?
Sですね?
おかげで絶賛、いじめられ中です(涙)
「時間遡行は大変でしたよ」
ええ、わかってますよ
だから止めてって言ってましたよね
「装備なして吹雪の冬山を登る感じで、凍えて死ぬかと思いましたよ」
クレインドリ様、SではなくMでしたか
「途中からトンネルの坂道を登る感じでしたね」
どこのアロハのオッサンですか
なにかイイことあったのかい?なんて言うと泣いちゃうよ
「なにかイイことあったのかい?」
言いやがった!
心を読んだな!
泣くぞ!
「あなたが魔王と闘っている所から先は遡れませんでしたね、プププッ」
見られた!
アレを見られた!
死力を尽くして戦ってせいで最後はへロヘロになって、地面に倒れながらの殴り合い
どこの少佐とハゲのスパイだよ!、って感じの酷いものでした
もはや黒歴史
誰にも知られてないと思ったのに!
クレインドリ様、蘭蜜酒を飲みながら笑ってます
あ~、完全に酒のつまみにされてますね
「あー、そうそう魔王の呪いを解きたかったら『有徳者』を探しなさい」
えっ?
最後に何かスゴイことを聞かされたぞ?!




